家電製品ミニレビュー

女性や子どもでも水が詰め替えやすいコンパクトなウォーターサーバー

 空前の健康ブームで、ミネラルウォーター市場は年々拡大している。中でも高い伸び率を示しているのが、ウォーターサーバーを自宅に置き、ミネラルウォーターを注文する宅配ミネラルウォーター市場。

 最近ではオフィスや個人宅にも多く導入されている。筆者もIT系のベンチャー企業をよく取材するのだが、確かに最近は必ずと言っていいほど置いてあった! 水道水は塩素という不純物がバグを思わせてイヤなのか? そーなのか? ITベンチャー!

 おいしくて健康的な水が飲めるとあって大人気の市場だが、厄介な面もある。

 まずひとつめが、詰め替え用のボトルが重いこと。だいたい12Lのボトルが標準的だが、空になったボトルを外すまではいい。がっ! ラーメン屋や定食屋の厨房に置いてある1升炊きの炊飯器はあるんじゃね? という、大きなボトルを持ち上げて、ウォーターサーバーのてっぺんにセットするのは至難の業。

 交換作業は、何のフィットネス? というぐらいキツイ。子どもに手伝ってもらおうとしても身長的に無理だし、女性には腕力的に厳しい。交換は「毎月ボトルを届けてくれる業者さんがやってくれるんだろう」なんて甘い考えは、速攻捨てること。やってくれない業者さんの方が多いらしい。

 結局、仕事から帰って疲れているのを捕まえられ、交換しておいて! なんて仕打ち。男のプライドで、どうにか設置するものの、正直クレーン付きのウォーターサーバーを出してくれ! という感じだ。しかも腕力がない男子が揃う(失礼!)IT系の会社だと、何人かでヨッコイショ的なことも(笑)。

 今回、富士山の銘水から登場したのは、IT系のもやしっ子でも、女性でも簡単にパックの取り換えができるウォーターサーバー。しかも、今までのように床置き式の大型器ではなく、キッチンカウンターの上にも置ける超小型サーバーだ。

キッチンカウンターやダイニングテーブルにも置ける、超小型ウォーターサーバーで手軽に楽しめる富士山の雪解け水。それが富士山の銘水のFRECIOUS dewo mini
メーカー名富士山の銘水
製品名FRECIOUS dewo mini(フレシャス・デュオミニ)
価格サーバーレンタル料:無料〜(天然水1箱18.8L 3,700円)

これまでになかった! おしゃれで小型のサーバー

 これまでのウォーターサーバーといえば、子どもの背丈ほどある大型のサーバーだった。しかも色は決まって白。昭和の冷蔵庫か? と思うほど。デザインはオシャレとは程遠く、キッチンやリビングなどに置いておくと、せっかくのインテリアをぶち壊さんばかりの物が多かった。

 そんなウォーターサーバーのデザイン性に疑問を持ち、キッチンに置いてもインテリアを壊さない製品を開発したのが富士山の銘水のFRECIOUS dewo mini。ウォーターサーバーとしてはじめてグッドデザイン賞を受賞した、人気のウォーターサーバーだ。

さらに小型化の4.7リッターパックとして、カウンターにも置ける小型のFRECIOUS dewoを開発。それがFRECIOUS dewo mini
カラーはメタリックブラック(ガンメタリック)、スカイグレー(白)、カッパーブラウン(メタリック調の茶)の3色

 新しく発売されたサーバーは、超コンパクト。キッチンカウンターに置けるサイズで、インテリアを壊さないのが素晴らしい。

給水コックはなく、電子式のソフトタッチボタンとなっている

 またコンパクトな筐体に合わせて、大きなボトルは廃止され、家に届く水は四角い4.7Lのビニールパック。だから女性でも軽く持ち上げられ、水の交換が非常に簡単だ。おそらくウォーターサーバー業界に、一石を投じること間違いない。

家に届く箱には、この4.7リッターパックが4つ入っている
5kgに満たないパックなので女性でも簡単にセットができる

 コンパクトになった水パックだが、自宅に送られてくるのは、4パックでワンセットになった段ボール箱が送られてくる。頻繁に利用する家庭はパック交換が多くなるが、誰でも簡単に交換でき、女性や子どもでも扱いやすいだろう。

