年末特別企画
バルミューダの生まれ変わった加湿器Rainに心まで潤う【私の2025】
2025年12月25日 09:05
今年もさまざまな家電の発表会に行き、さまざまな新製品を使ってきました。でも、発表会当日に購入予約をし、届くのを心待ちにした製品はただ1つだけ。バルミューダの気化式加湿器「Rain(レイン)」です。
初代モデルの発表時にも、タンクレスで水を上から直接注ぎ入れるという画期的な手法を取り入れたことに驚きましたが、12年の歳月を経て、感性価値を高めた魅力的なものになって生まれ変わっていて「これは家に置きたい!」と切望したのでした。
待つこと、約2週間。わが家に届いたRainは、壺の形という意匠は生かしながら、より暮らしに寄り添った仕上がりになっていることを実感させられました。電源を入れるとチェロの響きが静かに空間を満たし、高精細なディスプレイには給水のたびに緩やかに泳ぐ金魚が映し出されます。いつも泳いでいるのではなく、給水やモード設定などRainと関わりを持つときだけに登場するという仕掛けが何とも見事。
湿度や運転モードなどを表示する数字や文字もどこか懐かしさを感じさせるフォントで、視覚に訴えかけてくるのが、またいいんですよね。新モデルのコンセプトは“クラシックで先進的”だと聞いて、なるほどこれこそがバルミューダのデザイナーならではの美学なのだと納得しました。
給水時は液晶ディスプレイの上に水を注ぎますが、リングLEDのある吹き出し口には水が入らないように注意する必要があるので、ちょっとしたコツがいります。「せっかくならと専用のジョウロを買おう」という夫の提案で、IKEAに出かけてRainのためのジョウロまで購入してしまいました。満水で5Lですが、2.5Lのジョウロなので約2回でOK。しかも水を注ぎやすく、快適に給水ができるようになり、ますます金魚との出会いが楽しくなりました。
加湿の設定は、当初はオートモードにしていましたが、広いリビングで使っていることもあり、これだと加湿力がやや物足りなく思い、部屋に設置した温湿度計の数値を見ながら、マニュアルモードで風量2もしくは風量3で使うようにしています。
自然をテーマにした映像と雨音や川辺の水音などのサウンド、そして光が織りなす「Ambient Time(アンビエントタイム)」も、加湿器とは思えない洒落た機能で、夜のひとときなどに楽しんでいます。静かな雨の音とコオロギの鳴き声が流れる「Long Rain」、手漕ぎボートのオールが心地よく水面を叩く「Infinity Boat」、日本の原風景を思い起こす、せせらぎや虫の声「Satoyama」と3種類のテーマがありますが、やっぱり製品名にちなんだ「Long Rain」が一番かなと思います。Rainはスマホのアプリとも連携しているので、今後のアップデートによる新しいテーマの追加も楽しみです。液晶パネルに泳ぐ金魚や紅葉に加え、桜の花びらなどもいいのではないでしょうか。
最後に、お手入れのことも少し。新生Rainは見た目はほとんど変わっていないように見えますが、電気系統を本体上部に集中させることで、給水タンク内部のパーツはすべて水洗いできるようになって、格段にお手入れがラクになっています。
本体下部に入れる給水ボウルの底にリング状になった銀イオンカートリッジを入れ、その上に加湿フィルター、プレフィルターを重ねていく仕様ですが、この銀イオンカートリッジが優秀で、今のところ、ぬめりのようなものは皆無。プレフィルターがホコリをキャッチしてくれるため、給水ボウルの水の中にホコリが入らないのもいいなと思います。
バルミューダは約15年前に独自の構造の二重の羽根とDCモーターを採用した扇風機を発売した後、サーキュレーターやヒーター、空気清浄機などを展開。空気をデザインすることを意識していました。
そんな同社の空調家電の黄金期の傑作だった初代Rainの哲学と名前はそのままに再構築された新Rain。空気だけでなく心までを潤して癒しの時間を作ってくれることに、深い感慨と感謝の気持ちを抱いています。




