【IFA2009】サムスン、ロボット掃除機などを公開

 IFAの白物家電の展示では技術的な側面より、デザインやブランドを全面に押し出すメーカーが多い中、異彩を放っていたのが韓国の家電メーカー「サムスン」だ。サムスンは欧米ではトップブランドのひとつとして認知されており、海外のイベントではバナーや看板などその露出の多さと、ブースでの派手な演出でひときわ目立つ存在となっている。

 サムスンのメインブースではテレビを中心に巨大なブースを構えた一方、白物家電関連は招待者・報道関係者のみに入場が許されたホールで展示を行なっている。

 その中で注目を集めていたのはロボット型掃除機「SR9630」だ。ベースステーションと円形の本体の組み合わせは日本でも有名なiRobotの「ルンバ」シリーズによく似ているが、本体にカメラを搭載しているのが特徴。カメラが空間を認識することで、家具や壁にぶつかることなく、効率よく、安全な掃除ができるという。バッテリー切れと同時にベースステーションに戻って充電する機能はルンバ同様、搭載している。

ロボット型掃除機「SR9630」本体中心にカメラを搭載。空間を認識する裏面


ロボット型掃除機「SR9630」が動く様子

 この機種はすでにイタリアで発売されているものだが、来年発売を予定する新製品では、ゴミ捨てを簡略化するため、本体内に溜めたゴミをベースステーションに付いたより大きなダストボックスに移す機能が付くという。この機能が付けば、これまで頻繁に行なわなければならなかったゴミ捨ての頻度が、1週間に1回程度でよくなるという。

 このほかにも冷蔵庫、エアコン、オーブンレンジなどを展示していたが、どの製品もヨーロッパのメーカーのものと見分けが付かないほど、デザイン面が「欧州の言語」に沿ったものとなっている。つまり「フラット」「シンプル」といった具合だ。

大型冷蔵庫。ステンレスの素材感とフラットな面は欧州のトレンドの先端を行くものだ埋め込み型のオーブンレンジ
白物家電全体をカバーするサムスンドイツでベストセラーになってるという「CE1185」ダイソンのようなデザインの掃除機も

 これについて同社の説明員は「徹底的にリサーチして、その土台の上にテクノロジーをつぎ込むのがサムスンのやりかた。自分のアプローチを押しつけるだけではグローバルで勝てない」と語っていた。





(本誌:)

2009年9月7日 13:08