家電レビュー

「着る電気毛布」でおなかポカポカ! デスクワーク、玄関掃除、車中泊で活躍

山善「くるみケット(USB電源タイプ) YAPP-75US」

外気温も室温も低くなる冬シーズンは、手軽な防寒対策にブランケットや毛布が役立ちますよね。暖かい毛布にくるまっていると動くのがおっくうになってしまいがち。毛布を外すと寒いので、くるまりながら何かしようとするとやりづらいのが難点です。

毛布を洋服のように着られたら動きやすくていいのに、と思っていたところ、そんな理想の商品があったんです!

その名も「くるみケット」という電気毛布。山善から8,980円で販売されている「くるみケット(USB電源タイプ) YAPP-75US」を使ってみました。

着たまま動ける電気毛布! USB給電でラクラク移動できる

筆者が住んでいるのは、冬になると朝晩が氷点下になることも珍しくない地域です。今年は暖冬とはいえ、特に朝は暖かい毛布からなかなか出られません。

本品は、「着る電気毛布」のキャッチフレーズのとおり、洋服のように身に着けて使用できる電気毛布です。

洋服のように身に着けて使用できる

着用した姿はまるでサロペットスカート、あるいは丈の長いエプロン。胸から下をクルッと1周カバーできる上、フランネル生地が採用されていて、電源を入れないで使用しても暖かいと思いました。

暖かいフランネル生地が採用されている

「くるみケット」シリーズにはAC電源タイプ、USB電源タイプの2種類がありますが、筆者が使用したのは後者です。USB充電器やモバイルバッテリーなどは付属しないため、市販品(5V/2A以上の電源供給が保証されているもの)を接続して使用します。

USB電源タイプは手持ちのUSB充電器やモバイルバッテリーなどを接続して使用する

USB電源タイプは、モバイルバッテリーを使うと、毛布を着たまま好きな場所へ移動できて便利だと思いました。

モバイルバッテリーは胸ポケットに収納できるので、コードを気にせずに移動できます。加えて、バッテリーをポケットに入れたまま移動や作業をしても、重さはさほど気になりませんでした。

モバイルバッテリーは胸ポケットに収納が可能

本体に装備されているケーブルを、バッテリーのUSBポートに接続し、胸元のボタンを押して電源オンにすると速熱モードに切り替わり、赤ランプが点滅します。その後、ボタンを押すたびに、強(赤ランプ点灯・約42~45℃)・中(白ランプ点灯・約38~40℃)・弱(緑ランプ点灯・約35℃)と温度が切り替わり、好みの温度に調節できるのも便利です。

胸元のボタンを押して電源オンにすると速熱モードに切り替わり、赤ランプが点滅する
温度設定「強」(赤ランプ点灯・約42~45℃)
温度設定「中」(白ランプ点灯・約38〜40℃)
温度設定「弱」(緑ランプ点灯・約35℃)

ちなみに、電源をオンにしてから速熱モードのまま10分経過すると、自動的に「強」に切り替わります。

本体前側のポケット下には胸元側・腹部側の左右に2面ずつ(合計4面)ヒーターユニットが配置されています。

本体ポケット下にヒーターユニット4面(胸元側・腹部側に2面ずつ)が配置されている
ヒーターユニットの配置図

2つ並んだ電源ボタン(兼温度調節ボタン)は、正面に向かって左が胸元側、右が腹部側。それぞれ独立して操作が可能なため、胸元側は「強」、腹部側は「弱」にするなど、ヒーターユニットごとに異なる温度に設定できます。

胸元側、腹部側をそれぞれ「強」に設定し、ヒーターユニット4面をフルに使用したところ、熱すぎることはなく、室内でもお腹周りがじんわり温まる感じでした。

胸元側(正面に向かって左)、腹部側(正面に向かって右)のボタンは独立して操作できる

本品の連続使用時間は、容量10,000mAhのバッテリーを使用し、温度設定を「強」にした場合、胸元ヒーター2枚のみで約13.5時間、腹部ヒーター2枚のみで約7時間、4枚フル稼働では約4時間が目安です。