混じりっ気なしの富士山の雪解け水を楽しめる贅沢

 これまでサーバーの話ばかりしてきたが、なんといっても肝心なのは「お水のおいしさ」だ。社名の「富士山の銘水」が示すとおり、フレシャスのミネラルウォーターは、富士山の麓で製造している(現在は朝霧高原や木曽の水もある)。

 お水の美味しさの秘密は、工場の場所にある。山梨県は富士吉田市にある工場は、富士山のふもと。採水設備は、これ以上富士山寄り(高い場所)には、構造物を作ってならない規制ギリギリのラインにある。つまり採水設備の上流には、工場や建物、ゴルフ場のひとつもなく、富士山の雪解け水が、深い地層の中を通り、数十年もかけて浄化されてミネラルウォーターとなるのだ。それをくみ上げているので、お腹にやさしく、絶妙なバランスのミネラル分を含んだ軟水になる。

 軟水は、日本料理に使う繊細な出汁を取るのに最適で、赤ちゃんのミルクなどにもベスト。お酒の醸造で使うと甘口の酒ができ、醤油の製造にも向いているという。

環境にも優しいペルチェ素子で省エネ設計

 ウォーターサーバーの話に戻ろう。一般的なサーバーは、水を冷却するために、冷蔵庫と同じコンプレッサーを使っている。それゆえ冷蔵庫と同様に、電気でモーターを回し、その回転運動でコンプレッサーのガスを圧縮・膨張させて冷却を行なっていた。

 しかし本サーバーに使われている冷却装置は、電気エネルギーを直接冷気に変えるペルチェ素子と呼ばれるものを使っている。以前ご紹介した製氷機でも使われているもので、水を凍らせるほど冷たくなるのだ。

 この素子は、電気を直接冷気に変えるので、コンプレッサーとは違ってエネルギーの変換ロスが少なく、とても省エネになっている。

ECOボタンを押すと、給湯温度を70℃に下げるので電気代をカットできる
本体には光センサーがついているので、深夜寝ている間は電源を自動で切って節約。朝になったり、電気をつけると10〜15分で冷温水になる

 さらにECOボタンを押すと、温水の温度を70℃に下げて、電気代を節約する。また光センサーにより、人が寝静まったことを判断し、就寝中は自動的に電源を切って賢く電気を節約してくれる。

 また温水と冷水の貯水タンクを完全分離。従来式のタンクは温水と冷水が混ざり余分な電気代がかかっていたロスをなくしている。これにより電気代は、月々490円ほどしかかからない。従来型にくらべ消費電力は60%ダウン、電気湯沸しポットに比べても格段に電気代が安く済むのが特徴だ。

 そんな省エネ器ながら、保温性も十分に確保しているので、ボタンひとつで、冷水はおよそ5〜10℃、お湯はおよそ80〜85℃が出てくる。

温度を測ったところ、冷水は9℃、温水は82℃あった。ウチではテレビの横に置いて、みんながスグ手を伸ばせるようにしている

 本体背面には、温水と冷水のメインスイッチがついているので、冬場は冷水がいらないので温水のみを作ったり、逆に夏場は冷水のみを作るといったことも可能だ。

背面スイッチで、冷水や温水機能を切って単機能にしたり、夜になると電源を切るスリープモードを解除したりできる

家計にも、インテリアにも、環境にも優しい

 紹介してきた通り、これまで子どもの背丈ほどあった床置き式のウォーターサーバーで、置き場所に困っていた方。水が多すぎてなかなか消費できなかった方、水ボトルの交換に嫌気がさしていた方などにぜひお薦めしたい。

小さい水パックなので、いつでも新鮮で美味しい水を飲める。水パックを交換すると、中から針が出てきて給水。人の手などに触れないので清潔

 またボトルタイプの場合は、空ボトルの置き場に困るという問題があった。しかし本製品は、ビニールパックのワンウェイ方式。使い終わったビニールパックは、小さくたたんで地域指定方法で破棄できるので、飲み終わったあとも邪魔にならない。

空になった水パックは、小さく折りたたんでゴミとし捨てられるので置き場所にも困らない

 省エネ設計で家計にも優しく、水パックの交換は女性にも優しく、なにより新鮮で美味しい富士山の雪解け水。宅配水は数あれど、筆者がオススメするのは富士山の銘水だ。

 サーバーレンタル料は無料(ただし1月3箱以上の申し込みが必要。それ以下の場合は500円/月)、水は1パック925円(税抜き)で1箱4パックセット販売となっている。詳しい条件などについては、同社のホームページを参照して欲しい。

藤山 哲人