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プラマイゼロ、360度吸い込みの「空気清浄機」、パワーアップした「コードレススティッククリーナー」、新製品2種

 プラマイゼロは、360度吸い込みの「空気清浄機 C030」、パワーアップした「コードレススティッククリーナー Ver.3 C030」を12月14日に発売する。価格は順に、42,000円、25,000円(税抜)。開催された両製品の発表会では、それぞれのデザイナーによる開発ポイントも披露された。

「空気清浄機 C030」(写真左)、「コードレススティッククリーナー Ver.3 C030」(写真右)

竹カゴをイメージした「空気清浄機」

 竹カゴをイメージしてデザインされたという空気清浄機「C030」は、空気を素早く吸って排出し、効率良く浄化することと、デザイン性の両立を目指して作られたという。

「空気清浄機 C030」ホワイト(写真左)、ディープブルー(写真右)

 本機のデザインを担当したのは、無印良品の家電デザインなどで知られるデザイナー・みやけ かずしげ氏。本機のデザインについて「効率良く空気をきれいにするだけなら、ある意味では、フィルターむき出しが理想とも言えます。そこでイメージしたのが竹カゴです。フィルターを覆いすぎないことで空気の清浄効率アップし、それでいて部屋の中心に置いても馴染むデザインを意識しました」と語った。

 部屋に置いても圧迫感のない大きさ、工業製品ぽくないデザイン、それでいてパワフルな空気清浄機能を備えているという。

 フィルターの外側に配置されたカゴ部分は、中空の金属ロッド66本でできており、職人が1本ずつ仮止めしてから本溶接したという。外周360度から吸気して、上部から排気する機構だが、排気口となる上部スリットは、効率よく排気するために螺旋状のデザインを採用したという。

 本体上部の反り返り部分は、操作ボタンを隠しながら、持ち運び時のハンドルの代わりに利用でき、さらにデザインのアクセントになっているという。操作ボタンは、反り返りの下側に2つ。上部からは見えなくすることでデザイン性をアップしながらも、わかりにくくならず、使いやすいボタンに仕上げたという。

 各ボタンの機能は、電源ON/静音モード/標準モード/急速モード/AUTOモード/花粉モード/電源OFFの切り替え、OFFタイマーを3/6/12時間切り替えとなっている。

 適応床面積は~30畳。中央部のHEPAフィルターは、0.3μmの粒子を99.5%除去できるという。交換の目安は1年。

 本体サイズは、298.5×503mm(直径×高さ)で、重量は約5.9kg。本体カラーは、ホワイト、ディープブルーの2色展開。

デザイナー・みやけ かずしげ氏
デザインイメージは、竹カゴ
吸い込みの様子を上部から見ると、空気が螺旋状に渦を巻いているのがわかる
本体上部の反り返りと、電源とモード切り替えボタン部
タイマー切り替えボタン部
本体上部の反り返りとボタンを、下側から見たところ
中央部のHEPAフィルターは、0.3μmの粒子を99.5%除去できるという
フィルター交換は、本体の上下をひっくりかえして、下側のネジを回して行なう
フィルターが外れた
フィルターの外側にはネットが貼ってある
フィルターの内側

「コードレススティッククリーナー」

 本機の初代機種にあたる2014年発売の「Y010」など、従来機種は世界で累計25万台を販売。ユーザーからは「毎日の掃除が楽しくなった」「本体が軽く、階段掃除も苦にならない」「リビングに置いておけるデザインで、手軽に掃除できる」といった声があったという。そこで、「いいところはもっと伸ばしたい、そしてより良くしたい」という思いで開発されたのが「Ver.3 C030」だ。

「コードレススティッククリーナー Ver.3 C030」クリアホワイト(写真左)、クリアイエローグリーン(写真右)

 本機のデザインを担当したのは、松下冷機デザインセンター、良品計画企画デザイン室、ジャスパー・モリソンのロンドンオフィスなどの勤務経験があるデザイナー・中坊 壮介氏。本機のデザインにあたっては、「従来機種のアイデンティティを残してうまく継承しつつ、デザインにプラスαを加えました。掃除機というのは、あくまでも道具です。使い勝手の良い道具があると、作業も楽しくなります。そもそもで面倒な家事が、楽しくなればと思ってデザインしました」と語った。

 初代機種のデザイン時、ダストカップ、フィルター、ブロワー、モーターを一直線に並べるという、掃除機の効率から見た理想の形をまず作ったという。その基本設計は、本機でも継承されている。

 さらに本機では、モーターパワーは27%、標準モードでの稼働時間は32%アップしながらも、充電所要時間は約半分となっている。吸込仕事率は38W。バッテリーは、容量が3,000mAhで取り外しでき、外した状態での充電機能も引き続き搭載される。掃除モードは従来どおり「ハイパワー/強/標準」の3つで、連続運転時間は約20分/約35分/約75分。

 掃除機は、ロングノズル装着時とハンディ利用時、床の掃除時と棚や天井の掃除時、持ち運び時などで、持ち方が異なる。そのためハンドルの設計は、持ったときに重く感じない形状になるよう気を遣ったという。ハンドル構造は、剛性や耐久性に優れたアルミフレームを、左右から樹脂で挟み込んだ形状を採用。中坊氏は「例えば、樹脂部分を木に変更すれば、同じ形状でも、全く異なる印象に仕上げることもできます」とした。

 フロアノズルには、本体の軽さを重視した結果モーターを搭載せず、回転ブラシは採用していない。それにより部品点数が少なく済むことから、故障の可能性も低減できたとしている。とはいえ、そのままではじゅうたんでの吸い込みが低下するといった課題があったという。そこでノズル上側にボタンを配置し、ボタンに連動してブラシが出たり入ったりする機構を採用。じゅうたんではブラシを出して、フローリングではブラシを引っ込めて利用することで、課題を克服したとしている。

 本体サイズは、220×135×963mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約1.25kg(ともにロングノズル・フロアノズル装着時)。ダストボックス容量は約0.5L。本体カラーは、クリアホワイト、クリアイエローグリーンの2色展開。ロングノズル、フロアノズル、隙間ノズル、スタンドなどが付属する。従来から別売されていた、「ふとんノズル(2,700円・税込)」なども装着可能。

デザイナー・中坊 壮介氏
ダストカップ、フィルター、ブロワー、モーターを一直線に並べた、掃除機の効率から見た理想形は本機でも継承
バッテリー容量は3,000mAh
バッテリーは取り外し可能
バッテリーを外した本体
ハンドルの前側付け根部分に、ボタンを備える
ハンドルは、アルミフレームを左右から樹脂で挟み込んでいる
フロアノズル上部のボタン
フロアノズルのブラシを引っ込めたところ
フロアノズルのブラシが出ているところ
フロアノズルの可動部。ハンドル側を真横に倒したところ
付属のスタンド
スタンド利用時
ロングノズル、フロアノズル、隙間ノズル、スタンドなどが付属する

初年度はそれぞれ10万台の販売を目指す

 最後に、同社 取締役社長・上原 淳氏が登壇。「プラマイゼロは、創業から15年が経ちましたが、その間に、デザイン家電ブランドとして一定の地位が気づけたのではないかと思います。現在では、アジア各国でも製品を販売しています。今回発表した2製品は、アジア各国でも販売予定で、それぞれ初年度の販売目標は10万台ずつとなっています。またクリーナーについては、従来機種を含めた累計販売台数で100万台を目指していきます」とコメントした。

同社 取締役社長・上原 淳氏