ぷーこの家電日記

第328回

在宅勤務が快適な私。発散はすべて「料理」と「食べること」

緊急事態宣言が出てから早くも1カ月が過ぎた。毎日仕事で出社していた日々はかなり前の事のような気もするし、もう1カ月も経っているのか!? と、つい最近のような気もする。曜日感覚どころか時間経過のものさしもちょっと狂った気がしている。

私は元々怠け者なので、何かの必要に駆られて初めて頑張るタイプ。決してその怠け者癖が良いと思っている訳ではないので、人が活動的に頑張っている姿を見て、勝手に焦ったり落ち込んだりすることも結構あった。

なので今は変な焦りを感じず、自爆系ストレスからはかなり解放されている私。逆に、人からの刺激や焦りがない分、セルフマネジメントが必要なのだけれど、そんな自分を駆り立てる熱意とかもなく、かなりの低空飛行。

先日久しぶりに出社したのだけれど、結構テンション上がったし「労働したー!」という快感もあった。家が大好きで今の生活にストレスを感じていないけれど、たまには外からの刺激も大切だなぁと実感したのでありました。

緊急事態宣言が解除されても、このまま「できる限り仕事は在宅で」っていうシフトになったら最高なのになぁ。出社は週に1度とかになったら飛び跳ねて喜んじゃう。まぁきっと、そうもいかないだろうけど。

テレワークをしていて何が快適かって、ランチタイムだ。朝お弁当を作る必要もないし、パパッと昼に出来立てのランチが食べられる。手の込んだものを作って食べる時間もないので、大体丼ものか1汁1菜程度なんだけれど。

仕事が始まる前に炊飯器のスイッチを入れて、昼になるちょっと前にお鍋に出汁パックとお水を入れて弱火で火にかけておく。12時を回り仕事に一区切りついたら休憩タイムだ。

夫も仕事部屋から出てきて、お箸出したり食べる準備を整える。私も出汁に適当な野菜を突っ込んでお味噌汁なんか作りつつ、1品チャチャっと作って「運んでー」と夫に持っていってもらう。

テレビを見ながらランチ食べても結構時間はあるもので、10分20分ゴロッと横になれたり、ベランダの花や野菜をパトロールできたりするのは家ならではだ。食後にちょっと横になりたーい! とかって思っても、会社ではそんなことできなかった。「あ、夕飯に使うお肉、冷凍庫から出しておこう」なんてこともできちゃう(笑)。

そしてもうひとつ、在宅で非常に嬉しいのが「いろいろゆっくり煮込める」こと。別にキッチンに立っていなくても、目が届く所にいるのでお鍋を火にかけていられる。時間をかけて煮込むと、圧力鍋を使わなくてもお肉はトロットロに柔らかくなるし、豆だって柔らかくふっくら炊くことができる。スープだってシチューだって、勝手にしみしみの柔らかぁになっている。

今までだったら、夜帰ってきたら既にお腹ペコペコで、チャチャっと食べられるメニューを作るか外食だった。だけど家にいれば通勤時間も不要な上に、煮込み料理はほうっておけば勝手に美味しくなってくれるもんだから、仕上げをすれば「手間かけました!」みたいな料理が食べられるのがすごい。

そして、簡単だけれどまぁ時間がかかる低温調理などは、週末にしかしなかったけれど、これだって簡単な下準備さえして、食べる数時間前にスイッチ入れてドボンと浸けておけば、ちょうど良いタイミングで仕上がる! ローストビーフだって、ローストポークだって、しっとり美味しくて最高。

先日、豚ブロックを6時間じっくり低温調理して食べたらこれまた最高だった。煮込みや低温調理は、トリガーとなる時間だけ取れたら後は特に手間をかける必要もないけれど、在宅じゃないとそのトリガーが引けないって事も多く、この快適さを離したくないのだー!

と、ここまで書きながらハッ! とした。「これ、まさしくホットクックじゃん」と(笑)。ホットクックの便利さってここなんだよね。まさしく「放っとクック」。

時短って2種類あって、「調理にかかる時間」の短縮か「調理に割く時間」の短縮かだと思う。「お腹すいた! 今すぐ食べたい」だったらSTART~ENDの時間をいかに短縮するかだし、「やることいっぱいで、なるべく料理に時間をかけたくない!」であれば、手がかかる時間をいかに短くするかだと思う。

ホットクックの時短はまさしく後者の方で、ホットクックにハマる人とハマらない人では、この2種類の需要が違うのかなと思っていた。ちなみに私が求める時短は前者で、朝はバタバタして晩ご飯の準備なんてやれない上に、夜何食べるかなんて決まってもいない。そして夜帰る頃には既にめちゃくちゃお腹が空いているという状況で、ホットクックを日常的に上手く使いこなしていくことはできなかった。奇しくもこの頃自らホットクックのように過ごしているけれど(笑)。

買ったものの日常使いしていないのがもったいなくて、小さな子どもが2人いる友人に譲ったら毎日使ってくれているようだ。「いくら育休で家にいても、目が離せないし大忙しだもんねぇ……」と超納得している。

私が求める時短は「すぐに食べる事」だけだし、料理が趣味でもある上に身軽なので、料理をしている時間を削る必要がないんだなと、今更ながらの自分を再発見して面白かった。とはいえ、時短とかに関わらず、「キッチン家電が猛烈好き!」という事実もあるので、きっと今後も何かと導入したくなるんだろうなぁ……。と、半分苦笑いをしつつ、次のワクワクキッチン家電の出現を心待にしているのであります。

徳王 美智子

1978年生まれ。アナログ過ぎる環境で育った幼少期の反動で、家電含めデジタル機器にロマンスと憧れを感じて止まない30代後半。知見は無いが好きで仕方が無い。家電量販店はテーマパーク。ハードに携わる全ての方に尊敬を抱きつつ、本人はソフト寄りの業務をこなす日々。