年末特別企画

古米が最もおいしく炊けた炊飯器【私の2025】

東芝の炊飯器「炎匠炊き RC-10ZWX」

「今年の漢字」(公益財団法人 日本漢字能力検定協会 主催)では惜しくも2位になってしまいましたが、2025年に大きな話題となったのが「米」です。

春先から秋頃まで、「令和の米騒動」が多くの人の食生活を左右しました。お米の値段が1.5倍から2倍に急上昇。そしてスーパーのお米コーナーには古米や古古米が並びました。

そんな中で注目を集めたのが、おいしくご飯を炊く方法です。最新の炊飯器の多くが、古米がおいしく炊けることをアピールしていました。

これまで累計で100モデルを超える炊飯器をレビューしてきた筆者。今年は、各社の最新モデルで古米の炊き比べをしました。春から秋にかけて、古米、古古米を20kg以上炊きました。そこで今年は、古米が最もおいしく炊けた炊飯器を「私の2025」の1台に選びました。それは東芝ライフスタイルの「炎匠炊き(ほのおたくみだき) RC-10ZWX」です。

炊き上がりのおいしそうなごはん

このモデルは独自の真空技術を採用するのが特徴ですが、この最新モデルでは新たに「追い真空」と呼ばれる工程を追加。加熱しながら追加で空気を抜くことで、お米の表面が傷つくのを抑えて煮崩れを防ぎ、ハリ・ツヤのある粒立ったごはんを炊き上げることができます。

操作画面

古米や古古米がおいしくなくなるのは乾燥が進んだり、酸化したり、デンプン質が変性するなど様々な理由があります。この中で最も大きいのがお米の乾燥です。そのまま炊くとパサパサのご飯が炊けてしまいます。

「RC-10ZWX」は、搭載している真空ポンプで内釜の中を真空にし、圧力差でお米の芯までたっぷり吸水させることができる「真空αテクノロジー」を搭載しています。真空状態を作り出すことで、しっかり吸水させることができ、お米の内部まで熱が伝わり、α化を促進するため、甘みのあるふっくら輝くごはんに炊き上がるというわけです。

実際に古米を炊いてみましたが、ハッキリと違いを感じるレベルでおいしく炊けました。もちろん、他社のフラッグシップ炊飯器も安い炊飯器に比べたらおいしく炊けるのですが、「RC-10ZWX」のおいしさは段違いでした。

さらにうれしいのが保温性能の高さです。炊飯器の保温機能は使わないというユーザーも多いようですが、「RC-10ZWX」の保温機能なら24時間ぐらいはしっかりおいしさをキープ。さらに、最長の40時間でも大きな劣化はありません。家族で生活時間が違う場合などでも、安心して保温できます。たきたてのおいしさを優先する「できたて保温」機能と、白米なら最大40時間おいしく保温できる「真空保温」が選べます。

さらに使い勝手で便利なのが、給水時間を手軽に調整できる「ひたしプラス」機能です。通常炊飯器でご飯を炊くときは、研いだあとすぐに炊飯ボタンを押すか、予約設定が必要でした。しかし、「RC-10ZWX」なら、「ひたし+」を押すだけで、10分、20分、30分、60分、90分、120分の真空ひたしの時間が追加できます。すぐ炊けなくてもいいけど、予約するほどじゃない、といったときに、炊き上がり時間にあわせて浸し時間が追加できるのが便利。さらに浸し時間を追加することで、古米や古古米もおいしく炊き上がります。

「ひたしプラス」で給水時間を手軽に調整

このほかにもフラッグシップ炊飯器として、多彩な機能を搭載。食味調整に加えて、銘柄炊き分けや水の硬度設定なども可能。また、スマホアプリと連携することで専用コースなども利用できるようになります。

炊き方の選択画面

「RC-10ZWX」はこんなにも多機能で、おいしく炊けるフラッグシップ炊飯器でありながら、10万円以下で購入することができます。コストパフォーマンスの高さがスゴイです。

新米の値段も少し下がってきましたが、気候によってはこの先にもまた同じことが起きる可能性があります。「RC-10ZWX」があれば、どんなお米もおいしく炊いてくれるので安心です。

コヤマタカヒロ

フリーランスライター。1973年生まれ。学生時代より雑誌ライターとして活動を開始。PC、IT関連から家電製品全般までに造詣が深く、製品やビジネスを専門的ではなく一般の方がわかるように解説するスタンスで執筆活動を展開している。近年は、デジタルとアナログ、IT機器と家電が交差、融合するエリアを中心に取材活動を行なっている。雑誌やWebに連載多数。企業のアドバイザー活動なども行なっている。 Twitter: @takh0120