ぷーこの家電日記

第217回

これぞ怪我の功名。寝込んで発明した簡易ペットボトル水耕栽培器がめっちゃ使えそう

 先週「インフルエンザB型にかかりまして……」なんて書きましたが、1週間経っても謎の微熱が続き、貧血と目眩が酷く結局丸1週間も仕事休んでしまった。しかも、目眩が酷いもんだから、ほぼ寝たきり状態。インフルエンザの症状が治まったら、外出は出来ないけれど、家で軽く仕事して、あとは好きな事やろう♪と非常に楽しみにしていたのに、ほぼ寝たきり。1週間以上パソコンに触ることも出来なかったのは初めてかもしれない。

 体が弱ると心も連動したように病んで来るのか、酷い鬱状態のようになってしまい、益々体も動かせなくなった。気合いとかで奮い立たせることも出来ず、珍しく塞ぎ込んでおりました。やっとで体調が復活して遅れる事数日、何であんなに落ち込んでたんだろうと不思議になる位にケロッとすっかり元気。何とか自分を取り戻しました! 体と心は連動してるんだなとしみじみ健康の大切さと、何が起こるか分からないんだなと実感した所で、人間ドックのフルコースみたいな、あれもこれも付いたコースを自分の40歳の誕生日プレゼントとして予約してみた。高いね……。

 さて、そんなボロッボロに落ちておりました私の微かな癒しと励みは、寒い中でも青々と頑張っているベランダのプランター達の姿と、室内の水耕栽培器で元気に育った野菜達。前々回「自給自足に憧れる私。野菜栽培に拍車がかかって止まらない」と書いたばかりなのに、その拍車にさらにググググッと勢いがかかり、2月から始まる春夏野菜の事で頭の中が一杯になってしまいました。

 寝込んでいる間に、体も頭も完全に停止していたけれど、不思議な事に好きな事に関してだけは頭は動き、ずっとずっと栽培のシミュレーションをしてた私。畑も無いし、ただのマンションのベランダなのに、20種類近い種を買っちゃったもんだから、凄く計画的に気合を入れて栽培計画を練らねばいけないのです。シミュレーションしている時だけ何となく元気で楽しくなって来る私。アイデアもどんどん湧いてきて、それが元気になる原動力になったのでありました。

 スペース的にもこれ以上プランターを増やすのもどうかなと思い、私は考えた。「今年は省スペース水耕栽培で行くぞ」と。今あるプランターは使うけれど、足りない分はペットボトルを使った水耕栽培を決行することにしたんだ。バケツなど大きい容器使って手を広げ過ぎると、水換えが大変で嫌になっちゃうので、2Lのペットボトルで水耕栽培器を作る事に。

 体調がやっとで戻った所で、頭の中で練りに練った水耕栽培器を作ってみたよ。以前紹介した簡易水耕栽培は、ペットボトルを切って、合体させるもの。これを今年はバージョンアップさせて、大きくなる夏野菜にも対応させることにしたのであります。夏野菜は背丈も伸びるし、支柱も必要なモノが多い。

 なので、上半分を浮かせて水換えするのは難しいから、まずは給水口を付けることにした。ペットボトルの側面にカッターで穴を開けて、別のペットボトルの口部分を差し込む。差し込んだ後は、グルーガンで溶接して水漏れを防止。本体のペットボトルのパーツはグラつかないようにビニルテープで貼って固定する。上には土が、下には水を入れて使うのだ。

 根は光に当てちゃダメなので、アルミホイルなんかで巻くと良いのだけど、見た目がイマイチなので、悩んでアクリル絵具を思いつく。アクリル絵具は乾くと耐水性もあるので屋外でも使えるのだ。ベランダ直置きでもいいのだけれど、柵に引っ掛けてスペースを有効利用したい。去年は虫が凄かったので、少し浮かせることで地面から這って来る虫を少しは避けられるかなという狙いもある。使う土も少ないので、あの苦手なゲジゲジが来ないといいなぁ。

 ということで、小さなバッグに容器を入れて、麻ヒモで吊るしてみた。強度と太さが欲しくて麻紐も三つ編みしてみたりとかひと工夫。あと、この麻紐にももう一つ狙いがあって、上からピーンと張っている麻紐にツルが絡むことで、支柱代わりになって、支柱立てなくてもいいかも?! なんて思っている。そんな上手いこといくのだろうかと不安ではあるけど、ちょっとこれ天才じゃな とかってい!? と自分の発明にめちゃくちゃテンションが上がった。

 工作で使ったグルーガンもアクリル絵具も、麻紐もペットボトル入れた小さなバケツバッグも、ビニルテープもプランターフックも全部百均商品。これからペットボトルが空く度に量産していく予定。試しに買ったバケツ型のバッグが大きさも形もぴったりだったので、急いで近々100均に行ってあるだけ買い占めなきゃ!肝心の実践は種から苗に育ててから定植する頃からだから、もうちょっと先なのだけれど、この水耕栽培器は私の中で間違いなく今年1番の発明だ。吊るさなくてももちろん使えるし、結構安上がりなので、気になる人は是非とも試してみてほしい!

 全く動けなかった自分に対する罪悪感にちょっと押しつぶされそうになっていたけれど、気持ちが落ちている時は無理に動かずに好きなことだけを考えるというのもありかもな。と、「怪我の功名スバラシイ!」とプラスに思い直す事にしましたとさ。めでたしめでたし。

徳王 美智子

1978年生まれ。アナログ過ぎる環境で育った幼少期の反動で、家電含めデジタル機器にロマンスと憧れを感じて止まない30代後半。知見は無いが好きで仕方が無い。家電量販店はテーマパーク。ハードに携わる全ての方に尊敬を抱きつつ、本人はソフト寄りの業務をこなす日々。