家電製品ミニレビュー
シャープの交換バッテリー付きコードレスクリーナーで、家中をくまなく掃除できた
2016年6月10日 07:00
シャープのコードレススティック掃除機「パワーサイクロン FREED EC-SX520」を試してみた。
ヘッドの吸い込み口のある裏側に、モーター駆動の車輪を搭載したスティック掃除機。ハンドルに手を添えるだけでヘッドが前進し、軽やかに掃除できるという。また、バッテリーを2つ同梱しているのも特徴だ。
メーカー名 | シャープ |
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製品名 | パワーサイクロン FREED EC-SX520 |
価格 | 63,800円(Amazon) |
グイグイと前に進んでいくパワフルなヘッド
電源を入れてさっそくフローリング&畳の上を掃除していくと、スイスイというよりもグイグイとヘッドが前進していった。メーカーの説明にあった通り、手を添えていれば前進していく。ゴミの取りこぼしは少なかったが、グイグイ系の人や物が苦手な筆者は、「おいおい、なにをそんなに急いでるんだ……ちょっと待てよ」という感じになり、少しとまどった。
ヘッドを裏返して見ると、回転ブラシの他に自走ローラーが装備されている。特にブラシ部分は、高速で強力な回転だ。
仕組みを理解してから、また掃除に戻る。興奮したペットの犬のように先走りする掃除機を、「まぁ待ちなさい。ここをもう少しじっくりと掃除しようじゃないか」と心の中でつぶやきつつ、前進しないように腕の力を加えて、じわじわと前進するように調整する。そうすれば、回転するブラシが、畳の目の中のゴミまで強力に掻き出してくれるはず。
ヘッドが自在に動かせるのに、しっかりと自立する
スティック掃除機は自立するものが好き。掃除機をかけている時に、邪魔な物があれば、掃除機から手を離して、物をどかせたりするからだ。「FREED EC-SX520」も、自立する。しかも手をぞんざいに離しても、しっかりと立っててくれる。
安定して自立するスティック掃除機は、ヘッドの動きが少なかったり、動かなかったりするモデルが多い印象。だが、掃除している時の「FREED EC-SX520」のヘッドは左右にクネクネと自在に動かせ、壁際やテーブルの脚の周辺なども掃除しやすかった。
さらに電源をONにしたまま自立させると、吸い込み(電源)が一時停止される。改めて掃除機を握り直して掃除を再開しようとすると、自動でサイクロンが回り始めてくれた。これはバッテリーを出来るだけ節約したいコードレス掃除機には嬉しい機能だった。
自走ヘッドは、前述の通り、自在に動かせるので大変満足した。ちゃぶ台の下にもストレスなくヘッドを入れて掃除できる。
ただし、タンスやベッドの下などの隙間を掃除するのは苦手だった。これはヘッドが大きいためなので、仕方がないのだが、正直な感想としては、もう少し奥まで入って欲しいなぁというところ。もちろん、同梱されている隙間ノズルに付け替えれば、奥まで掃除できる。横着しないで付け替えましょう、という話だ。
ゴミやホコリを、しっかりと吸い取っていました
当機にはゴミセンサーが搭載されている。ゴミを検知すると手元のランプが光るというもの。これが、シビアな判定で、なかなかランプが消えない設定になっている。そんなこともあり、吸引力に若干の不安を感じるようになった。
それでも、ダストカップを外して中のゴミを出してみると、しっかりとゴミが取れていることが分かった。砂利のような重そうなゴミから、畳のカスやそれ以上に微細なホコリまで取れている。さらに、これまで使ったスティック掃除機よりも多く、髪の抜け毛が捕集されている印象だ。
ちなみに、ダストカップを本体から外すのは簡単で、ワンボタンでパカッと本体から外れる。さらに「ゴミ捨て」ボタンを押せば2つに分かれて、ほとんどのゴミが捨てられる。
ダストカップについては、今回のモデルからプラズマクラスターイオンが搭載された。これによって、容器内にゴミが貼り付いて、ゴミ捨てに手こずるということはなかった。
交換バッテリーがあるのは、とても心強い
交換バッテリーが、最初から同梱されている点は、筆者にとっては大きな魅力。なぜなら、「今日はしっかりと掃除機を掛けるぞ!」と気合が入った時に、バッテリーの心配をせずに掃除できるからだ。そういう時には、キャニスター型を使えば良い、という家庭には不要かもしれないが、スティック掃除機をメインマシンに設定しようと目論んでいる当家では、バッテリー問題は重要。
バッテリーを本体から外して充電しておく、というのも我が家には合っている。スティック掃除機を置いておきたい場所に、コンセントが配置されていないからだ。
バッテリーを2つ同梱しただけでなく、バッテリーを節約しようという、掃除の仕方にも好感が持てた。まず、前述したように、自立させると電源が一時停止される点。さらに、ゴミの有り無しを検知して、吸引力を制御する点。
こうした工夫も合わせて、2つのバッテリーを使えば、それほどバッテリーを節約しようとしなくても、20分以上は駆動させられた。20-30分もあれば、我が家のような狭小住宅を掃除するのには充分だ。しっかりと隅々まで掃除できる。
様々なバリエーションノズルを同梱している
本体には「ベンリブラシ」が付いている。これが棚の上やエアコンのフィルターを掃除する時などに本当に便利。この「べんりブラシ」、説明書を読むと、外すことができるという。外したブラシは、パイプや延長ホースに着けられるのだ。
さらに自走ヘッドのほか、付属品は豊富。「延長ホース」や「2段伸縮すき間ノズル」、さらに「コンパクトふとん掃除ヘッド」が同梱されている。
特に「コンパクトふとん掃除ヘッド」は、ふとんだけでなく、ソファーについてなかなか吸い取れなそうな、ペットの抜け毛にも対応している。ヘッド部分に、切り替え可能な2つの吸い取り口が用意されているのだ。
メイン掃除機として使いたい家庭に向く
やはりバッテリーが2つ同梱されているのは大きな魅力。一軒家や広〜いマンションは別だが、バッテリーを2つ使えば、バッテリー残量を意識せずに隅々まで掃除できる。いよいよ充電式のコードレススティック掃除機を、メイン掃除機として導入する家庭が増えてくるのではないかと、思わせるモデルだった。