ぷーこの家電日記

第596回

ハンディソーで家庭菜園が捗る! 小さいのにパワフル

今年があと50日もないなんて! 今年があと1カ月ちょっとで終わるなんて! 年々早いと感じるけれど、相変わらず加速しているように感じる。瞬きしたら1週間過ぎてる感じ(笑)。気分はまだ夏くらいなんだけど、朝晩冷えるし完全に冬寄りの秋だし、完全に年末よりの今年なのである。今年を総括するなんて早すぎるけれど、総括する前に年が明けてしまいそうな早さ。

私の気持ちだけじゃなくて畑もそんな状態が続いている。毎週毎週足繁く通っているはずの貸し農園。早く冬野菜の準備をしなきゃと思いながら、秋らしからぬ暖かい日が続くことで夏野菜は抜くには忍びないほどに元気だったり、少しずつ片付けをしようと思っているのに、日が暮れるのが早くなって、あっという間に作業の時間切れだったりと思うように進まない。もう一つの要因として、今年の春から新しい畑を借りたことで去年までの1.5倍ほどの広さになったということもある。

冬の野菜の準備は現在やっと7割といったところ。冬野菜の苗に並んで、ピーマンや唐辛子がいまだに青々と実っている光景は12月直前なのに不思議な感じだ。準備が遅れているとはいえ、去年まで借りていた畑より広いことで、いつもよりたくさんの野菜が育てられるのが楽しい。土質も良いし畑の借り換えは良い選択だったと思っている。

前に借りていた畑は元々かなり気に入っていたし、今の畑より家から近かった。そして何より、管理人の方の知識量と行き届いた管理のおかげで、とても居心地が良くて勉強にもなり楽しい畑だったのである。でもこの何もかも値上がりの流れは食品や日用品だけに留まらず、貸し農園にも大きな影響があったのだ。

年々少しずつ賃料も上がり、とうとう借りた時から倍額まできてしまった。土地自体の値段も上がっているんだろうけれど、痒いところまで手が届く管理サービスを維持するための人件費やシステム維持費、さらには貸し農園で提供してくれている肥料の値段なども全て上がっているだろうから、それが賃料に反映されて倍。

値上がりは仕方がないと思うのだけど、ない袖は振れぬというか、さすがに気にせずに払えるものではないし、毎年のように値上がりをしていて、今回の値上がりが最後だとは思えないので、趣味をやめなければいけなくなるギリギリまで我慢するよりも、良い貸し農園があれば、空いているうちに借り換えをしようと思って探して見つけたのが今の畑なのである。

広さは1.5倍になり、賃料は半額になった。これだけ考えると良いこと尽くしなのだけど、もちろん前の畑の方が良いこともある。家から車で片道1時間くらいかかるようになったし、前の畑は住宅地にあったので、畑の隣にはコンビニがあって、喉が渇いても小腹が空いてもいつでも満たされたけど、今の畑の周りは梨畑ばかりで、しっかり準備して家を出ないといけない。

そして一番の不便に思ったのは残渣処理だ。雑草を抜いたり、野菜収穫後に残った葉っぱや枝などは、前の畑では設置された残渣置き場に入れておけば、しっかり分解させてそれを堆肥として再び畑で使うというサイクルを管理側がやってくれていた。大きすぎる枝などは分解されるのに時間がかかるので、できるだけ細かく切って入れなければいけなかったけれど、それさえしていれば家に持ち帰るのは収穫した野菜だけで良かったのである。

今の畑では、出た残渣はゴミとして持ち帰らなければいけない。春先の雑草くらいなら、畑の中に作った小さなコンポスト程度できちんと分解できたけれど、夏頃には全然追いつかなくなり、さらに夏野菜を片付けているこの頃となるとほぼ「木」という状態まで育った野菜の幹を、ゴミ袋に入るように切るだけでかなり大変な作業である。サービスをスリムにすることで成り立っているこの賃料なのだからもちろん納得しているけれど、さすがに木のような硬くて太い野菜の片付けは疲れる。

ということでハンディソーを買ってみた。小さくて片手でも扱えるチェーンソー、それがハンディソーである。

マキタのハンディソーは格好よくて使いやすそう。同じくBOSCH(ボッシュ)のハンディソーもめちゃくちゃ良さそう! 新しい道具はテンションが上がってワクワクする! どちらも充電式で、その充電バッテリーは他の製品でも使える。一度互換バッテリー付きの道具を買うと、どんどんシリーズで揃えたくなるという、深い沼のようなところも魅力のうちなのである(笑)。

どっちにしようかなーなぁんて考えていたけれど、バッテリー付きで買おうとすると、どちらもなかなか高い。ハンディソーを使ったこともないので、どちらが良いか判断つかないし、週1の趣味、猫の額ほどの畑に、こんなしっかり良い道具を買って良いものだろうか……。とかなり迷いが生じてきて、結局は激安のノーブランドのハンディソーを「お試し」という気持ちで購入してみたのだ。

まさかハンディソーがこんなに便利で楽しいものだったとは!!! 今年買って良かった家電1位はハンディソーだったかもしれない。いや、ハンディソーは家電なのか!?(笑)。本当に買って良かったなぁと思うし、楽しすぎて友人などにもおススメしたいくらいの気持ちだけど、ハンディソーなんて一般的には不要なものだとわかっているのでグッと我慢している。

太い枝も簡単に切れるし、めちゃくちゃ爽快! 「残渣処理大変だしどうしよう」なぁんて思っていたはずなのに、大変どころかお気に入りの楽しい作業になってしまった! もうハンディソーなしに私の家庭菜園は成り立たない。

絶対に2個は必要ないのだけれど、やっぱり欲しくなる格好いいマキタかBOSCHのハンディソー。買って良かったと言いながら、早々に「壊れてくれたら格好いいの買えるのに」なぁんて、酷い言われようをしている可哀想な私のハンディソー、あまりに失礼なので反省した。愛着を持って、なるべく長く使えるように大切に相棒として扱っていこうと思い直しているところなのであります。

徳王 美智子

1978年生まれ。アナログ過ぎる環境で育った幼少期の反動で、家電含めデジタル機器にロマンスと憧れを感じて止まないアラフォー世代。知見は無いが好きで仕方が無い。家電量販店はテーマパーク。ハードに携わる全ての方に尊敬を抱きつつ、本人はソフト寄りの業務をこなす日々。