カデーニャ
カオスな街ファーチャンペーは交渉術が大事!? 【キキテーニャ】
2018年6月6日 08:00
「ものづくりって何?」「そもそもハードウェアって?」という非ガジェット女子、レイナがインタビューをするコーナー、「キキテーニャ」。株式会社Cerevoの岩佐さんを相手に、中国深センの電気街「ファーチャンペー」と中国工場の秘密に迫る企画の第3弾では、前回に続きファーチャンペーのディープなところや知られざる裏ネタについてお届けする。
第2回はこちら。
岩佐:ファーチャンペーの面白い裏ネタは、まだまだありますよ。
レイナ:聞きたいです!
岩佐:ファーチャンペーはECが中心なので、物流がものすごいんです。すごい勢いで荷物がパッキングされて、そこら中を荷物が行き来してる。中国郵政やTNTの連中が荷物を担いでいる光景が広がっています。狭い場所だから、ひたすら人力です。
レイナ:中国物流パワー半端ないですね。
岩佐:あと、ファーチャンペーは電気街というイメージだけど、最近女性用ファッションなんかも増えてますよ。
レイナ:楽しそう。
岩佐:あとはね、「修理」が強いんです。ここ数年で伸びているのはスマホを修理する店です。
レイナ:格安で修理できそうですね。私のスマホもボロボロだから修理してほしい。
カオスだけど意外とフレンドリー?
岩佐:パーソナルモビリティの店も増えましたね。こういうのがばんばん売っていて、みんなこれで店中で走り回っています。
レイナ:カオスすぎません?
岩佐:カオスです。子供たちがそこらじゅう走り回っていたり、店員のお姉さんが普通に子守しながら店番してたり、飯食いながら店番してたり。愛想は正直言って悪いですよ。でもね、やっぱり全体的に安い(笑)。
レイナ:最後が大事。
岩佐:店内は薄暗くて、最初はちょっと怖いかもしれません。当然、カードはほぼ使えないので現金文化。値段は交渉次第でぜんぜん変わるんです。昔の大阪みたい。
レイナ:岩佐さんも実際に交渉しているんですか?
岩佐:はい、いつも交渉していますね。まとめて買うから安くしろ! とかあっちの店ではXX円だったぞ! とか、高すぎるからこれもおまけでつけろ! とか。
レイナ:結構強気な交渉ですね。
岩佐:関西人にはやりやすいですよ。ファーチャンペーに限らず、対アジア人の価格交渉は慣れないと難しいけど、慣れてしまえば楽ですよ。
レイナ:向こうは交渉に応じてくれますか?
岩佐:ケースバイケースですね。こちらも急いでいることが多いので、駄目なら諦めて買っちゃいますね。ただ、同じ物を売っている店がごまんとあるので、10軒に安値をふっかけてみて全部駄目なら11軒目で定価で買うとか。値札がついていないことが多いので、10軒全部価格が違うこともあって面白いです。
レイナ:日本とは違ってきっちりしていないんですね。
岩佐:中国の人は愛想は悪いけど、フレンドリーなところもあって人間関係を重んじるんです。交渉文化なんですよね。対工場の交渉などでは、相手と時間をかけて関係を作りながら、いつもタフなネゴシエーションをしていますよ。
レイナ:ファーチャンペーネタ、永遠にでてきそうですね。
この記事は、2017年8月4日に「カデーニャ」で公開され、家電Watchへ移管されたものです。 |