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2017年の家電小売市場は前年比1%拡大で、ネット販売が好調~GfK調べ

 GfKジャパンは、全国の有力家電・IT取扱店のデータを基に、2017年の家電およびIT市場の販売動向を発表した。2017年の家電小売市場は前年比1%増の7兆700億円で、大分類別ではAV関連機器と大型生活家電の伸長が目立った。

 AV関連機器は4Kテレビの普及本格化に加え、国内主要メーカーの有機ELテレビ参入が後押しとなった。大型生活家電では、夏のエアコン、冷蔵庫の好調に加え、ドラム式を含む大容量洗濯機の販売金額が伸びた。小型生活家電とIT関連製品は前年並み、電話関連は携帯電話の販売が前年を下回ったことが影響し、前年をやや下回った。

 また、家電製品のインターネット販売は成長を維持。家電小売市場における金額構成比は前年から約1%ポイント拡大し約13%となった。

 冷蔵庫の市場規模は前年比1%増の430万台で、4年ぶりのプラス成長となった。容量クラス別の数量構成比は大きな変化がなく、大容量クラス(401L以上)が40%と最も多く、小容量クラス(200L以下)が38%、中容量クラス(201~400L)が22%となった。冷蔵庫の平均価格は技術やデザイン面の向上により前年から1%上昇し、88,000円で冷蔵庫の金額規模は前年から2%伸長した。

 洗濯機は前年比2%増の490万台で、2015年以来落ち込んでいた需要は回復傾向にある。タイプ別では、市場の85%を占める縦型が数量前年比3%増、13%を占めるドラム式が同4%増、二槽式は同9%減となった。容量別では、小容量(6kg未満)が数量構成比で28%、中容量クラス(6kg以上8k未満)が29%、大容量クラス(8kg以上)が43%を占めた。大容量クラスの中でも10kg以上は数量前年比13%増と伸長が著しく、全体における構成比は前年の17%から19%へ拡大した。平均価格は5年連続で上昇しており、2017年は前年を4%上回る68,600円で、洗濯機の金額規模は前年比6%増となった。

洗濯機市場の推移。2015年以降落ち込んでいたが、2017年は前年比2%増の490万台となり、回復傾向にある

 エアコンは前年比5%増の830万台となった。需要のピークである7月が全国的に気温が平年より高く、数量前年比25%増を記録した。加えて、年末に押し寄せた寒波の影響で、冬季の暖房需要も堅調だった。エアコンの平均価格は前年から2%上昇し98,000円で、金額前年比は7%増となり数量の伸びを上回った。

 掃除機は前年並みの830万台となった。スティックタイプが数量前年比18%増、ロボットタイプが同8%増と伸長した一方で、キャニスタータイプは同11%減、ハンディタイプは同8%減となった。この結果、掃除機販売におけるスティックタイプの数量構成比は前年の32%から38%へ拡大し、キャニスタータイプが46%から41%へ、ハンディタイプが15%から14%へ縮小した。掃除機の平均価格は前年から変わらず22,400円だった。

掃除機の市場規模の推移。スティックタイプが38%に拡大する一方、キャニスタータイプは41%に縮小している