片付け過ぎない片付け術

【片付け過ぎない片付け術38】無理なく始める「8割収納」&キープのコツ

物の量を収納スペースの8割に抑える「8割収納」、良さは分かっても実践するのは難しいと思いがちです。今回は、物が多い人でも無理なくできる「8割収納」の作り方と、そのキープ方法をご紹介します。コツは「一気にやろうとしない」「空間の心地良さを楽しむ」の2つ。ぜひ、あなたのペースで挑戦してみてください。

 

作り方ステップ1:「収納スペースと持ち物の総量」を知ろう

まずは、家の中の収納スペースと持ち物の総量を知るところから始めましょう。と言っても、家の中の物を全部出す必要はありません。最初はクローゼット、下駄箱、食器棚など、区切られたスペースの中から始めましょう。例えば、クローゼットのポールからハンガーを全部外し、試しにポールの8割の量のハンガーを掛けてみると、余る洋服の数が分かりますね。下駄箱や食器棚も同様です。「こんなに余るの?」と驚くかもしれませんが、いきなりそれを処分しなくても大丈夫。スタートは「現状を知る」ことが大切なのです。

 

作り方ステップ2:「今、手放せるもの」だけを手放そう

収納スペースから全部出したら、大切な物、好きな物から順に、収納部分の8割まで収納してみましょう。すると、好きなものだけで構成された「8割収納」が出来上がりますね。少し離れたところから眺めたり、物を出し入れしたり、欲しい物を探してみたりして、8割収納の状態を実感してみてください。好きなものばかりが余裕をもって収納されている状態の快適さを実感できたら、次は、収納し切れなかった物のなかから「今、手放せるもの」だけを選んで手放しましょう。愛着も着る機会もなくなった服、存在すら忘れていた食器などを処分したら、残りを再度、中へ収めます。

 

作り方ステップ3:時間を掛けて「8割」に近づけていこう

ステップ2までで「8割収納の快適さ」を実感したら、物がギュウギュウ詰め込まれている状態が不便に感じられてきます。毎日の生活のなかで、「使わないな、必要ないな」と思う物が出てきたら、少しずつ手放していきましょう。物が減っていくにつれて、取り出しやすさ、しまいやすさ、探しやすさを実感すると思います。自分にとってベストな「出し入れ感」と「物の量」のバランスがつかめたら、そこがゴールです。厳密に8割にこだわる必要はありません。あなた自身が使いやすく、快適な状態を作ることが大切なのです。

 

キープのコツ1:収納場所を考え、「厳選」して買おう

物を増やすと、その分収納スペースが必要になります。購入する前に「これをしまう場所があるか」を確認してから購入しましょう。余分な収納場所がない場合は、そのスペースを空けるために、他の何かを手放すことになります。「これを買うと収納スペースが狭くなって、物の出し入れがしにくくなる」→「これを手に入れるのと引き換えに、手放してもいいものがあるかどうか」を考えてみましょう。そのように厳選して買った物は、本当のお気に入りになり、繰り返していくと、収納スペースの中が好きな物だけになりますよ。

 

キープのコツ2:空いた場所は、「空いたまま」にしておこう

8割収納を実践すると、空いたスペースや、まだまだ物が入れられる場所ができます。空いているからと言って物を詰め込むと、せっかく作った8割収納はすぐに崩れてしまいますね。「空いているのに物を入れないなんてもったいない」と思う人も多いかもしれませんが、ここが8割収納をキープできるかどうかの分かれ目です。スペースのゆとりを見て「余白があって気持ちいいな。出し入れしやすくて楽だから嬉しいな」と思えるなら大丈夫。空間の心地よさを楽しむことが、8割収納をキープする原動力になります。飾り物が映えるのも、余白があってこそですよ。

 

まとめ

収納グッズを買い増して、収納スペースを増やすのは最後の手段にしましょう。それでは、不要な物を減らすことにつながらず、ますます片付かなくなるからです。まずは物の量を見直すことを優先しましょう。

「出し入れのしやすさ」は「物を長持ちさせる」ことにもつながります。残したものを長く大切に使うためにも、8割収納のキープが役立ちますよ。空いている空間が、頂き物などで一時的に埋まったら、使う、譲るなどして早めにスペースを空け、空間のゆとりを保つように心掛けるといいですね。

 

 

NON(ライフオーガナイザー)

暮らしをシンプル=簡単にすることで、もっとラクに、ハッピーになれるアイデアをいつも探しています。片付け過ぎない片付け術、ラク家事、かんたん料理や手芸、子育てなどをテーマに、等身大のヒントを発信していきます。ブログは「のんびりシンプルライフ~NON*troppo」