やじうまミニレビュー

見た目も美味しさもアップ! 食卓を涼しげに演出する氷の器

やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです
小久保工業所「氷の器 KK-107」。家庭の冷凍庫で簡単に氷の器が作れるグッズだ

 冷奴に、冷やしトマト、素麺や冷や麦など、夏の食卓は冷たい食材が食欲をそそる。冷えたままの方が美味しく感じられる食材は、食事が終わるまで冷たいままでいて欲しい。そんな気持ちに答えてくれる食器、「氷の器」が家庭でも簡単に作れるグッズがある。今回は小久保工業所の「氷の器」を紹介しよう。

メーカー名小久保工業所
製品名氷の器
品番KK-107
希望小売価格195円
購入場所楽天市場
購入価格150円

 「氷の器」は、氷の食器を作る家庭用の製氷トレーだ。構成は、ポリプロピレン製の「トレー」と「フタ」だ。トレーとフタの間には隙間があり、その隙間に入った水を凍らせて、氷の器を作る。型の大きさは156×75mm(直径×高さ)で、家庭の冷凍庫にやすやすと入る。器は積み重ねられるそうだ。

製品パッケージ
フタとトレーがセットになっている。材質はポリプロピレン製

 作り方は簡単だ。トレーに水を入れてフタをして、冷凍庫の平らな所に置いて凍らせるだけだ。凍ったら、トレーから氷の器を取り出して食材を盛り付ける。

 器を作るために必要な水量は約200mlで、トレーの内側に目安ラインがあるのでわかりやすい。フタには余分な水を排出する穴があり、ぴっちりとフタができる。

 冷凍庫内は必ずしも水平ではないので、フチの傾きの少ないきれいな器を作るなら、水は、多少溢れるぐらい多めに入れたほうが出来映えが良かった。我が家の冷凍庫の場合、完全に凍るまで7時間かかった。

 氷の器の作り方自体はあっけないぐらい簡単だが、トレーから氷の器を取り出す時に、守るべきルールがある。それは、氷がトレーから自然に剥がれるまで、とにかく静かに待つ! ひたすら待つ! こと。

作り方は水をトレーに水を注ぎ(上)、フタをキチンと差し込む。余った水はフタの穴から排出されるが、フタの内側に溜まった水は、捨てずにそのまま冷凍庫へ
水の入ったトレーを冷凍庫の平らなところに静かに置く(上)。凍ったら室内にそのまま放置して、自然にトレーと氷の器が剥がれるのを待つ!

 焦って水をかけたり、器を無理にひねったりすると、修復不能なぐらい器がボロリと欠け、イチからやり直す羽目になるからだ(短気な私はそれで3度も失敗)。

 凍ったトレーを冷凍庫から出し、28度の室内に放置したところ、約7分で「シュポンッ!」という音と共に、氷の器がトレーから押し出されるように浮き上がり、9分でフタも簡単に外せた。トレーを冷凍庫から取り出してから、盛り付けの下準備をしてもいいだろう。

 出来上がった氷の器は、約130×55mm(直径×高さ)の大きさの鉢形。器の厚みは、側面は約11mm、底は約15mmだった。開口部が12角形、底が6角形で、カットされたような側面は、光の反射と屈折が感じられるなかなか風情のある器だ。

出来上がった氷の器。透明感も上々、カットガラスのような光の屈折も楽しめて、とても涼しげだ
側面は約11mmの厚さがある(上)。底は側面よりも厚めで15mmほど

 盛りつけられる食材の量は、豆腐ならば1/4丁、そうめんなら1度に50g(乾燥時)、刺し身なら軽く1人前が目安だろう。器は、食事中に溶けるので、水に多少浸かっても良い食材を選ぶ。解けた水を受ける皿も必要だ。

 氷の器に盛られると、食欲がよりそそられるのはもちろん、ずっと食材が冷たいままなので、食事が最後まで美味しく楽しめた。

 刺し身は最後まで冷たいまま、そうめんもヒエヒエなままだ。そうめんをおかわりしたが、食事が終わるまで溶けきらずに器ももった。デザートの果物を盛りつけても、ガラス食器よりもさらに美味しそうで、思わず笑みがこぼれた。

豆腐1/4丁を盛りつけた様子。見慣れた冷奴なのに一層美味しそうに見える
氷が溶けるので、ツマの上に刺し身を盛り付けると良いだろう。ずっと冷たいまま楽しめる
乾麺50g分のそうめんが一度に盛りつけられた。おかわりしても器は溶けきらなかった
直前に冷やしたほうが美味しい桃や、さくらんぼ等を盛りつける器にも最適だろう

 氷の器が出来上がるまで、多少時間はかかる。だが、いつもの食材を氷の器に盛り付けるだけで、特別な「おもてなし感」が演出され、食卓が一気に華やぎ、気分が高揚する。夏の食卓がより一層楽しくなり、食事が美味しくなることうけあいだ。価格も手頃で、積み重ねられるので、家族の人数分を揃えてはいかがだろうか。

藤原 大蔵