家電製品ミニレビュー
ロボットクリーナー「クレモン」にはペットフレンドリーな魅力がたくさん!
by 阿部 夏子(2014/5/30 07:00)
犬がいると、ロボットクリーナーは使えない?
トイプードルと生活し始めて約1カ月。生き物と一緒に生活するということは、やはりいろいろなことが変わるものだなと改めて実感している。しつけや毎日の散歩など、犬自身に関わる事はもちろん、土日の過ごし方や家事の仕方まで変わってしまった。
その1つが、掃除。庭への出入りで足が汚れたまま家に入るので、フローリング掃除の回数は増えたし、毛がつくのでソファーやクッションの掃除も必須だ。
また、数年来愛用しているロボットクリーナーが使えなくなった。というのも、我が家のトイプードル、チョコは掃除機が大嫌い。家の中を掃除していると、庭の木の下に避難するという徹底ぶり。主人がいなくて、ただでさえ不安なところに、勝手に動き回る掃除機がいたら、さぞかしストレスになるだろうと、最近はまったく出番がなくなってしまったのだ。
今回紹介するのは、そんな我が家で再び使い出したロボットクリーナー、モニュエル ジャパンの「クレモン MR6850M-H」だ。モニュエルは韓国の家電メーカーで、本国を始め、ドイツ、アメリカ、中国、日本でロボットクリーナーを展開している。ラジコン感覚で操作できる「ハンドルリモコン」は、家電Watchを始めテレビでも何度か紹介されている。
とはいえ、今やロボットクリーナー市場は混乱状態。ルンバが大ヒットしてからというもの、さまざまなメーカーでロボットクリーナーを扱うようになって、中にはほとんどおもちゃと変わらないようなものも……クレモンも日本ではあまり知られていないということもあって、大丈夫かな? という気持ちがあったのも事実だ。しかし、結論からいうと、それは全くの杞憂だった。今では毎日我が家で活躍してくれている。
メーカー名 | モニュエル ジャパン |
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製品名 | クレモン MR6850M-H |
希望小売価格 | 59,800円(税抜) |
購入場所 | モニュエル ジャパン公式オンラインショップ |
本体は、ごく一般的なロボットクリーナー、といった印象。色もグレーで特別派手なところはない。付属の充電スタンドで、充電して、スイッチを押すと掃除を開始、掃除が終わると自動でスタンドに戻るという点も同じだ。
ただし、付属品は豊富だった。
中でも目立ったのは大きな紫色のワイドモップ。これを付属のモッププレートに装着して、ゴミを吸引しながら拭き掃除も一緒にするというものだ。この手の機能はほかのロボットクリーナーでも採用しているが、クレモンの場合、注目したいのはその大きさ。一般的なフローリングワイパーと同じ、もしくはそれより大きいくらいのサイズで、本体に装着するとかなり目立つ。
前述した通り、犬と生活し始めてからというもの、フローリングワイパーの頻度はかなり増えた。自動でゴミを取ってくれるだけではなく、モップ掃除までしてくれるなんて! まさに夢のような製品!! というわけで、早速自宅で使ってみた。
普通の掃除機が大の苦手なのに、クレモンならOKだった!
クレモンを自宅で使い始める時の一番の懸案事項は、犬が慣れてくれるかなということだったが、結果からいうと、全く問題なかった! 運転音は最大約68dBで、例えば自宅で使っているダイソンの掃除機よりもずっと小さくて、音質も低め。動きもそれほど速くなく、ゆっくり進むので、そこまで警戒しなかったようだ。
普通の掃除機だと、間違いなく庭まで一目散に逃げるのにクレモンの運転中は興味津々で何度か近くに寄ってくるほど。慣れてくると、クレモン運転中でも室内でリラックスして過ごせるようになった。
運転時間は約1時間。充電がなくなったらスタンドに戻ってくる仕組みだ。本体には数十個のセンサーが搭載されており、段差や壁などは全て検知。我が家はリビング、ダイニング、キッチンが一体になったいわゆるLDKの間取りだが、1時間の掃除をじーっと見ていたところ、だいたい同じところを3~4回は掃除するようなイメージ。本体には掃除するエリアを指定したり、逆にバリアするような機能は付いていないが、キッチン、リビング、ダイニングに加えて、洗面所まで残さずしっかり掃除してくれた。
平日の昼間外出時に使っても、きちんと充電スタンドに戻っており、どこかで遭難しているようなことは一度もなかった。
フローリングワイパーを使わなくなった
そして、モップ掃除についてだが、一言でいうと、素晴らしい! 今では毎日、吸引+モップの「ハイブリッド清掃」を使っている。手順はこうだ、まず専用ワイドモップを水で濡らしたら、モッププレートに装着、本体を裏返してモッププレートを取り付けたら、モード選択で「ハイブリッド清掃」を選んで、運転スタート。1時間後には室内がピカピカになっている。
モップがしっかり密着して汚れを取ってくれるので、床が本当にピカピカになる。クレモンを使い始めて2週間以上が経つが、以前は週2回くらいしていたフローリングワイパーをまだ一度も使っていない。
例えば、私が出勤するときに、クレモンのスイッチを入れてから外出して、夫が先に帰宅すると、「あれ、今日モップ掃除した?」と聞かれるくらい、その差は歴然。フローリングワイパーの愛用者なら余計にハイブリッド清掃のすごさに感動するだろう。
ベッドの下を集中掃除、シャドウモードがかなり便利!
