やじうまミニレビュー
大作商事「マジクール マイファンモバイル」
大作商事「マジクール マイファンモバイル」 |
節電の夏を乗り切るためのグッズとして人気が高まっているのが、いつでもどこでも手軽に涼を取れる携帯用の小型扇風機だ。今回紹介する「マジクール マイファンモバイル(以下、マイファンモバイル)」も、そんな小型扇風機の1つ。
マイファンモバイルの最大の特徴は、多数の羽根を高速回転させる“シロッコファン”を採用している点だ。
メーカー | 大作商事 |
製品名 | マジクール マイファンモバイル |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 987円 |
実はこのマイファンモバイルは、昨年発売された同名製品がリニューアルしたもの。シロッコファンの搭載により、本体正面から空気を吸い込んで上部へ風を送る構造になっているのは従来と変わらないが、旧モデルに比べてさまざまな点で改良が加えられている。
まず、旧モデルはファンの吸気口が見えていたのに対して、新モデルはカバーで覆われてファンが外から隠されている。ファンがまったく見えないため、デザインがさらにシンプルになった。また、吸気口が隠されているため、髪の毛などを巻き込む恐れも少なく、より安全性も高くなった。
パッケージ | 首もとをピンポイントに冷却 | 吸気口はカバーに隠されている |
もう1つの改良点が、本体裏のスタンド部分に安定補助クリップが搭載されたことだ。旧モデルでは首から提げたまま固定することができないので、マイファンモバイルが体の前で揺れ動いたり、身体を前に屈み込むと下に垂れ下がってしまったりすることがあったが、新モデルでは安定補助クリップを衣服に引っかけることにより固定できるようになった。
実際に使ってみると、この安定補助クリップはかなり便利だ。前ボタン式の洋服の合わせ部分で留めればしっかり固定できるし、可動式になっていて、右前ボタンシャツでも左前ボタンシャツでもどちらでも取り付けられる。また、前開きシャツだけでなくポロシャツでも使用可能だ。
旧モデル | 安定補助クリップ | 安定補助クリップで固定 |
安定補助クリップは左右に向きを変えられる |
さらに、ネックストラップの取り付け位置も旧モデルから変更している。旧モデルのストラップ取付ホールは本体正面から見て右上に位置しており、首から提げると斜めに傾いて左側が下がった状態で吊される。風向きは本体の真上方向ではなく、少し右上方向に吹き出すため、斜めに吊された状態で風が真上に吹き出す形となる。実用上は問題なかったのだが、斜めの状態で使うのは見た目がどうも落ち着かなかった。
吹き出し口が水平の状態で吊せるようになった |
対して新モデルはストラップ取付ホールが上部の左右に配置されて、両方にストラップを通すことで吹き出し口が水平の状態で吊せるようになった。風の方向も旧モデルのように右上方向に吹き出すのではなく、真上に吹き出すようになったので問題ない。本体デザインもさることながら、吊した状態での見栄えもよくなったと思う。
また旧モデルでは、長さを調節する際にストラップを縛る必要があったのだが、新モデルでは長さ調整用の白い小型パーツがあらかじめストラップに通してあり、これをスライドすることで素早く調節できるようになった。
このほかカラーのバリエーションも増えた。旧モデルはカラーはホワイト1色のみだったのが、新モデルはホワイト、ブルー、ピンク、グリーン、エメラルドブルー、ラズベリーピンクの6種類となった。
本体サイズは80×33×110mm(幅×最大厚×高さ)、重量が約100g。旧モデルの73×26×130mm(同)、重量90gに対して幅と厚みはサイズアップしたものの、高さが減ったことで総合的には小型化した印象を受ける。
本体の重量は10g増しているが、これは吸気口をすっぽりと覆ったカバーのためだろう。ただし旧モデルは電池が単三形電池3本だったのに対して、新モデルは2本に減っている。単三形電池はだいたい1本20g台なので、総合的には軽量化されたことになる。なお、この製品は充電式電池も使用可能と記載されている。
作動時間の目安はアルカリ電池使用でおよそ20時間と記載されている。旧モデルは5時間だったので、それと比較して4倍になったわけだ。一体なぜ電池寿命がこんなに伸びたのか不思議になり、大作商事にこの点について質問したところ、旧機種よりも少し風量を落としてファンの静音化を図り、その分だけロングライフを実現したとのことだ。
なお、スイッチは旧モデルが押しボタン式だったのに対して、新モデルは本体側面にスライドスイッチが設けられた。側面にあるため正面からはスイッチが見えず、これもデザインの良さに貢献している。本体裏面に収納式のスタンドが搭載されているのも旧モデルと同じで、スタンドを立てれば卓上ファンとしても使える。
単三形乾電池を2本使用 | 本体横のスイッチ | 卓上ファンとして使用可能 |
ファンの風量については昨年より風量が落ちたとのことだが、個人的には満足だ。首もとをピンポイントに冷やせるので効果的に涼を得られるのは昨年と同じで、実に快適である。炎天下から屋内に入ったときなどにエアコンと併用してみたら、汗が引くまでの時間を短縮できた。ファンを回した状態で部屋にいるときは、冷房の設定温度も1~2度高めに上げても暑さを感じない。
ただし、ファンの音については、昨年ほどではないが、少し風切り音が気になる。混み合った電車の中では少し気が引ける音量だ。ただしオフィス内で断続的に使うといった用途なら問題ないと思う。また、振動については旧モデルよりも改良されていて、旧モデルはツルツルした机の上にスタンドを立てて置くとファンの振動で本体が動いてしまうことがあったが、新モデルではそのようなこともなくなった。
昨年ほどではないが、風切り音が少し気になる |
旧機種と比べてさまざまな点で改良が加えられて、より完成度を高めた2012年版のマイファンモバイル。これから携帯用の小型扇風機を買おうと思っている人はもちろん、軽量化や安定補助クリップに魅力を感じるのなら、旧機種からの買い増しもぜひおすすめだ。
2012年 7月 25日 00:00
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