家電製品ミニレビュー
ドライヤーだけでこんなにツヤツヤに!? 水分発生量が18倍に進化した「ナノケア」の美髪っぷりがスゴすぎた
2019年9月2日 06:00
ドライヤーといえば、かつてはただ髪を乾かすだけのものだった。場合によっては、熱で髪や頭皮にダメージを与えることもあるので使いすぎないほうがいい、とさえ言われていたほどだ。
しかしドライヤーと毛髪の研究は年々進み、今や「使えば使うほど髪がしっとり潤う」というドライヤーも登場している。その代表格が、パナソニックのヘアードライヤー「ナノケア」シリーズだろう。
筆者自身、初めてナノケアを使ったとき「ドライヤーだけで、こんなにしっとりするなんて」と驚いたし、周りにも「ナノケアは手放せない」という人も多い。実際、2005年に発売して以来、2018年には国内累計販売台数1,000万台を突破したという。
そんな大人気のナノケアから9月1日、発売15年目にして"ナノケア史上最高の水分発生量”を実現した新モデル「ナノケア EH-NA0B」が登場した。ただでさえ高評価なのに、"ナノケア史上最高"とは?
そこで一足先に使わせていただき、何が変わったのかなど使用感をご紹介したい。
メーカー名 | パナソニック |
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製品名 | ヘアードライヤー ナノケア EH-NA0B |
価格(編集部調べ) | 26,406円 |
水分発生量が18倍、毛髪水分増加量は1.9倍に
そもそもナノケアとは、温風とともにパナソニック独自の微粒子イオン「ナノイー」を放出することで、髪にうるおいを与えるドライヤーだ。一般的なマイナスイオンの約1,000倍の水分を含むナノサイズの「ナノイー」が髪に吸着することで、髪にうるおいを与えてくれるという。
新モデルは、ナノイーを発生させるデバイスを改良し、ナノイーの水分量がなんと従来の18倍という高浸透「ナノイー」を実現。その結果、毛髪水分増加量は1.9倍になるらしい。
1.9倍、つまり約2倍なんて、かなりスゴイのでは? そこで今回、2018年モデルと比較しながら、違いをチェックしてみた。
ちなみに新モデルは、昨年度モデルのアップデート版、というわけではない。従来モデルの上位に位置するフラッグシップモデルとなるため、機能はもちろん、お値段も高くなる。
とはいえ外見はほとんど変わらない。形状やボタンの位置、機能の表示など、違いを見つけるほうが難しいほどだ。強いて言えば、使用時にナノイーが発生していることが分かるナノイー表示ランプの位置が、下から上に移動したことくらい?
しかし見た目より重要なのは、ナノイーの水分量が18倍になったという点だ。ナノケアは、ナノイーを発生させるデバイスを吹き出し口の上部に設け、ドライヤーの風とは別に吹き出している。そのデバイスを一新したのだ。
従来モデルでも十分すごかった
新モデルを使う前に、ナノイーが髪にどのような違いをもたらすのか、ナノケア以外のドライヤーで髪を乾かした場合と比べてみた。使い方は筆者がいつも行なっている通り、髪を洗ってタオルドライし、軽くコーミングした後ドライヤーで髪を乾かし、ブラッシングするという流れだ。
比較したドライヤーは、マイナスイオンは出ているものの、特にメインに打ち出しているタイプではない。ちなみに、お値段はそれなりに高いモデルだ。しかし写真を撮ってみて驚いた。結構ダメージが感じられる。
次に、同じ流れでナノケアの従来モデル「EH-NA9A」で髪を乾かした。ドライヤーをかけ始めてすぐ、髪がしっとりし始めるのを感じるのが、ナノケアのスゴイところだ。そして仕上がりはというと、もう全然違う(笑)。
あまりに違うので、逆に「最初のドライヤーを使ったとき、ちゃんとブラッシングしたっけ?」と考え直してしまったが、確かにブラッシングをした記憶があるし、工程は同じはず。そもそも手触りが全然違うので、工程うんぬんの問題ではない。
1回でここまで違いが出ると、そりゃナノケアを手放せなくなる気持ちも分かる。
水分量18倍は……まるでトリートメントを髪に吹き付けたみたい!
