【IFA2009】高級感と信頼感、そしてフラットデザインを押し出すミーレ
IFAの白物家電関連企業のなかでも、もっとも力の入った展示をしていたのが、地元、ドイツのミーレだ。日本でも高級輸入家電として確固たる地位を築いているが、欧州でのブランド力は高いようで、集客の点で他社を圧倒していた。
やはりミーレも「フラットデザイン」である。だが、エレクトロラックスのそれが、「穏健派」だとすれば、よりシンプル、より質感を追求した傾向が強く、モダンな印象を受ける。地元の記者によれば、ミーレは値引きが少なく、ドイツにおいても高級ブランドだそうだ。事実、広報担当者に価格を聞いても「見積もりベース」と応えられることもあり、家電の存在が「住宅設備」に近いことを感じさせる。
ミーレは掃除機でも有名だが、こちらも質実剛健。どのモデルもしっかりとした大きなボディと頑丈なパイプ、ヘッドが特徴。質実剛健、といっても決して無愛想なわけではなく、モデルによってカラーバリエーションが豊富に取り揃えられている。
ドアのようだが、冷蔵庫だ。「MasterCool」シリーズ | 容量は片側ドアで350L、合計700Lあるという | 白いモデルもやはり壁一面に埋め込むタイプ |
オーブンレンジ「Dampfgarer DG1050D」。1つしかツマミがないシンプルな設計と、フラットな外観が特徴 | 3段調理が可能。右側にはスチーム用の水を入れるタンクがある | IHクッキングヒーター。やはり最小限のアイコンしか描かれていない |
掃除機のフラッグシップモデル「S5」シリーズ | スティッククリーナーの「S7」シリーズ |
一方でミーレは、100年超の歴史を持つ企業でもある。会場では食器洗い洗浄機と洗濯機の歴史を辿る展示も行なわれ、注目を集めていた。
1930年代に製造、販売された食器洗い乾燥機。重量は78kgもあった | 1960年に発売されたモデル。重量はさらに増えて120kgに。当時の通貨で2,140ドイツマルクだった | 1966年に発売されたモデル。重量は一気に80kgになり、価格も1,650ドイツマルクまで落ちた。資料にはこの頃に最初の普及期を迎えたとある |
1902年から1939年まで製造されていた洗濯機。桶の中に洗濯物を入れて、撹拌する縦型洗濯機の祖先とも言える存在だ | 1954年発売の洗濯機。この本体のほかに、当時は脱水用のローラーが付属していた | 1958発売の洗濯機。この頃、今のドラム式の原型が完成された |
(本誌:)
2009年9月5日 09:40
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