家電レビュー

加湿器の使い方、間違ってたかも。冬の乾燥対策に「温湿度計Pro」

SwitchBotの「温湿度計Pro」で湿度を“見える化”してみた

冬は室内の空気がどうしても乾きやすく、気づいたら肌がカサついたり、喉がイガイガしたりと、不調を感じやすい季節。 本来、室内で快適に過ごせる湿度は「40~60%」が目安とされており、この範囲を保つことでインフルエンザなどの感染症リスクも下げられるそうです。

とはいえ、湿度は目に見えません。加湿器を持っていても、「乾いている気がするけど、今って加湿すべき?」と迷いながら、なんとなく運用している人も多いのではないでしょうか。

そんなときに頼りになるのが、空気の状態を“見える化”してくれる温湿度計です。なかでもSwitchBotの「温湿度計Pro」は、大画面で見やすく、機能も豊富なモデル。3,480円(税込)と、少し価格は高めですが、スマホ連携などのスマート機能も備えた便利な一台です。

今回は、実際に温湿度計Proを使いながら、加湿器との組み合わせやスマート連携の使い勝手をチェックしてみました。むずかしそうに見えるスマート機能も、意外なほど手軽に使えましたよ!

高精度センサー×大画面の「しっかり測れる温湿度計」

「温湿度計Pro」の本体サイズは92×25×79mm(幅×奥行き×高さ)、電池を含む重量は154g

温湿度計Proには、スイス製の高精度センサーが搭載されており、温度はおおよそ±0.2~0.4℃、湿度は±2~3%ほどの精度で計測可能。一般的な家庭用モデルが温度±1℃前後・湿度±5%前後のものも多いことを考えると、ワンランク上の「しっかり測れる」センサーと言えます。

データは約4秒ごとに更新され、部屋の状態の変化をこまめにチェックできるのも特徴です。電源は単3電池2本で、電池寿命は約1年ほど。 充電の手間や、頻繁な電池交換に追われる心配がなく、扱いやすいモデルです。

設置方法は「平置き」「スタンド」「壁掛け」の3パターンに対応。ワイヤレス接続のため設置の自由度も高く、部屋の動線に合わせてベストな置き方を選べます。

平置き:スタンドをたたんだ状態でも自立するので、棚やデスクの上にそのまま置けます。
スタンド:背面のスタンドを起こせば、画面が見やすい角度に調整して設置できます。
壁掛け:背面のフック穴を使って、画鋲やネジ、フックに引っ掛けて壁に掛けることもできます。

表示・アラート・記録で湿度管理ができる

温湿度計Proでできることは、大きく分けると次の3つです。

  • 温湿度・快適指数(乾燥/快適/多湿)・日付/時刻の表示
  • アラート(警告)の設定
  • 記録データの閲覧とエクスポート

ディスプレイには数字が大きく表示されるので、少し離れた場所からでも、一目で今の温度・湿度が分かります。表示画面では、温度・湿度に加えて「乾燥(DRY)」「快適(COMFORT)」「多湿(WET)」の3段階をカラーで表示。空気感をざっくり把握するのに便利です。

大きくて数字も見やすいディスプレイ

アラート機能は、設定した温度・湿度の範囲を外れると「警告音」「数値の点滅」で知らせる仕組み。たとえば「湿度が40%を下回ったら知らせる」と設定しておけば、アラートによって加湿器のスイッチを入れるタイミングを逃さずに運用できます。

記録データは本体に約68日分、アプリには最大2年分を保存可能。加湿や暖房の影響でどう湿度が動いたかをグラフで見られるので、「夜はどのくらい乾燥していたのか」といった検証にも役立ちます。 CSV形式での書き出しも対応しており、細かく分析したい人には嬉しい仕様ですね。

アプリから温度と湿度の「快適度目安」を設定可能。快適指数は「DRY(乾燥)」「COMFORT(快適)」「WET(多湿)」の3つが色別に表示されるので、色を見てざっくり把握できます。
アラート機能の警告音は「ピコッ」という音が約20秒ほど鳴る仕組み。気づきやすい反面、在宅ワーク中は作業中断のきっかけにも。数値の点滅は特に光るわけではないので、若干気づきにくい印象。
期間の区切りは「時・日・週・月・年」から選択可能。指標としては相対湿度のほかに、絶対湿度、露点温度、VPDのデータを確認できます。
SwitchBotの温湿度計をもう1台用意すれば、画面下方に別の部屋の湿度を表示することも可能。

ハブ連携で、音声操作や自動運転まで

SwitchBot「ハブミニ」(5,480円/税込)。Bluetooth通信距離は、見通しのいい環境なら最大約120mまで対応

温湿度計Proと一緒に使いたいのが、SwitchBot「ハブミニ」。連携させることで、温湿度計Proの使い道が以下のように広がります。

  • 外出先から温度・湿度をチェック
  • 温度・湿度をトリガーにした、赤外線リモコン対応家電の自動運転
  • Alexa・Googleアシスタントとの連携
  • 天気予報の取得・表示

ハブミニ経由でデータがクラウドに送られるため、外にいてもアプリから部屋の温度・湿度を確認できます。設定値を下回ったらスマホにプッシュ通知を送ることもでき、本体の警告音よりも作業中に邪魔になりにくいというメリットもあります。

赤外線リモコン対応家電との連携も可能で、「室温28℃になったらエアコンON」といった家電の自動化も設定できます。温度や湿度をトリガーに動かせるので、つけっぱなしや消し忘れを防ぎやすくなるのもポイント。また、AlexaやGoogleアシスタントと組み合わせれば、音声で操作できるのも便利です。

