家電製品ミニレビュー
アイロン嫌いでも大満足! 衣類スチーマーのおかげで着たい服を買えるようになった!
2019年8月5日 06:00
私は昔から料理以外の家事全般が苦手だ。苦手というか嫌いだ。料理は「作る」という作業でむしろ大好きなのだけれど、「保つ」という仕事は苦手でしかない。
そんな私なので、アイロンがけという家事はワースト1と言っていいほど苦手。洋服を買うときも、アイロンがけが必要な素材だった場合どんなに気に入っても買わない。かわいいなぁと思っても面倒臭さが勝ってしまう。この「面倒」がなければ洋服の幅が広がるのに……。
そう思っている人は私だけではないはずと思いたい! それを証明するかのように、衣類スチーマー市場は近年非常に伸びているのだ。そんな衣類スチーマー市場に、元々アイロンにも強く、しわ伸ばしのプロとも言えるティファールから今年発売されたのが「トゥイニーオートスチーム」。
メーカー名 | ティファール |
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製品名 | トゥイニーオートスチーム |
実売価格 | 6,280円 |
スチーマーとアイロンが一体となったこの製品は、小さなアイロンのような形をしたスチーマーだ。重さはたったの830g(給水前)。片手で持っても楽々動かせる重さで、持ち手もしっくり手の平に馴染む。
本体部分はスマホと同じくらいの小ささで、専用の袋に入れてどこにでも収納出来るサイズだ。スチーム用の水は60ml入り、最大で4分間の連続運転が可能。
コードの長さは2.6mと、ハンガーにかけたまま作業しても気にならない余裕の長さ。コンセントに挿して40秒程度で使えるようになるという立ち上がりの早さも嬉しい。
スチームをかける際は、ハンガーにかけたまま使える。スチームトリガーと呼ばれるスイッチを押すとジュワーという音と共にスチームが出てくる。
いきなり強いスチームが吹き出すのではなく、じんわりスタートする感じ。不意の高熱水蒸気で火傷すると危ないからかもしれないが、トリガーを押してから1~2秒で本気を出す感じ。
電源を入れて1分以内に使えるので、着替えようとした服に「わぁ、シワがあった!」と気付いてから準備しても全然大丈夫なので、忙しい朝でもありがたい! そしてとても軽いので、女性の私でも特に腕の負荷を感じず使うことができる。
実際、普段あまりアイロンをかけない我が家でも、「なんかだらしない洋服シワ入ってるよ! ちょっと1回脱いで!」なぁんて言って、出かける直前にサッとスチーマーでシワを伸ばして、「よし、これでオッケー!」なぁんて使い方しちゃうくらいに普通にすごい便利。
こんなコンパクトなボディに似合わず、あまりにスッとシワが伸びるので、思わず「おおーー!」と声を出してしまう感動。夫が横でボソッと「このアイロン顔に当てたくなったんじゃない?」などと余計なことまで言うくらい(笑)。
「この素材(顔)は伸びないからね!」と答えつつ、思わずそう思っちゃうのもの凄く分かる、実は私も衝動にかられたよ(笑)。本当にすーっと伸びて感動する。顔はもちろん、使えない素材があるので、使う前に要確認。革製品以外はスチーマーならほぼ使える。
シワがしつこい場所には、スチームトリガーを2回連続で引くと、通常の蒸気の約3倍のスチームがブシューと3秒噴射される。
強力なスチーム量に、通常スチーマーでは伸びにくいようなシワも伸ばせるのだ。衣服が濡れちゃうんじゃない? と思ってしまうくらいの強烈なスチームだけれど、熱ですぐ蒸発するので問題なし。
スーツのように厚めのアウターとは違う、ちょっとシワが伸びづらい綿素材なども、裾を引っ張りながらスチームすると、想像以上に簡単にスーッとシワが伸びる。
スチーマーをかける前に、糸くずや毛髪などに気づいたら、先に付属のブラシで取ってからかけてあげる。
こちらはごくごく普通のブラシ。猫を飼っている我が家では、気付けばフワフワと猫の毛が付いていることが多いのだけれど、細くてフワフワな毛は、普通のブラシでは取りづらく結構厄介だ。
そんな時は本体にアタッチメントをつけてスチームしながらブラッシングすると良い。スチームしながらブラッシングすると少し湿気を含むためか、フワフワ舞い上がることもなく、通常のブラシのように滑って取れないということもなく、ブラッシングとともにスムーズに取り除ける。
アタッチメントは、熱い時に取り外すと火傷の原因になるので、スイッチを切って冷めた状態の時にする必要がある。
スイッチ入れてから「あ! アタッチメント付けようと思ってたんだ!」と気付いても、立ち上がりの早さ的に時すでに遅し。付け忘れて後悔することが何度かあったので、衣服を掛ける時にチェックしてから、必要あればアタッチメントを付けるというように、衣服を出す→スイッチを入れる。というようにするのが吉。
ただ、糸くずなどが付きやすいウールといった素材以外にはむしろ必要ないかもしれない。スチームをかけ終わった後はアイロン部分が非常に熱くなっているので、折りたたみ式のスタンド金具をクリッと出すと安定してどこにでも置くことができる。
