ミニレビュー
全方位録画の首かけドライブレコーダー「FITT360PB」をe-bikeで試す
2021年10月7日 08:05
なかなかユニークなドライブレコーダー「FITT360PB」が2021年9月に発売されました。首かけ式のウェアラブルドライブレコーダーです。車体などに装着するのではなく、「身につける」という点が斬新!
このドライブレコーダーを見た瞬間、「あっコレは二輪車にピッタリかも!」と思いました。モーターサイクルやe-bikeや自転車に向くドライブレコーダー製品もありますが、車体への取り付けがハードルとなりがち。でもこのFITT360PBなら、その手間がなく、モーターサイクルでもe-bikeでも手軽に流用可能。メーカーとしてもそういった活用を想定しているようです。
乗車姿勢に少々の制限があるものの、首にかけるだけで使えるのは非常に便利そう♪ さっそくメーカーから実機をお借りし、どんなふうに使えるのか、どんな映像が撮れるのか、試してみました。使ってみたのは愛車のe-bikeでの走行時です。以下、そのレビューをお送りします。
単体ですぐ使える、専用アプリで細かな設定が可能
まずはFITT360PBがどういったハードウェアなのかを見ていきましょう。プロセッサとしてQualcomm Snapdragon 835を搭載した、Androidベースのドライブレコーダーです。充電式(USB-C)で、フル充電までに最長約2時間かかり、フル充電からの待機時間は約14時間、最長録画時間は約3時間30分です。
撮影できる画像は、動画として3,840×1,280ピクセルのMP4(H.264/AAC)動画で、フレームレートは30/15/8fpsから選べます。3,840×1,280ピクセル(30fps)の高画質動画の場合だと、最長で3時間30分録画可能となっています。また、同ピクセルサイズの静止画も撮影可能。
動画などを保存する内蔵ストレージ容量は46GB。128GBまでのmicroSDカード(別売)を追加すれば録画しておける映像の長さを増やせます。
一般的なドライブレコーダーと同様に、ひとつの録画ファイルの長さを1分/3分/5分/10分から選択可能。また、ストレージ容量を使い切っても自動で上書き録画する仕様で、これも一般的なドライブレコーダーと同様ですね。なお、これらの設定は専用アプリから行ないます。
FITT360PBは、本体を首にかけてドライブレコーダーとして使えるわけですが、装着時にはFITT360PBを水平に保つためのネックガイドなどを付けるのがいいでしょう。必須ではありませんが、ネックガイドなどを付けたほうがFITT360PB本体が安定し、より良好な映像が得られます。
それと、FITT360PBの防水等級はIPX4。これは「あらゆる方向からの飛まつによる有害な影響がない(防まつ形)」という防水性能で、多少の汗などなら大丈夫。ただし、雨など水が多い環境での使用は想定されていません。
サクッと使えてカンターン♪
使い方は簡単で、基本的には電源を入れて首からかけ、録画ボタンを押すだけ。操作方法などの感想もご紹介しましょう。
といった感じで、FITT360PBの電源を入れ、首にかけて、録画開始ボタンを長押しすればOK。基本的な操作はこれだけです。なお、動画録画中でも停止中でも、ボタンを短押しすれば静止画が記録されます。
ちなみに、電源を入れると自動的に録画が始まる設定にもできます(アプリで設定)。実際にFITT360PBを使っていると、電源オンで自動的に録画開始設定にしたほうがラクかつミスがなくていいかも、と思います。
ともあれ、非常に簡単に使えるFITT360PB。使用開始のハードルが低いウェアラブルドライブレコーダーです。
どんな映像が撮れるの?
では、さっそくFITT360PBで撮影開始です。FITT360PBには徒歩でボディカメラとして使うことで防犯につなげるというコンセプトもあるようなので、まず徒歩で撮ってみました。映像の設定は初期値(解像度最大/15fps/ビットレート中)です。
動画に揺れはあるものの、首からかけているということで、思ったより安定した動画になっていると感じました。人間の首あたりは、歩いたりしているときに最も揺れが少ない部位だそうです。
続いて自転車(e-bike)で走りながら撮ってみました。で、まずは失敗例からお見せします。あまり深く考えずにフード付きのウェアを着て撮ってみたら、フードが風で煽られてFITT360PBの後方画像を遮ってしまったという失敗例です。
クルマのナンバーがちゃんと写っていました。事故などトラブルのときはナンバーがもっと近くに映り込むことが多いと思います。なので、このくらい写るならFITT360PBは十分ドライブレコーダーとして使えると思います。
ただ、夜間など暗い状況だと、場合によっては思うような映像が得られないかもしれません。拙宅付近で夜間に撮ってみましたが、かなり暗い状況でしたので、周囲に何があるか程度はわかるものの、近くのクルマのナンバーを確認するようなことはできませんでした。……夜間でも十分な光量の街灯がある程度多いような場合なら、写るかもしれませんが。
てな感じのFITT360PB。人体に装着するドライブレコーダーということで、車体への装着あるいは取り外しの手間がなくて使えるのが非常に実用的です。「そういうのが欲しかった」と感じる方も少なくないと思いますので、興味があればぜひジックリとチェックしてみてください。