ただし、赤外線リモコン非搭載の家電の場合は自動運転ができません。加湿器は物理スイッチのみの機種も多く、自動化できるモデルが限られてしまうのは、ややもどかしいところ……。

現在地の天気予報アイコンを1つ表示させることも可能。12時間ごとの更新で、その日の外の様子を大まかに確認できます

連携もスムーズにできた

「スマートホーム」と聞くと、少しハードルが高そうな印象をもつかもしれませんが、温湿度計Proとハブミニの連携自体はかなりスムーズ。 「説明書なしで直感的に」とはいきませんが、公式の解説やアプリの案内画面に沿って進むだけで、迷わず設定できました。

自宅のエアコンの登録や、「28℃を超えたら冷房オン/25℃を下回ったらオフ」といったオートメーション設定も簡単。

SwitchBotアプリを入れてアカウント登録。スマホのBluetoothをオンにし、アプリのホーム画面右上の「+」から「デバイスの追加」をタップ。「センサー」カテゴリの「温湿度計Pro」をタップして案内どおり進めば、連携完了。ハブミニの追加もほぼ同じで、同じアカウント内に登録刷れば自動的に温湿度計Proと連携。
家電リモコンを登録する方法は3種類。「リモコンの手動学習」でいえば、「メーカー」「型番」を選択すれば簡単に連携できる
アプリ下部の「オートメーション」タブから進み、条件とアクションを追加すれば自動化設定ができる。ただし、Amazon Alexaとの連携には苦戦しました。手順どおりに設定しても、「スマホのAlexaアプリでは反応しても、Echo Showで動かない」といったエラーが発生。連携後の機能面にも制限があり、「温度」は答えてくれるのに「湿度」は答えてくれない、「温湿度計Pro 1Dの温度を教えて」と正式なデバイス名まで言わないと動かない……なんてことも。積極的に音声操作を使いたい人は、事前にしっかり確認しておきたいところです。

データを見て、自室の乾燥のクセがわかった

今回は木造6畳の個室で、「加湿器を使わなかった日」と「一日つけっぱなしにした日」の2パターンを計測。暖房の条件などはあえて細かく揃えず、空気環境を見える化することで、どんな生活変化が起きるのか?を重視して試してみました。

その結果、空気の変化が数字としてはっきり見えたことで、「加湿への意識」や「日々の過ごし方」にいくつかの変化と発見がありました。

使用した加湿器はカドーのオートクリーン加湿器「STEM 500H」。超音波式と加熱式を組み合わせた加湿方式、最大加湿量は約500mL/h、適用床面積は木造和室8.5畳・プレハブ洋室14畳程度
左:加湿器を1日使わなかった場合のデータ、右:加湿器を1日使いっぱなしにしたデータ

まず、加湿器を使わなかった日は、平均湿度が40%を下回る結果に。部屋がほぼ終日乾燥状態で、喉や肌にとってあまり良くない状態だったことを、数値を見て改めて実感。加湿器の必要性を再認識しました。

一方で、一日つけっぱなしの日は、湿度が44~54%の間で推移。自動モード任せでも問題なく、ちょうどいい状態を保ってくれています。ログを見ると就寝中の時間帯にも50%前後がキープされ、夜の乾燥対策としても十分機能しているようで安心。

スチーム式加湿器でも試したところ、運転モードを「標準」にしていると湿度が60%を超える時も。この部屋の環境では「ひかえめ」モードで良さそうだと分かり、加湿モード見直しの参考にもなりました。

象印のスチーム式加湿器「EE-RU35-WA」も検証。このモデルと検証した部屋の環境では「ひかえめ」モードで十分なことが判明

アラートで加湿のタイミングを把握できた

必要なときだけスイッチを押して加湿する運用に切り替えると、アラート機能が大活躍! 湿度が設定値を下回ると通知が飛んでくるので、「今が加湿を始めるタイミングだな」と判断しやすくなります。

プッシュ通知の様子

特に興味深かったのは、「どんな条件で一気に湿度が下がるのか」がよく見えてきたこと。 たとえばドアを開けっぱなしにすると、湿度がストンと落ちてすぐ通知が来るので、「これはドアは閉めておいたほうがいいな」と自然と行動が変わりました。

一方で、暖房を切って加湿器のパワーを強めにしていると、今度は湿度が高くなりすぎることがあり、「このパターンのときは換気したほうがよさそう」と気づけます。

なお、スチーム式加湿器のように立ち上がりに少し時間がかかるタイプでは、たとえば「湿度40%を切ったら知らせてほしい」と思っていても、もう少し手前で気づきたいところ。

この場合は42%くらいに設定しておくとちょうどよく、実際に40%を割り込む前にスイッチを入れられて、「乾ききる前に一歩早めに動く」ことができました。

勘頼りからの卒業! 温湿度計Proが冬の相棒に

温湿度計Proを使うことで、加湿のタイミングや運転方法を“勘”ではなく、通知やデータをもとに、根拠をもって決められるようになりました。

なんとなくぼーっとして集中しにくい日も、「湿度が低かったせいかも」と振り返れるようになったのも良かった点です。 原因が湿度だけとは限りませんが、コンディションが崩れた要因のひとつを把握できることで、「どこに対策を打てばいいか」も見えてきます。

SwitchBot「温湿度計Pro」が1台あれば、むずかしい知識がなくても、スマホとセンサーだけで気軽に冬の室内環境を整えられるのは大きな魅力です。乾燥が気になり始めたタイミングで導入すると、「もっと早く買っておけばよかった」と思うほど、頼もしい冬の相棒になると思います。

福永 太郎

フリーランスの編集者・ライター。ライフスタイル系メディアの家電記事の担当を経て独立。現在は複数のWebメディアに寄稿。