この金具1本の便利さよ。前身頃から後ろ身頃と、ハンガーを返す時など、さっと床に置くこともできるし、使い終わった後は冷めるまでスタンドに立てておく。
猫を飼っている我が家では、目を離した隙に猫が火傷なんてすると怖いので、使い終わったらサッとウォークインクローゼットの中にスタンドで立てて置いて扉を閉めておく。
その間に身支度や他の準備などをして、冷めた頃にスタンドを折りたたんで専用袋に入れて、そのまま収納。場所を取らないコンパクトさがかなり良い感じだし、小さいので立ち上がりはもちろん、冷めるのも普通のアイロンよりも早い。
煙モクモクの焼きとん屋さんで飲んで、ご満悦状態で帰宅の夫のスーツが完全に焼きとん臭。汗やタバコの匂いなども混じって、中々強力な匂いにビックリ! なぁんて時もあるけれど、スーツは自宅で気軽に洗濯できるワケでもない。そんな日もこのスチーマーがめちゃくちゃ役に立つ。
スチーマーはシワを伸ばすだけでなく、脱臭にも威力を発揮する。高熱の水蒸気が蒸発するタイミングで衣服に付いた匂い成分の粒子を吸着して一緒に蒸発して臭いを取り除いてくれるのだ。
蒸発する時に部屋にその匂いがムワッと漂うので、換気をしながらスチームをかける事をオススメする。消臭スプレー同じ仕組みだけれど、スチーマーの場合高温なので、即蒸発=即脱臭で、効果を即座に感じられて中々感動する。
香り付きの消臭スプレーが結構苦手なので、ただの水で消臭できるのはとても嬉しい。
洋服だけではなく、部屋のソファやカーテンなどファブリックにも使うことができる。このジメッとした季節に気になるなるのは生活臭だけじゃなくカビ! ダニだって気になるし、季節によっては花粉など、アレルゲンになる物質や匂いの粒子はあちこちに染み付いている。
そしてソファなどは衣服のように簡単に洗えるわけではないので、そんな時はスチームで一網打尽だ。高温の水蒸気でジュワッと除菌脱臭できるのは非常に嬉しい。
コードは2.6mなので、結構伸ばせてストレスなく使える。大きなソファなどを慎重にスチームしていると、60mlの水では足りなくなるので、2回に分けてスチーマーを掛ける。
カーテンなど高さがある場所も難なくかけられる重さだけれど、広い範囲に長時間使っているとそこそこ疲れてくるので、二の腕に少しは効いているかもしれないと家事ダイエットだ(笑)
アレルギー持ちなので清潔に保ちたいと思いながらもかなりズボラなので、「大掃除するぞ!」のハードルが高くなりがちだけれど、この軽さと使い勝手の良さだったら、そこそこな頻度で除菌に励めることも分かって嬉しい。
このトゥイニーオートスチーム、スチーマーとして使うだけでなく、普通のアイロンとして使えるのが地味にというかめちゃくちゃ便利。
シワの入りやすい素材の襟元やボタン周りはやっぱりスチーマーじゃなくてアイロンをかけないとシャキンとしない。
アイロンとスチーマーのどちらを使うかではなく、1台2役でどちらにも使えて、乗り換え不要の水陸両用バスみたいな感じの便利さだ。
そして、アイロンとしてもかなり使いやすいスリムな形状。ボタン周りは、大きなアイロンではうまく隙間に入らず、「イラッ」とすることがあるけれど、これはノンストレス! こういう小さなストレスの積み重ねが多分私のアイロン嫌いに拍車をかけていたのだ。
私はズボラではあるけれど大雑把ではない面倒くさい性格なので、どうせやるならピシャーと綺麗に仕上げたい。要は軽い神経質だ。「まぁこれくらいでいっか」と中途半端な状態はムズムズ気持ちが悪くて仕方がない。襟元やボタン周りにすいーっと入って行って綺麗に仕上げてくれるので、仕上がりが気持ちが良い。
ただ、素材ごとの細かい温度設定はできないので、シルクやカシミヤなどデリケートな素材の服の場合、アイロンの機能は使えない(スチーム機能はOK)ので、そこだけは注意。
軽いし、すぐ使えるのが非常に良い! でもそんな便利さの何倍も満足している点が、気持ちいいくらいにスーッとシワが伸びること。「た、楽しい!」みたいな気分で、「よーし! お前を伸ばしてやるー!」と、シワが付いていて捨てたくなっていた洋服さえ可愛く見えてきた(笑)。
家事をしているというより、ダンジョン? ゲーム? 何かをクリアするような楽しさ! アイロン台の出し入れがネックになって、もっぱらスチーマー使いの私だけれど、超コンパクトなヨガマットみたいなアイロン台があればすいすいアイロン掛けも悪くないかも。
この1台で冒頭に書いたような、頑なに拒んでた私の中の洋服の選択の壁がかなり壊れた。ずっと壊したかった壁だ! 着たい服を買える私になったという事実は、アイロン掛けが面倒と言う理由で自分で選択していたとは言え、驚くほど嬉しいことで、気持ちいいくらいに視界が広がった!
やっぱり世の中「楽をするために便利になる」って大事だと思う。苦労してこそのありがたみよりも楽して楽しいが正義だなと思うのであります。調子に乗って可愛い服買っちゃおーっと!