家電製品ミニレビュー
各所に気配りを感じる高コスパなコードレスクリーナー
2017年6月20日 07:00
気軽に取り出して、部屋の気になるホコリやゴミをササッと掃除できるスティッククリーナー。サイクロンやコードレスをキーワードに様々なモデルが発売されている。
今回は、6月24日発売予定の、シロカのコードレスクリーナー「SV-H101」を使ってみた。
メーカー名 | シロカ |
---|---|
製品名 | コードレスクリーナー「SV-H101」 |
実勢価格 | 19,980円(Amazon) |
モーターやダストカップなどを手元に集中させた、非自立型のスティッククリーナー。2,150mAhのバッテリーを搭載し、約4時間の充電で稼働時間は標準モードで25分、強モードで15分。
自立しないので掃除中に手を離したい時には立てかける必要がある。壁に接触する部分には、柔らかいラバーの滑り止めを配置するため、ある程度は無造作に立てかけても、倒れる心配は少ない。
本体を握り、トリガー型の電源スイッチを引けば、吸い込み始める。手を離すと停止する。こまめに電源のオン/オフが可能なので、気になった汚れをサッサッと掃除するにはいい。逆に部屋全体を掃除するには、トリガーを引き続けておく必要があるので、面倒にも感じる。運転切り替えはハンドル上部に配置され、標準/強モードをワンボタンで切り替えられる。
畳に茶葉を撒いて、その実力を見てみた。
初めは標準モードで試した。茶葉の量が多いせいか、多くを吸い取ったものの、目立つくらいに吸い取り残しが目立つ。そこで改めて強モードに切り替え、吸い取り開始。今度は、ほとんどを吸い取ってくれた。だいたい2往復くらいさせれば、キレイに吸い取る。
軽快に動いて、高い場所の掃除も軽々できる
モーターなどの重量のあるパーツをハンドルに近い部分に配置しているため、重心を低くしたモデルよりも若干の重さを感じる。ただし、総重量としては軽いため、床の掃除だけでなくエアコンなどの高い場所にも軽々とノズル先端を向けられる。
ハンディクリーナーとしても使える
本体に延長パイプとフロアブラシを付けて使うのが標準的な使い方。そのほかに、ブラシ付きノズルと隙間ノズルを同梱する。
隙間ノズルも付属。延長パイプの先端に接続すると、スッキリとしたフォルム。これは、狭い場所まで突っ込んで掃除できるかもと期待した。試しに台所の隙間にノズルを入れてみると、ノズルの着脱ボタンが邪魔して、奥まで入っていかないという結果に。このボタンさえなければ入っていくのに! と思うと、なんとも残念な気持ちになる。
もう一つ付属するのがブラシ付きノズル。先端のブラシは引っ込めることも可能。サンの上や、雑誌を詰めた本棚に使ってみた。凹凸部が多い場所でも、ゴミやホコリを掻き出しながら掃除できて、何の不満もなく使えた。
ハンディクリーナーとして使う場合には、延長パイプを外し、本体に直接フロアブラシや隙間ノズルをつなげる。座りながら掃除したり、クルマの中を掃除したりするのに重宝する。
ボタンを押すだけで、ダストカップのゴミを取り除ける
掃除機を使っていると、ついついゴミを溜めたまま使い続けてしまう。なぜかと言えば、メンテナンスが面倒だからだ。だが、スティッククリーナーの場合は、キャニスター型に比べてダストカップの容量が小さい上に、こまめにゴミを処理しないと、吸引力の低下に直結する。
同機の場合は、ダストカップのゴミ捨てがワンタッチで可能。簡単なので、気が向いたらダストカップを外して、カパッとゴミ箱に捨てられる。この作業だけで、8-9割のゴミは捨てられるので、ゴミを詰まらせて吸引力が落ちるということも減らせそうだ。
サイクロン式の掃除機は、徹底的に掃除しようと思うと大変だ。ダストカップを取り外し、フィルター類やカバー類を外していく。バラバラにすると大きく5つのパーツにわかれる。排気フィルター以外は水洗いできる。特に構造が複雑なダストフィルターはゴミが溜まりやすいので、洗う時には念入りに洗いたい。
バラすのは難しくないのだが、組み立てに苦労した。記憶を頼りに組み立てることはできず、取扱説明書を確認しながら行なった。
コストパフォーマンスが高いモデル
他メーカーのクリーナーと比較して、吸引力が特に良いということはない。ただし、ハンドルを握る手を少しひねるだけで、レスポンス良くヘッドの向きを左右に変えられる。その点は、ストレスを感じることなく、掃除を続けられる。
自立することはないが、滑り止めが付いているため、気軽に壁に立て掛けられるのも好印象だ。細かい気配りがされている製品だと言える。
付属する充電スタンドも「ユーザーに便利だと思ってほしい」という、メーカーの気持ちが伝わってくる本気度だ。ただし、充電するためには、電源ケーブルをスタンドに繋げ、延長パイプなどを取り外した状態で、そのスタンドに立てる必要がある。これを便利だと思うかどうかは、好みのわかれるところだろう。
価格が2万円前後ということを考えれば、こうした気配りはありがたい。コストパフォーマンスが高いスティッククリーナーと言える。