もうひとつ、クレモンのモードで気に入ったのが、ベッドや家具の下など影になっている部分だけを掃除するという「シャドウモード」だ。これは、センサーで明るさを検知して、暗いところだけを掃除するというユニークなモード。
家具の下を掃除できるというのは、ロボットクリーナーの長所の1つだが、そこだけを掃除するというのは、これまでなかったものだ。
さっそく寝室のベッドの下で使ってみた。ベッドの下付近にクレモンを持って行き、シャドウモードを選んでスイッチを押すだけ。すると自らベッドの下に潜り込んで掃除を開始する。面白いのは、ベッドの下から出そうになると、つまり光があたると、きちんとまた影の方へと戻ること。ダブルベッドの下を掃除したところ、かかった時間はわずか15分。
掃除が終わるときちんとベッドの近くの明るいところまで出てきて、待っている。ホコリだらけだったらベッドの下が、すっかりピカピカで、隅に溜まっていたホコリまでしっかり取れていた。
指定したところを、指定されたように、しっかり掃除する。これこそ、ロボットクリーナーの醍醐味だろう。
水洗いOKのダストボックスやワイドモップ専用ブラシなどメンテナンスもマル!!
ダストボックスは本体上部から取り出す仕組みで、ゴミ捨てはダストボックスのフィルターを手前に引いて行なう。
フィルターは4層で、定期的なメンテナンスをすることで、吸引力低下を防ぐことができる。ちなみに、フィルターの寿命は約6カ月で、替え用のフィルターは2,700円。ただし、この場合の6カ月は毎日使った場合なので、使用頻度が週に2~3回であれば寿命は1年ほどと考えて良いだろう。ただし、定期的なメンテナンスはお忘れなく。
特筆すべきは、ダストボックスが水洗いOKだということ。フィルターを取り外したら、そのままジャブジャブと水洗いできる。水洗いするとやはり中に付着した細かいゴミがすっきり取れるので、気分的にもすっきりする。花粉症やアレルギーの人など、ダストボックスの水洗いOKは必須! という人には嬉しい機能だ。水洗いしたら、十分乾燥させてから本体に戻そう。水気は故障の原因にもなり得るので、注意。
もう1つ、本体に付属するワイドモップ専用のブラシもかなり優秀。シリコン性で、繊維の表面についた汚れをごしごし洗い落としてくれる。こういうちょっとした付属品にしっかりしたモノを選んでいるというのは、そのメーカーへの信頼が増す。
今のくらしにベストな一台
これまで私はロボットクリーナーは、外出時に使うものだと思っていた。子供もペットもいないいわゆるDINKSということもあって、人が居ないときに使うのだから音が大きかろうと、運転時間が長かろうと、ゴミが取れればそれで良いという考えだったのだ。
でも、犬と生活するようになってからはその考えが変わった。なるべく人が居るときに使ってあげたい、音は小さい方がいいし、運転時間も短い方がいい。クレモンは、毎日のフローリング掃除でペットの足跡や泥汚れもスッキリ掃除できて、我が家の犬との相性も良い、シャドウモードなど人がいる時に使う機能も充実している――その観点からいうと、今のくらしのベストパートナーかもしれない。