家電製品ミニレビュー
上に向けて噴霧するから床が濡れない! 無印らしいこだわりを見せる超音波加湿器
2017年3月2日 07:00
今回紹介するのは、無印良品から発売されたばかりの超音波アロマ加湿器。シンプルなデザインながら、机やベッドサイドでの使いやすさに配慮した、無印らしさを感じさせる1台だ。
メーカー名 | 無印良品 |
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製品名 | 超音波アロマ加湿器 MJ-AUH1 |
実売価格 | 7,990円(税込) |
ユニークな形、その理由は……
加湿方式は、製品名にもある「超音波式」。タンクの水を超音波で振動させ、霧状の水分を空気中に飛散させることで、空気を加湿する。サイズは直径9㎝、高さ27.5㎝とペットボトルより少し大きい程度なので、デスクや棚の上などに置いても場所を取らないパーソナルサイズだ。エッセンシャルオイルを垂らせば、アロマディフューザーのようにも使える。
ユニークなのがその形状。本体からニョキッと吹出口の筒が飛び出ている。これが、この加湿器の大きな特徴なのだ。というのも超音波式の加湿器は、霧状の水分を噴出してはいるものの、「加熱式」加湿器が発生するスチームに比べると水の粒が大きく、重さで下に落ちやすいという弱点がある。そのため、「気づいたら床がびちょびちょだった」というのもよく聞く話だ。
そんな弱点をカバーすべく搭載されたのが、この"吹出筒"。本体から直接吹き出すより、さらに高い位置から吹き出すことで、床を濡れにくくしようというものだ。さらに先端の吹出口自体も斜め上に吹き出るような形状になっており、霧状の水分は上へ上へと吹き出る仕組みになっている。
霧状の水分を発生させるのが、本体にある「振動子」。ここを超音波で振動させると水分が霧状に細かくなる。また本体には「抗菌剤入りカートリッジ」も搭載されていた。これが超音波式には、重要で、あるなしでは安心感が全然違う。
というのも超音波式は、水そのものを飛ばしているため、もし水に雑菌やカビが入ったら、その菌を空気中に放出してしまうことになる。もし、そんな空気を吸ったりしたら、身体にも害を及ぼしかねない。そのためこまめなお手入れは欠かせず、本製品も週1~2回のお手入れを推奨している。
とはいえお手入れしたからと言って、完全に雑菌やカビが発生しないとは限らない。なので、こういった抗菌剤入りカートリッジがあると安心なのだ。ちなみにこのカートリッジの交換時期は、通常使用で約5年ごと(1日8時間、年間180日間使用した場合)と結構持つ。ただし、エッセンシャルオイルを入れた場合は1年ごとになるので注意。
使用時は、この本体に漏斗付きの筒がついた上フタを乗せ、さらに水を入れたタンクを装着する。アロマの香りを楽しみたいときは、この漏斗部分にオイルを垂らせばOKだ。
霧の噴射量は目に見えてすごかった
さっそく電源ボタンを押すと、ジリジリと小さな音を立てて超音波が発生し、少しずつ霧状の水分が出てきた。加湿量は電源ボタンを1回押すと「3=強」、以降押すたびに「2=中」「1=弱」「切」と切り替わる。強で運転していたら、かなりの霧が噴霧され始めた。
目で見ても、白い霧が絶え間なく噴射され、しっかり加湿されていることがわかる。ちなみに加湿量は、1時間あたり約40~120mlだそうだ。実際、どれほど湿度が変わるか、そばに温湿度計を置いてみたところ、強運転で30分後に確認したら、43%から62%まで上がっていた。
水濡れ、白粉が付着する可能性あり。使用場所には注意を
超音波式ならではの床濡れは、数日間使った限り、やはり大丈夫だった。アロマの香りも十分楽しむことができる。パーソナルタイプとあったので、「デスクに置いて使ったら、お肌も潤うのでは」とさらなる期待をしたが、これには注意が必要だった。
電化製品の上や近くで使うと、水分や「白粉」が付着する可能性があるという。筆者はパソコンで仕事をしながら、と考えていたが、確かにパソコンまわりで水分はNGだ(笑)。
「白粉」とは、水に含まれるカルシウムやミネラル成分のこと。実は超音波式では、こういった白い粉も一緒に飛んでいて、部屋に付着してしまうこともあるという。ほか、吹出口が壁やカーテン、家具、ふすま、障子など直接当たらないよう気を付けるなど、設置場所には注意が必要だ。
というわけで、棚の上に置き、部屋に向けて噴霧させることにした。
なお週1~2回のお手入れについては、振動子に付着した汚れを付属のブラシで落とす以外は、水道水で水洗いする程度で、そんなに面倒ではない。ただお手入れ自体を忘れてしまうと、雑菌やカビが心配なので気をつけたい。
それを除けば、給水も簡単だし、アロマディフューザーにもなるし、毎日使うにはちょうどいい。何より無印らしいシンプルなデザインが、インテリアになじみやすく気に入っている。