ただし、自動オフタイマーが搭載されており、電源を入れてから2時間経過すると自動で運転が停止するので、続けて使用する場合は再度電源を入れ直しましょう。この自動オフタイマーの働きにより、うっかり電源を切り忘れるのを防げます。

着脱しやすく、動きやすい

丈の長いスカートのようなルックスの本品は、動きにくいのではないかと思ったのですが、実際に着用しながら食器洗い、洗濯物干し、玄関掃除などの家事をしたところ、それほど動きにくさを感じませんでした。

足元がもたつく場合は、右脇のファスナーを少し開けるとスリット入りドレスのようになり、スムーズに歩けます。

右脇のファスナーを少し開けると歩きやすい

こちらのファスナーはフルオープンできるので、着脱しやすいのもうれしいポイント。

本体のファスナーはフルオープンできる

また、スナップボタンの付いた肩ひももスムーズな着脱をサポートしてくれます。肩ひもは取り外しが可能なほか、体型、着用している洋服の形状や厚さなどに合わせて長さを4段階に調節できるため、フィット感を高められます。

スナップボタンの付いた肩ひもは長さを4段階に調節できる
体型、着用している洋服の形状や厚さなどに合わせてショルダーストラップの長さを調節する

さらに、“H型ショルダーストラップ”の採用により、なで肩の人でもずり落ちる心配がありません。

H型ショルダーストラップ(バックスタイル)

デスクワーク、ごろ寝、ひざ掛け、敷毛布に便利

身に着けたまま動ける本品は、インドア・アウトドアを問わず、好きな場所で使用できます。

室内では、リモートワークや勉強などで机に向かうときに使うのもおすすめ。

リモートワークや勉強などで机に向かうときに使用

冬は部屋の中にじっとしていると冷えを感じやすくなりますが、本品を使ってお腹周りをやさしく温めることで、体がぽかぽかします。

座っている姿勢では、ショルダーストラップの調節具合によるものの、太ももの位置にヒーターユニットが当たることがわかりました。筋肉が大きく、血流が多い部位とされる太ももを温めることで、体全体が温まる効果が期待できるので、本品はデスクワークにはもってこいだと思いました。オフィスで使うのはちょっと勇気が必要ですが、在宅ワークなら人目を気にせず、ぬくぬくと仕事ができますよ。

本品は、ごろ寝をするときの敷毛布にもうってつけです。体をくるんだままでも、取り外してラグのように使っても問題ありません。そもそも暖かみのある生地が使われているのに加え、ヒーターを併用することで冷気がシャットアウトされ、暖かく過ごせます。

ごろ寝をするときの敷毛布として使える
ラグのようにも使える

本体右脇のファスナーを全開にすれば、1枚布のブランケットとして使うことも可能です。オフィスでのデスクワーク、自宅のソファーに座ってくつろぐときなどのひざ掛けとして活躍してくれます。

ファスナーを全開にするとブランケットとして使える

就寝時は敷布団と掛け布団の間に入れて、電気敷毛布のように使用する、身に着けたままで眠るといった使い方もおすすめ。

筆者は試しに身に着けて寝たところ、ヒーターを切っていてもぽかぽか暖かく、朝まで快眠できました。

電気敷毛布のように使用するのもおすすめ

なお、椅子に座ったり、ごろんと横になったりするときは、本体裏面に装備されたマチ付きの足ポケットに足を入れ、かかとやつま先までくるむことで冷えを防止できます。

本体裏面に装備されたマチ付きの足ポケット
マチ付きの足ポケットに足を入れれば冷えを防止できる

ただし、本品を着用して移動するときは、必ずポケットから足を出しましょう。足をポケットに入れたまま動くと転倒の危険があります。

移動するときはポケットから足を出す

このように、本品は室内で身に着けるだけではなく、床に敷いてラグとして使用する、広げてひざ掛けや電気掛敷毛布として使うなど、幅広いシーンに対応します。

1点、本品を身にまとっていて気になったのは、肩や背中は寒さを感じやすいこと。毛布を広げて羽織らない限りカバーできない部位ですが、上から別のアウターを着ることで解消できそうです。

あるいは、同シリーズのオーバータイプ「くるみケットオーバー(USBタイプ) YKTAPP-75US」は肩にもヒーターが配置されているので、より暖かく過ごせそうです。

玄関そうじ、ベランダでの洗濯物干し、車中泊、テント泊にも!

