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ダイソン、350度首振りで部屋全体にキレイな空気を届ける空気清浄ファン「Dyson Pure Cool」

 ダイソンは、350度首振り搭載でリビング全体の空気をキレイにする、空気清浄ファン2機種を発売した。床置きに適した「Dyson Pure Cool 空気清浄タワーファン」と、テーブルに置ける「Dyson Pure Cool 空気清浄テーブルファン」をラインナップ。直販価格は順に、72,144円、59,184円(税込)。

「Dyson Pure Cool 空気清浄タワーファン」、「Dyson Pure Cool 空気清浄テーブルファン」

寒い冬も使いやすい、後方送風で風が当たらない「ディフューズドモード」

 PM0.1レベルの微粒子を、99.95%捕らえられる空気清浄ファン。リビングなど、広い空間全体を徹底的にキレイにすることにこだわったという。

 本体にLCDディスプレイを搭載し、部屋の空気が汚れるとリアルタイムで検知→処理状況を表示する。検知した汚れは細かく分析され、たばこの煙やアレル物質など2.5μm以下の微細な粒子は「PM2.5」、花粉やホコリ、カビ、ペットのフケなどは「PM10」、人体に悪影響を及ぼすホルムアルデヒドなど有害ガスは「VOC(揮発性有機化合物)」、自動車の排気ガスや料理中に発生されるガスは「NO2(二酸化窒素)」として表示される。

360度全方向から吸引
LCDディスプレイを搭載。空気が汚れるとリアルタイムに処理状況を表示する
検知した汚れは細かく分析される。PM2.5やPM10、VOC、NO2などに分類

 検知された汚れは、フィルターで捕集して空気を清浄する。フィルターは、PM0.1レベルの微粒子を99.95%除去する「グラスHEPAフィルター」と、ニオイや有害ガスを除去する「活性炭フィルター」を採用。HEPAフィルターは9mにもおよび、プリーツ状に折り畳まれた高密度なもので、アレル物質や花粉、カビなども逃さないという。汚れた空気を360度全方向から吸い込み、キレイな空気を排出する。

 送風方式は、羽根のない独自形状の「エアーマルチプライアー」を採用し、清浄された空気を毎秒290L送り届ける。新たに350度首振り機能を備え、部屋の隅々にまでキレイな空気を循環させられるという。

「グラスHEPAフィルター」と「活性炭フィルター」を採用
HEPAフィルターは9mにもおよび、プリーツ状に折り畳まれている
新たに350度首振り機能を備え、部屋の隅々にキレイな空気を循環させる

 また、送風方向を後方に切り替えられる「ディフューズドモード」を新たに搭載。部屋を涼しくする扇風機として使えるが、冬は涼しい風が不要という声を反映して搭載された。本体の円形内部にあるバルブ機構が駆動し、送風方向を正面から後方に切り替える。後方に送風しても、しっかり循環させられるため、キレイな空気を部屋全体に行き渡らせられるという。涼しい風に当たりたくないときに便利としている。

 風量は10段階に調節でき、タイマー設定は1/2/4/8時間。左右の首振り角度は45/90/180/350度。テーブルファンでは、上下各10度に角度調節可能。無線LANを搭載し、スマートフォンからも操作できる。

送風方向を後方に切り替えられる「ディフューズドモード」。奥に風が当たっている
送風方向を切り替え。手前に風が当たっている
リモコン
ディフューズドモードを選択すると、本体のディスプレイにも表示される
スマホやタブレットで、空気状態の確認や本体操作も可能

部屋の隅に置いてもキレイな空気を部屋全体に循環

 ダイソン ヘルス アンド ビューティー部門 バイス プレジデント ポール ドーソン氏は、Dyson Pure Coolについて次のように語った。

 「ダイソンは、すべての人がきれいな空気を吸うべきだと考えています。新しい空気清浄ファンを開発するにあたり、日本の室内空気の環境を深く理解したいと思いました。日本での調査を進めると、20m2くらいのリビングで、部屋の隅に空気清浄機を置いている人が多くいることがわかりました。壁にピタっと近づけて置いてしまうと、空気を循環させられず、気流を作れません。しかし、Dyson Pure Coolでは、部屋の隅に置いてもしっかり空気を循環させられます。部屋全体にキレイな空気を行き渡らせる、それが大事だと思いDyson Pure Coolを開発しました」

ダイソン ヘルス アンド ビューティー部門 バイス プレジデント ポール ドーソン氏
部屋全体にキレイな空気を循環させられるという
日本の住宅で試験を行なった
Dyson Pure Coolを使用したときの方が、浮遊微粒子が減少したという

 会場ではデモンストレーションも行なわれた。Dyson Pure Coolから6m離れたところで放出されたスモークを吸引する実験で、本体の風量は最大の10に設定。

 スモークが上部に放出されると、本体下部の吸引部にみるみると吸い込まれていく。汚れはフィルターで吸着されるため、送風口から出てくる空気は透明で、スモークが再排出されることはなかった。スモークが充満したボックスが、再度キレイになるまでには1分も掛からずあっという間に元の状態に戻っていた。

 また、シャボン玉を飛ばす実験も行なわれた。送風口の前でシャボン玉を生成すると、風に乗って5m先まで飛んでいき、風が遠くまで届いていることを視覚的に表した。

スモーク吸引デモ
Dyson Pure Coolの風量を最大の10に設定
6m離れた場所からスモークを放出
下部の吸引部に吸い込まれていく
1分も経たずにキレイになった
シャボン玉デモ
送風口の前でシャボン玉を生成
5m先まで飛んでいった

実際の住環境に近い試験室を使う、新しいテスト規格を考案

 このほか、空気清浄試験の新しい規格も設けたという。27m2ほどある試験室で、人間の毛髪の1/300サイズの粒子を検出できるセンサーを9つ設けてテストを行なう「ポーラー(POLAR)テスト」を考案した。センサーで部屋中の空気状態についてデータを5秒ごとに収集し、部屋全体が均一に清浄できているかを確認する。

 「日本では、日本電気工業会規格に基いて適用床面積などを設定していますが、テスト環境が実際の住環境とかけ離れています。小さな部屋にセンサーを1つだけ設け、さらに粒子の濃度分析を一定にするため、かくはん機も設置されています。ダイソンでは、こうした一般的なテストに留まらず、ポーラーテストで実際の住宅環境に近い試験室で清浄能力を確認します」(ドーソン氏)

日本のテスト基準。小さな部屋にセンサーを1つだけ設け、かくはん機も設置されている
ダイソン独自のテスト基準。27m2の試験室に、センサーを9つ設置

 フィルターの交換目安は約1年(1日12時間使用の場合)。交換フィルターの価格は、グラスHEPAフィルターが4,000円、活性炭フィルターが3,000円(税抜)。

 タワーファンの本体サイズは、223×1,054mm(直径×高さ)で、重量は約5.06kg。消費電力は最大40W。適用床面積は、日本電気工業会規格に基づいて算出した場合は12畳、ダイソン独自の基準で算出した場合は34畳。本体カラーは、ホワイト/シルバー、アイアン/ブルー。

 テーブルファンの本体サイズは、352×223×691mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は4.72kg。消費電力は最大40W。適用床面積は、日本電気工業会規格に基づいて算出した場合は12畳、ダイソン独自の基準で算出した場合は36畳。本体カラーは、ホワイト/シルバー。直販限定モデルでアイアン/ブルーを用意する。

タワーファン
テーブルファン