やじうまミニレビュー

無印良品「自分でつくる いちごとショコラのクランチチョコ」

~忙しくてもチョコが作れるお手軽キット
by 小林 樹


やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです


無印良品「自分でつくる いちごとショコラのクランチチョコ」

 今年も巷にチョコが飛び交う季節がやってきた。学生時代なら、前日に夜更かしをしてでも仕込む余裕があったのだが、社会人になったらそうはいかない。もし失敗してしまっても、作り直す余裕もないかもしれない。

 それでなくとも、お菓子作りは食事の支度以上に時間と手間がかかる。数グラム単位での計量や温度調整など、微々たる差が味の分かれ目になるので、気が抜けないのだ。

 今回紹介するのは、無印良品のお手軽チョコ制作キット「いちごとショコラのクランチチョコ」だ。外箱には「ホワイト・いちご・ココア味のチョコにクランチを混ぜ合わせるだけで、3色のハート型クランチチョコがつくれます」と記載されており、たった30分で作れるというのが特徴で、これなら手早く確実に作れると思い、購入した。

 


メーカー無印良品
製品名いちごとショコラのクランチチョコ
希望小売価格840円
購入場所店頭
購入価格840円

 材料は全て箱の中に袋に小分けされて入っている。内容は、ホワイトチョコレート90g、クッキークランチ、ココアパウダー、フリーズドライのいちご、ハートの形の型が15個、そしてラッピング袋が15枚だ。自分で用意しておくものといえば、ゆせん用のボウルとチョコを混ぜるためのスプーン3つだけだ。

外箱の裏には作り方が記載されている使用上の注意は側面に記載されているセット一式

 さっそく作ってみよう。作り始めた時間は、時計の針が夜22時52分を示していた。

 まず、お湯を50度前後に沸かす。その間に、ホワイトチョコを手でバリバリと砕いておく。砕いて細かくしておいたほうが、チョコが早く溶けてやりやすい。また、フリーズドライのいちごの袋もしっかり揉んでおく。

作り始めた時間は、夜22時52分頃チョコは袋に入れた状態で割っておけば、飛び散らずに済むフリーズドライのいちごもよく揉んで細かくしておく

 次に、ボウルにいちごとココアパウダーの袋をあけ、ゆせんにかけて溶かしたホワイトチョコと混ぜ合わせる。

 さらに3つのボウルにそれぞれクランチを入れて混ぜる。クランチとは、サクサクとした食感が特徴の、クッキーを砕いたような食材だ。

 チョコとクランチがしっかりなじんだら、ハート型のカップに流し込む。クランチに比べてチョコが少ない気がしたが、これで良いらしい。チョコはクランチの“つなぎ”のような役割なのだ。

ボウルにいちごとココアパウダーの袋をあけておくチョコをゆせんで溶かすだいぶ溶けてきたらボウルに移してそれぞれ混ぜる
このままでもおいしそう…粉末としっかり混ぜ合わせる左上から時計回りにいちご、ココア、ホワイトチョコ
クランチを投入してさらに混ぜるチョコとクランチをしっかり絡めておくクランチに比べてチョコが少ない!?と感じるくらいがデフォルトらしい

型に流し込む作業が力の入れどころ

チョコを型の隅までしっかり押し込む

 型の隅までしっかりチョコを押し込む。型の隅まで、1個1個しっかりスプーンでチョコを押し込んでいくと、きれいにハート型になる。

 この作業が肝心だ。なぜならこのチョコ制作キットは、既に計量された材料を混ぜ合わて作るだけだから、味では完成度に差が出ない。ではどこで差が出るかというと、仕上がりの見た目である。ボロボロのハートに仕上がっては、なんだか配る前から心が砕けそうだ。せめて、見た目だけでもキレイに仕上げたい。

 チョコの種類を2段重ねにすると、見た目がより華やかに仕上がる。ホワイト×ブラウン、ピンク×ホワイト、ブラウン×ピンク…と、自由気ままに作ってみた。すると最後の方で分量が足りなくなり、本来なら15個の型に流し込めるはずが、全部で14個だった。2段重ねに欲張ると1個1個がかなりボリューミーになってしまうので、気をつけよう。全て型に入れたら、皿に並べてラップをかけ、冷凍庫に入れる。

チョコの2段重ねに挑戦この状態で冷蔵庫へ

 待つこと10分。この間に、ボウルやスプーンを洗っておける。冷蔵庫を覗いてみると、もう既にチョコはしっかり固まっていた。型から外すのも、ポロッと簡単に取れる。ハートの形も、2段重ねもなんとか表現できている。

型から簡単に外せる2段重ねも表現できているハート型も表現できた

 仕上げはラッピングだ。透明の袋と焦げ茶色のタイが対になっていて、いかにも無印良品らしいシンプルな印象だ。ラッピング用紙は、2月14日の直前になると売り切れになる店が多いので、セットに含まれていると土壇場で慌てずに済む。しっかり個別に包装すれば、手軽に作れたのに手抜き感が出ないクランチチョコの完成である。

透明の袋と焦げ茶色のタイが無印良品らしい袋は口をジャバラ折にしてタイをしめるときれいに仕上がる
1個1個個別包装できるので、沢山の人に配るのに向いている終了までは、ほぼ50分かかった…

 さて、作り終わった時の時間をみてみると、ほぼ23時42分で、取り掛かりから50分経過していた。撮影しながらだったのと、型にチョコを詰める作業に必死になっていたからだろう。いずれにせよ、予定時間の30分には及ばなかったが、普通にお菓子を作ると早くても1時間以上、手のこんだものだと一晩かかる上、買い物や洗い物の手間もかかるので、このセットはかなりお得だろう。

 手間と時間がかからないだけでなく、手を汚さずにラッピングまでひと通り済ませられるのも良い。用意された材料を混ぜるだけだから、計量もいらないし、失敗なく確実に作れる。

先輩には「本当に君が作ったの!?」と聞かれた

 出来上がったものを会社の先輩に渡したところ、「本当に君が作ったの!? おいしいじゃない」と言って、むしゃむしゃ食べてくれた。正直、混ぜて固めただけのものだからマズくなりようがないのだが、見栄えをよくした甲斐はあったかなと思う。それに、こうして目の前で自分が作ったものを喜んで食べてもらえると、すごく嬉しい。これが手作りの醍醐味だ。

 無印良品からは、ほかにもいくつもバレンタインチョコの制作キットが出ているが、これが一番短時間で仕上がり、ラッピングまで付いているので、普段お菓子作りをしない人でも、気軽に取りかかれるだろう。忙しいけど手作りしたい人や、普段お菓子を作り慣れていない人には、ぜひともオススメしたい。




2011年 2月 7日   00:00