山善「くるみケット(USB電源タイプ)」を実際に試して感じたのは、寒い季節の室内はもちろんですが、玄関そうじやベランダでの洗濯物干しで短時間部屋の外に出るとき、車中泊やテント泊などのアウトドアシーンにも役立つということです。

着用したまま玄関そうじやベランダでの洗濯物干しもできる

一般的な毛布を体に巻いたり、羽織ったりした状態で作業するのは動きづらいですが、洋服やエプロンのように着用できる本品ならスムーズに動けます。着用時のウエストは最大約130cmとゆとりがある上、脇のファスナーを開ければスリットも入るので、動きづらさは感じませんでした。

さすがに本品を着用したまま近所へ出かけるのは気が引けますが、玄関やベランダに出るくらいであれば、人目もそれほど気になりません。

着用時のウエストは最大約130cmとゆとりがある

何よりも、コードレスのUSB電源タイプなら、室内から外へ移動するたびに毛布を取り外さなくてもよいのが便利だと思いました。毛布を着用したままなら、それまでキープしていた熱が逃げにくく、ちょっと外に出るくらいなら寒さを感じにくいです。

一方、キャンプのテント泊や車中泊で使う場合は、手持ちの防寒対策グッズと併用するといいでしょう。

強モードでは45℃前後で発熱するものの、屋外では冷気に触れて熱が逃げやすくなることもあり、ほのかに暖かいくらいです。そのため、防寒対策を本品1枚に頼るのはおすすめしません。

実際に、外気温氷点下の車内でエンジンを止めて本品を着用してみましたが、1時間もすると、肩、背中、足先に寒さを感じたので、ダウンパーカーを羽織りました。しかし、それでも耐えられなくなって、結局はエンジンをかけて暖房をつけました。

したがって、冬キャンプでテント泊するときは、シュラフのインナーや電気敷毛布などとして活用するのが望ましいと筆者は考えます。

テント泊ではシュラフのインナーや電気敷毛布などとして活用するのがおすすめ

丸洗いできるので清潔に使える

「くるみケット」は、本体をまるごと手洗いできます。

お手入れの際は、洗面器やたらいなどにぬるま湯(40℃以下)を入れて中性洗剤を溶かし、洗面器の大きさに合わせて折りたたんだ本体を入れて押し洗いします。

ぬるめの洗剤液で本体を丸洗いできる

このとき、USBコネクターにキャップをかぶせ、洗面器の中には入れずに外に出しておきましょう。

本体を洗うときはUSBコネクターにキャップをかぶせて、洗面器の外に出す

洗い終わったら、洗剤が残らないようにしっかりすすいで水切りし、風通しの良い日陰で自然乾燥させます。乾燥させるときは、USBコネクターのキャップを外すのもポイント。

毛布が汚れたときや、シーズン終わりなどにお手入れすれば、清潔に使えるので、丸洗いできるのはうれしいポイントです。

洗濯後、USBコネクターのキャップを外して風通しの良い日陰で自然乾燥させる

本品は前モデルを改良して新登場したリニューアル品。暖房面積の増量(ヒーターユニットが2面から4面に増加)、留めやすいスナップボタンや肩からズレにくいH型ショルダーストラップへの変更、足元のスリットの実現(脇ファスナーの開閉向きを変更)、足元ポケットをマチ付きに変更などの改良が加えられています。

従来よりも機能性や利便性が向上しているので、前モデルを持っている人は思い切って買い替え、買い足しをしてもいいかもしれません。

本品は寒い冬に毛布をかたときも手放したくないという人にぴったりなアイテム。1度使ったら手放せなくなると思いました。

山善「くるみケット」は寒い冬に毛布をかたときも手放したくないという人にぴったり
野本 美樹