ではいよいよ、新モデル「EH-NA0B」だ。その前に、まずはナノケアの特徴を紹介したい。
最大の特徴は、先述の高浸透「ナノイー」を放出する点だ。さらに吹き出し口には「速乾ノズル」と呼ばれるノズルが内蔵されている。D型の内側から強い風、外側から弱い風、と強弱差のある風を吹き出すことで、毛束がほぐれやすくなるというものだ。
風の強さはハンドルにあるレバーを移動して3段階から選べる。昔ながらの仕様だが、何も考えずに使えるため、変わらないことの大切さもあるかもしれない。
一方、ナノイーを活かした機能は盛りだくさんで、通常の「ドライ」に加え、温風と冷風を自動で切り替える「温冷リズムモード」をはじめ、様々なモードが用意されている。サイドについているボタンを押すと切り替わるが、風の強さとの組み合わせで選べるモードも変わってくるので、モード選択は少々難しい。
操作性については従来モデルと同じなので、買い替えるという人は問題なく使えるだろう。では、さっそく髪を乾かしてみた。
髪を乾かし始めて、「これは全然違うぞ!」と実感した。髪の手触りが見る見る変わり、なめらかにまとまるような感じになってくる。髪をほぐす手にさえ、ナノイーのしっとり感が伝わってくるのだ。
風量は、ターボ時で1.3m3/分と決して多いほうではないが、指通りがよく、速乾ノズルの効果もあってか確かに乾きが早い。ただ風温は、最近のドライヤーにしては少し熱く感じた。乾燥にかかった時間は私の髪で7分弱だ。
そして仕上がりはというと、ブラッシングする前からしっとりなめらか! ブラシも髪をスーッと通り、表面がツルツルになっていることが分かる。
肝心の仕上がりは、やはり傷んでいる毛先部分は少し広がっているものの、きれいにまとまっている。とにかくツヤがすごく、まさにドライヤーと一緒にふきかけたのはトリートメント? と思ってしまうほどだ。
まさにサロンでブローしてもらったような仕上がりが、ほぼ乾かしただけで作れてしまった。これが水分量18倍、毛髪水分増加量1.9倍のなせるワザか。
気になる毛先は「毛先集中ケアモード」で
ナノケアはモードが多彩なので、これもぜひ使いこなしたいところだ。毎回使いたいのは「温冷リズムモード」。髪にツヤを出すには、温風で髪を伸ばして冷風で冷やすといいそうだが、いちいち切り替えるのは面倒くさい。
しかし「温冷リズムモード」を使えば、自動で温風と冷風を切り替えてくれるので、通常のドライで髪がだいたい乾いたら、このモードで仕上げるのがオススメだ。
また筆者のように毛先が気になる場合は、「毛先集中モード」を使うと毛先もまとまりやすくなる。周囲の温度をセンサーで自動検知し、最適な間隔と風量で温風・冷風を吹き出すことで、毛先を集中的にケアできるという。
さらにすごいのは「スキンモード」だ。ドライヤーの風を顔に当てると乾燥してしまうイメージがあるが、これは高浸透「ナノイー」とミネラルマイナスイオンを含んだ風なので、むしろ肌がしっとりするのだ。髪を乾かしたついでにお肌までケアできちゃうなんて、ありがたい。
使い続けると、どんどん美髪に?
新しいナノケアを3週間ほど使ってみたが、使った瞬間はもちろん、使い続けるほどに髪に変化が現れるようになった。
まず髪のなめらかさが長時間続くようになってきた。最初は、一日の終わりごろには朝ほどのツヤやなめらかさは残っていなかったが、徐々に持続するようになり、髪を洗うときもつるんとした手触りが感じられる。
またパサっとしていた髪にうるおいが戻ってきた実感もあり、確かに高浸透「ナノイー」がキューティクルの内側まで届いているようだ。これからは髪はスカスカになっていくだけ、と諦めていた私としては嬉しい変化だ。
髪を乾かすだけで髪がうるおうなんて、本当にすごい。髪のツヤ不足やパサつきが気になる人は、ケア用品をそろえるのもいいけれど、まずドライヤーを変えてみて! と強く勧めたい。