ぷーこの家電日記

第333回

テレワークは快適だった。日常生活に馴染めずランチ難民

今月に入り、私の生活は少しずつ動き出したと言うか、日常に戻ってきた。完全には元には戻らないけれど、仕事も出社半分の在宅半分くらい。先週は久しぶりに週に3度も通勤したら、無性に疲れた上に全然疲れが取れなくて、週末ずっと雨が降っているのを良いことに、ひたすら寝ていた。

運動してもこんなに疲れないぞって程に疲れて泥のように寝た。気疲れしたのか、逆に久々に会える人につい喜んでしまったのか……。どちらかは分からないけれど、一つ言えるのは、私にとってテレワークが快適だったって事だなぁ。

出社する日は、時差出社でいつもより1時間早く始業する上、通勤時間とか何やかんやで、いつもより2時間くらい早く起きた事もあり、もちろんお弁当なんて持っていく元気も気力もない。そんな時は自分のジャンクフード食べたい欲を満たしちゃうぞと、コンビニでカップラーメンなんて買って自席で食べたりしてたのだけれど、そういうのってすぐ満たされすぐ飽きちゃう。やっぱり家ランチが最高だわ(笑)。

先日久しぶりにランチに出かけてみた。元々私は1人ご飯派で、コロナ禍以前も9割5分は1人でご飯食べていた。時々同僚とお喋りしながら食べるランチは好きだけれど、毎日とかは無理で、1人でボケーっとしたいのだ。なのでその点今も特に変わらない。

ちょっと早めの時間にお店に入ってみると、以前よりもやはりかなり人が少ない。入り口にはアルコール消毒が置いてあり、通された席は4人がけのテーブルに1人。お店も安心して食事ができるようにと、色々配慮してくれているんだなぁと感じる。

メニューを開き何を食べようかなぁ。と考えても考えても中々選べない。当たり前なんだけれど、どれもこれも「高い……!」と躊躇してしまうのだ。在宅勤務の弊害がこんなところに1番表れるなんて思ってなかった。

自粛期間中、唯一の楽しみが食べることだったということもあり、お昼も短時間で作れるものとは言え、そこそこ美味しいものをしっかりバッチリ食べていた。そして2人分のランチ代を考えると格安で豪華ランチを食べられていたのだ。それが1人のランチでこんなに!

そもそも私はそんなにこれが食べたいのか? 本当に私にはこれが必要なのか? こんなにも貴重な外食の機会の1回をこうやって使って良かったのか? などと、頭の中がグルグル問答し始める。これはランチリハビリが必要だなと苦笑しながら、「すみません、ざるそばをお願いします」と、散々悩んだ末にざるそばをすすってそそくさと店を出た。私に取ってテレワーク最大のメリットは通勤時間よりもランチの満足度だったのかもしれない。

連続で出勤した後のテレワーク日、「やっぱりおうちご飯がサイコーだー!」と思った。外食も好きなんだけれど、外食は「なんとなく」とか「お腹すいたから」とかでするものではなく、「これが食べに行きたい」「あのお店で食べたい」と、わざわざ行きたい場所なんだなぁと、外食がままならない期間を通して分かったのです。ただただ消費していく生活から、取捨選択していく生活に、自分でも気付かない間に私も移行して行ってるんだなぁと思った。

それでもなぁ、ただでさえ苦手な早起きを頑張って、お昼ご飯を朝早く準備するなんて、今の私にはしばらくリハビリが必要そうだ……。まずはテンション上げるために美味しいパン屋さんでパンを買っておいて、朝は10分くらいでスープ作って持っていくスープランチから始めようかな。

それでも出勤始まって良いこともたくさんある。ちょっとした確認とかコミュニケーションは、やっぱり近くにいるとスムースに進むし、何より表情がある。文字のやり取りでは「はい」の2文字でも音感や表情で微妙な違いもある。

私のようなテレワークでほぼ不自由していない職種や、長く一緒に過ごしてきたメンバーとの仕事だったら雰囲気分かるのでそこまで困らないだろうけれど、この春入社した新人の方などはいかに不安だっただろうかと思う。

文字には喜怒哀楽が現れにくいし、常に映像でつながっているワケでもない。必要最低限の話はするかもしれないが、必要でもなければ不要でもない雑談レベルの話は取りこぼれることも多いだろう。

仕方ない状況だったとはいえ、折角多くの人がテレワークを経験したのだから、どちらが良いかの二者択一ではなく、いかに良いとこ取りできるかの議論になって、たくさんの人に取ってメリットのある柔軟な働き方が実現できる日が来たら嬉しいなぁと思っている。私個人的には、週1〜2出社がベストで、快適でサイコーなのであるが、せめてこのまま半々位を保てたらこれ幸いである。

ちなみに、以前書いた緊急事態宣言が出たのを機に、家にいるからと預かった殺処分直前だったワンコ。私と夫の出社曜日がずれている事もあり、今も我が家に居座り、いい感じで甘えん坊のワガママジジイに仕上がっている(笑)。何だか楽しそうなので、そういう事も含めて、この働き方の変化はとっても嬉しくありがたいなぁと思っているのであります。

徳王 美智子

1978年生まれ。アナログ過ぎる環境で育った幼少期の反動で、家電含めデジタル機器にロマンスと憧れを感じて止まない30代後半。知見は無いが好きで仕方が無い。家電量販店はテーマパーク。ハードに携わる全ての方に尊敬を抱きつつ、本人はソフト寄りの業務をこなす日々。