家電製品ミニレビュー

バーファン製ドライブユニット搭載の折りたたみ式ミニベロe-bike、ベネリ「ZERO N2.0FAT」

 どーも、e-bike部の清水です。もうe-bikeは試乗しましたか? 先日無事に富士山ヒルクライムに成功しました!! 今回はそのチャレンジ前日に試乗したe-bikeについてご紹介したいと思います。

 ヒルクライム当日は早朝スタートということもあり、前日は富士山ゲストハウス掬水に宿泊しました。ゲストハウスでは、富士山ガイドツアー実施に向けて準備中とお伝えしましたが、すでにe-bikeのレンタルサービスは開始しています。富士山ヒルクライムで乗ったクロスバイクのフカヤ「DAVOS E-600」とミヤタ「CRUISE」をはじめ、ミニベロのBESV「PSA1」、ベネリ「ZERO N2.0」「ZERO N2.0FAT」のレンタルが可能です。レンタル料金はクロスバイクが4時間3,500円~、ミニベロが4時間2,500円~となっています。

富士山ゲストハウス掬水のe-bikeレンタル施設「富士山アクティビティセンター」。現在も理想の空間を目指してDIY中

 せっかくなので翌日のウォーミングアップも兼ねて、じっくり試乗したことがないベネリ「ZERO N2.0FAT」で富士宮市内を走ってみました。まだe-bike Watchで取り上げていない車種でしたので、あらためてレビュー記事をお届けします。

メーカー名ベネリ
製品名ZERO N2.0FAT
実売価格158,000円(税抜)

折りたたみ可能なミニベロe-bike「ZERO N2.0FAT」

 2018年11月に発売されたベネリ「ZERO N2.0FAT」は、折りたたみ可能なミニベロe-bike。サイズは1,540×590mm(全長×全幅)、折りたたみ時のサイズは860×460×700mm(全長×全幅×全高)、車両重量は19kg。カラーはミリタリーグリーンとマットブラックの2色。価格は158,000円(税抜)。e-bikeとしては魅力的な価格設定となっています。

ベネリ「ZERO N2.0FAT」。こちらはミリタリーグリーン
「ZERO N2.0FAT」には折りたたみ用のレバーが2カ所あります
レバーを外してハンドルとフレームを折りたたむだけ
こんな形でコンパクトに折り畳めるので、収納や積載に便利

 「ZERO N2.0FAT」という車種名があらわすように、ミニベロとしては珍しい20×2.4インチのファットタイヤを装着しています。そして、まだ日本では数少ないバーファン製のドライブユニットを搭載。ドライブユニットはリアハブに内蔵され、バッテリーはリアキャリアにさりげなく搭載されており、デザインにもこだわっていることが伝わってきます。

 また、バーファン製のドライブユニットは、搭載するセンシングテクノロジーにより、速度ごとにメーカーの意向に沿ったアシスト比率を細かくセッティングできるのが特徴で、非常にパワフルな乗り心地を実現できると言われています。

バーファン製のドライブユニットはリアハブに内蔵
バッテリーはリアキャリアに搭載
本体右に電源スイッチ
充電ポート
20×2.4インチのファットタイヤ

 そんなドライブユニットを搭載する「ZERO N2.0FAT」ですが、アシストモードは「low」「mid」「high」の3モード。メーカー公式サイトによると、1回の充電走行距離は最長65kmとなっているので、「low」モードでの走行距離と考えられます。バッテリーは36V/7.8Ah、充電時間は4~6時間となっています。

操作ボタン一体型のディスプレイ

バーファン製ドライブユニットのパワフルなアシストに驚く

 実際に走ってみると、折りたたみ式のミニベロでも剛性が高く、太いタイヤで安定感のある走りが印象的です。平地であればアシストモードも「low」で十分で、少し斜度のある坂道なら「mid」でも十分。ただし、ある程度の急な坂道だと「high」を使わないと上るのがきついです。

富士宮市内を走ってみる

 そして、急な坂道を下りてそのまま「high」モードのまま平地に戻ったときに驚かされました。というのも、信号待ちでペダルに足を乗せていると、グイグイと前に進もうとするのです。そのまま飛び出しちゃいそうな感じで、ブレーキを握る手に力が入ってしまいます。

 ちなみに、日本ではアシスト規制が1:2と決められています。1の部分が人間の出力で、2の部分が電動アシストによる出力です。各社ともドライブユニットを開発する際には、規制の範囲内でそれぞれが絶妙と考えるアシスト力を設定するわけですが、バーファン製ドライブユニットの「high」モードは、1.999……みたいな限りなく2に近い数値でセッティングされている気がするほどです。

 アシストモードを「low」→「mid」に切り替えても自然な感じですが、「mid」→「high」に切り替えると驚くほどパワフルになります。「ZERO N2.0FAT」は街乗りに便利なミニベロですから、試乗する際は平地なら「low」か「mid」モードをオススメします。「high」モードにして人混みでギュッとブレーキを握っていると、ちょっと怖くなるかもしれません。基本的に街乗り中心となるミニベロですが、坂道が多いエリアでの活用も考慮して、「high」モードのアシストをあえてパワフルにしているのかもしれません。

シマノ TOURNEY 7speed
ハンドルバーの高さは1,020~1,130mmで調整可能
機械式ディスクブレーキ
チェーンリング

 そんな感じで「ZERO N2.0FAT」の「high」モードには驚かされましたが、とても魅力的なミニベロe-bikeだと思います。走りに関しては剛性も高く、太いタイヤで安定感もあります。リアキャリアでバッテリーを目立たなくしていたり、ケーブルなどもカバーでまとめていたり、デザインが気に入る人も多そうです。 そして、折りたたみが簡単で積載しやすく、サドル(780~1,030mm)やハンドル(1,020~1,130mm)の高さも変えられるので家族でもシェアしやすく、魅力的な価格ですし、初めてのe-bike選びにはぴったりのモデルかもしれません。

ケーブルもスッキリ
スタンドは中央に配置
リアライト
ボトルケージ用のダボ穴

 また、ベネリからは「ZERO N2.0FAT」以外にも、ミニベロe-bike「ZERO N2.0」、e-MTB「TAGETE27.5」「NERONE27.5+」が発売されているので、気になる方はこちらもチェックしてください。

e-bike部