家電製品ミニレビュー
12個のLEDが照らすルーペ付きスタンドライト
by 伊達 浩二(2014/1/20 07:00)
LEDライトで対象を照らしルーペで拡大
今日は、LEDで対象物を明るく照らしつつルーペで拡大するスタンドライトを紹介しよう。ヤザワコーポレーションの「LEDで明るくルーペで大きく見えるライト SLV07WH」という製品だ。
SLV07WHは、自立するスタンドの先に、12個の白色LEDとルーペが付いた製品だ。この手の小さな照明器具は、老眼に悩む年齢になると大変ありがたい製品だ。しかし、以前は専用の小型蛍光灯を使った特殊な製品しかなく、価格も1万円近くした。
LEDの普及以来、小型化が進むとともに、製品数が増えて価格も下がった。いまでは、安いものだと2,000円を切る価格で購入できる。LED化によってぐっと身近になった製品なのだ。
メーカー名 | ヤザワコーポレーション |
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製品名 | LEDで明るくルーペで大きく見えるライト SLV07WH |
希望小売価格 | オープンプライス |
購入先 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 2,522円 |
対象物との距離が近いほうが有効
このライトは、電気スタンドを小さくしたような形をしている。乾電池が入ったベースから、フレキシブルアームが伸び、その先に輪になったLEDとルーペが搭載されている。
電源は単三形乾電池3本で、別途購入する必要がある。電源スイッチは、輪になったLEDの横に白いボタンがある。ONとOFFだけで明るさの調整はできない。
ちなみに、乾電池の寿命は、国産アルカリ乾電池で約10時間とされている。実際に、数種類のアルカリ乾電池で試したところ、最長で12時間以上使用できた。乾電池の寿命はあまり気にしなくて良いだろう。
とりあえず、LEDを点け、机の回りにあるいろいろな物をルーペで見てみる。ルーペの倍率は4倍だが、これぐらいの倍率でも、細部が良く見えるので面白い。12個のLEDが対象物を明るく照らしてくれるので見える画像が明るくくっきりと見える。
ただ、ルーペと対象物の距離を大きく取ると、画像が歪んでしまって見えにくい。ルーペから対象物への距離は数cm以内にした方が見やすい。つまり、机の上に置いた対象物をルーペで見ると、ちょっと遠すぎてゆがんでしまうことが多い。対象物かルーペを手に持って、ルーペから2~3cmぐらいの距離に近づけるときれいに見える。
個人的には、製品に書かれている細かい文字の説明が、最近読みにくくて困っていたのだが、このルーペを使うとよく読める。例えば、乾電池やスマホの周辺機器などに書かれている細かい文字が、よく読めるようになった。
日常生活では、錠剤の刻印を見たり、草花の手入れや手の爪を切るときなど、手元をアップにして作業をするときも便利に使える。
惜しいのは、机の上に置いた本の読書に使おうとすると、本とルーペの間の距離が大きすぎて文字が読めないことだ。ルーペの度を変えて、もう少し倍率は低くても良いので、対象物との距離を取れるようにしてくれた方が読書には使いやすい。ルーペは交換できるようになっているので、読書用ルーペをオプションで用意してほしいところだ。
現状では、スタンドを立てたままの状態で、机の上に置いた本を読むという用途には使いにくいので、そういう使い方を考えている場合は、ほかの製品を探した方が良いだろう。
LEDライトとしても面白い
この製品は、単体のLEDライトとして見ても、なかなか面白い。12個のLEDが輪になっているので、ごく近くに置いた物を照らしたときに、ほとんど影ができないのだ。
この特性が、コンパクトデジカメで近接撮影する際の照明として使える。特にルーペが取り外せるので、コンパクトデジカメなら、中央の穴にレンズを差し込むことができる。補助光として使う時も、照明ムラがないので使いやすい。小さいものをアップで撮ることが多い人には、廉価で実用的なアクセサリーになる。
また、予想外に照射範囲が広く、文庫本や新書の見開きをむらなく照らしてくれる。小型軽量の読書灯として、ちゃんと実用になる。
老眼世代へのプレゼントに
老眼を心配する年齢になると、暗い場所にも弱くなってしまい、若い時よりも明るい照明が必要になる。今回の製品は、12個のLEDで対象物を明るく照らしつつルーペで拡大できるのでありがたかった。老眼世代が、日常生活で細かい文字を読んだり、細部を確認しながら作業するには、とても便利な製品だ。身近な人への手頃なプレゼントなどに向いていると思う。
また、広い範囲をむらなく照らすLEDライトとしても、面白い存在だ。読書灯にも向いている。オークションなどで、小物の撮影が多い人は、1つ持っていると良いだろう。