ぷーこの家電日記

第220回

我が家に“猫が好きすぎる”猫がやってきた

 我が家には猫が1匹いる。何故だか歯が1本も無いし、てんかんの持病を持っていたりと、どうやって野良時代を生き抜いて来たんだろうかと不思議で仕方がないような不自由そうな猫。

 だが、本猫はケロッと至って自由な感じで、そこそこ幸せそうだ。猫が我が家に来た経緯とその頃の話は、以前の『私のアレルギー防止対策に。ダイソン「DC74」で根こそぎキレイに』に書いた通りだ。

 我が家に来て2年半。最初の頃は「今食べなきゃご飯食べられない!」という危機感からか、犬のように出したご飯は一気に完食していたのだけれど、今は気ままに食べたい時に食べるだけで、一時期増えた体重は落ち着いたし、好き嫌いもはっきりしてきた。好き嫌いというかカリカリしか食べないという変わった子。

 そして最初の頃は結構愛想が良かったのに、気付けば「聞こえないふりする」という事も覚え、気が向いた時しか遊んでくれなくなった(笑)。振り回されっ放しではあるが、まぁ毎日毎日可愛さは増して行くし、一方通行の愛情も深まるばかりだ。

 そんな愛猫だけれど、持病もあるので、定期的に動物病院に行っている。我が家に来るきっかけになった病院であるし、非常にお世話になっている病院。ステキな女医さんに愛犬の介護時代からずっとお世話になっているのだが、ひょんな話からその先生の趣味も家庭菜園という事で、種を一緒に買ったり栽培写真送りあったりと、かなり仲良くなって日々LINEなんかもしてる。

 そんな先生は、お休みの日でも保護猫活動をしたり、多くの猫を世話したりしていて、ものすごく尊敬しちゃう獣医さん。常にかなりの数の猫が家にもいるのだが、色んな写真を送ってもらっては、多頭飼いならではの様子が大変そうながらもめちゃくちゃ面白い。我が家も留守番が長い事もあるし、もう1、2匹飼いたいなぁとは思っていた中、そのタイミングがやってきた。

 半年ほど前に保護された子猫3匹。うち2匹は早々に飼い主が決まり、新しい家に行ったのに、1匹はいつまで経っても飼い主が決まらず、体だけ大きくなってしまった男の子がいる。めちゃくちゃ食いしん坊で他の猫のケージによじ登ってご飯を狙っていたり、他の猫のご飯を横取りしたりする様子が、亡き愛犬とそっくりで愛着が湧いたのと、「行き先がない」とか「残ってる」なんて言葉に弱い私。いつかの自分に重ね合わせてしまうのだろうか(笑)「うちにくるか?」と、とうとう我が家に来ることになった。

 もう1匹来るとなると、持病持ちの先住猫との生活空間の共有とか、色々考えなきゃいけない。先住猫は発作が起きた時に壁に激突しちゃったりするので、お留守番中はケージ。新しい子が来たら、ケージやキャットタワーがある部屋で過ごすとして、トイレや食器などはもう1セットいるな。とか、ご飯もまだパピー用が良いのかしらとか、先住猫がオヤツもオモチャも爪とぎも全く興味を示さないけれど、新入りは食いしん坊だから、イナバの「チャオ ちゅーる」(猫用)は箱買いしちゃおうとか、どんどん貢ぎ物が増えていく(笑)。

 そんな中、あまり口出しもせずに「いいんじゃない?」くらいな感じで受け入れてくれてた夫だけど、「抱っことかさせてくれるかな?」と、ソファでエア撫で撫でしてみたり、「一緒に寝てくれたりするのかな」なぁんて言ったりして、夢馳せながら実は結構歓迎してくれているのが可愛いし嬉しい。

 そしてとうとう先週末に我が家にやってきた!

 まだまだ懐くどころか、家の中の隠れられるスポットを見つけては石のように気配を消し、全く慣れてくれないけれど、その猫は「猫が好きすぎる猫」だった。私たちの前には全然出てきてくれないのに、その怖さも忘れるくらいに先住猫が動き出すと「にゃぁあぁあぁあ」と鳴きながらべったり付いて回る。煩わしくなった先住猫が私の元に避難してくると、しばらく遠くから鳴きながら迷った挙句に、側にいたいもんだから手を伸ばしたら届く距離にまで出てきてびっくり!

 猫への愛が強すぎて、自由を愛する先住猫には重すぎるらしい。みんなが幸せに暮らせるように、もう1匹だけ我が家に来てもらおうかなぁとおもっているところであります。まずは慣れてもらわなきゃだけど!

 ここに来て、先住猫に引き続き、この子も夫に懐かないという可能性も出てきて、軽くショックを受けている(笑)。先住猫に向ける愛情を、少しだけ夫にも分けてあげて欲しい。そして軽く猫アレルギーを持っている私は、くしゃみと目の痒みがこの頃酷いんだけれど、もしかしたら今年こそ花粉症デビューか!? と猫アレルギーの現実から目をそらしつつ、近いうちに絶対にぞうきん掛けロボット掃除機のブラーバを買うぞと心に決めているのであります。

徳王 美智子

1978年生まれ。アナログ過ぎる環境で育った幼少期の反動で、家電含めデジタル機器にロマンスと憧れを感じて止まない30代後半。知見は無いが好きで仕方が無い。家電量販店はテーマパーク。ハードに携わる全ての方に尊敬を抱きつつ、本人はソフト寄りの業務をこなす日々。