家電製品ミニレビュー

ドウシシャ「LED DESK LIGHT Rod Type」

~明るくて扱いやすいシンプルなLEDデスクライト
by 藤本 健
ドウシシャ「LED DESK LIGHT Rod Type」

 この夏注目を浴びている家電の1つに、節電に大きな威力を発揮するLED関連製品がある。とくにLED電球は、白熱球や蛍光灯球と交換するだけで消費電力が下がるということで人気を呼んでいるが、もちろん電球だけでなくLED製品はいろいろある。

 個人的に気になっていたのが、LEDデスクスタンドだ。仕事柄、自宅でPCを前にして過ごすことが多いが、部屋が暗いため、晴れた日の日中以外は天井の蛍光灯を点けている。蛍光灯だから消費電力が少ないとはいえ、部屋全体を照らすだけに60W近く消費してしまう。そこでLEDデスクスタンドを使えば、部屋全体は暗くても仕事スペースだけは明るくすることができ、最小限の電力で過ごせる、という寸法だ。

以前秋葉原で購入したグリーンハウスのLEDスタンドライト「GH-LED08ST」

 最初に買ったのがグリーンハウスのUSB電源供給で動くLEDスタンドライト「GH-LED08ST」というものだった。秋葉原で1,000円弱で購入したので、まずはお試しという感じだったのだが、正直なところパワー不足で仕事をするには暗すぎる。

 もうちょっと明るいものを使ってみたいなと思っていたところ、たまたま家電Watch編集部から、1つ良いLED製品があるから使ってみないか、と声をかけられたのが、今回紹介するドウシシャのLEDスタンドライト「LED DESK LIGHT Rod Type」だ。


メーカードウシシャ
製品名LED DESK LIGHT Rod Type
希望小売価格12,800円
購入場所楽天市場
購入価格9,800円


 さっそく編集部から届いたこのライトを取り出すと、なかなかユニークなデザイン。セードというのだろうか、設置した際に上部に位置する部材の先端部分に約140×50mm(縦×横)の光源部がある。そしてこのセードは縦のシャフトとピッタリとくっつく垂直の状態から水平を通り越して160度の角度まで開くことができるようになっている。垂直にした場合は、光源部の先端にあるマグネットで固定できる。またシャフトは左右50度の範囲で回転できる。

 

光源部。大きさは約140×50mm(縦×横)光源部の先端にはマグネットが設けられている
セードは縦に160度の角度まで調節できる
シャフトは左右50度の範囲で回転できる

 台座部分の外側はプラスチックだが、結構ずっしりした造りで、セードをどんな角度で設置しても転んでしまうようなことはない。電源はACアダプタを使い、写真のようなACアダプタがバンドルされている。個人的にはACアダプタってあまり好きではないのだが、他社のLEDデスクスタンドを見ても大半はACアダプタなので、仕方ないところだ。確かに、ACアダプタを使ったほうが、本体を小さくできるだろうし、結果として安くできるのだろう。操作は、台座にあるプッシュ式のスイッチで行なう。

本体付属のACアダプタ操作は台座にあるプッシュ式のスイッチで行なう

 さっそく電源をつないで、台座にあるプッシュ式のスイッチをオンにすると、これは想像していた以上に明るい! 前述のグリーンハウスのLEDスタンドライトとはまったく違うレベルであり、これなら十分に仕事ができる。同じ露出で撮影した写真で比べて見ると、その違いが分かるだろう。

同じ露出で撮影してみた。左が今回のLED DESK LIGHT Rod Typeを付けた場合。デスクで仕事するのに十分な明るさが得られたグリーンハウスのLEDスタンドライトを付けた場合。価格や性能が違うので、明るさが劣るのは当然だが、ここまで差が出るとは思わなかった

 ためしにセードを完全に水平にした状態(高さ約40cm)で、発光部の真下に照度計おいて測定してみると明るさは1,333lx、それに対してグリーンハウスのLEDスタンドライトを同じ高さで図ると199lxということで、大きな差があることが分かるだろう。

LED DESK LIGHT Rod Typeの明るさは1,333lxだったグリーンハウスのLEDスタンドライトは199lx

 ここで、いつも使っている部屋の天井の蛍光灯をオンにした状態で同じ位置で計ってみると115lxであり、結果的にいえば蛍光灯が一番暗いという結果だった。もっとも、実際に仕事をしていて明るさを感じるのは、何も机の固定された一部の場所だけでく、視界の届く範囲全体で明るさを感じるので、照度計の結果だけですべてを比較できるというわけではないのだが……

 とはいえ、LED DESK LIGHT Rod Typeはそれなりの広さを照らしてくれるので、十分な快適さを得られる。なお、操作するスイッチ類はそのプッシュ式の電源スイッチだけで、ほかには何1つ操作するスイッチ類などはない。単にON/OFFだけであり、明るさの調整などは一切できないようだ。

 さて、ここで本来の目的、そう節電という観点に戻ってLED DESK LIGHT Rod Typeの消費電力を調べてみよう。仕様書をみると、定格消費電力は11Wとあるが、ワットチェッカーを使って計ってみると10Wとなる。小数点以下の細かい数字までは分からないが、これならそれなりに節電には寄与できそうだ。30分以上使っていると表示が10Wと9Wを行き来するようになる。なんで消費電力が下がるのか原因がよく分からないが、下がるのだから問題はないだろう。

 ちなみに、先ほどのグリーンハウスの製品をiPad用のACアダプタに接続して消費電力をチェックしてみると1W。確かに暗いけれど、その分当然消費電力も少ないというわけだ。

LED DESK LIGHT Rod Typeの消費電力は10WグリーンハウスのLEDスタンドライトはわずか1Wだった

 ところで、LEDは電気エネルギーを光エネルギーに変換する際の効率が非常に高いため、熱くなりにくいというのも大きな特徴だ。このLED DESK LIGHT Rod Typeの場合、スイッチを入れて10分程度したところで光源部を触ってみると40度程度に温まっていた。しかし、1時間以上経過しても温度は変わらない。この発光部に顔を近づけてしまうと、反射的に熱いものがそばにあるような感じがしてしまうが、あくまでも気のせい。これならライトで部屋を熱くしてしまうような心配もなさそうだ。

 1週間ほど使ってみたが、これはなかなか快適だ。

 強いて難点をあげるとしたら、台座部分がそれなりの面積を占めるので机が狭くなってしまうという点だろうか。計ってみると直径14.5cm。これをどうとらえるかは人それぞれだと思うが、筆者個人的には机の板部分を挟んで固定するタイプよりも、こちらのほうが移動も簡単だし、机を傷つけることもなくていいように感じた。

 また、筆者の仕事机が比較的大きめなため、シャフトの高さがもう少し長く、50cm程度あってくれるとより使いやすかったのだが、セードを斜めに設定することで、机全体を照らすことができるから、十分満足のいく製品だ。





2011年7月14日 00:00