ぷーこの家電日記

第137回

懐かしくて新しい「写ルンです」で遊んだら色々新鮮だった

 富士フイルムの「写ルンです」懐かしい。38歳の私にはドンピシャで私のライフイベントのお供だった。入学式も修学旅行も体育祭も、いつでも写ルンですだった。そんなレンズ付きフィルム(カメラではない)の写ルンです、今年でなんと30周年だそうだ。

 そして、なんと今、写ルンですが20代の若者を中心に大人気らしい! フィルムのふわっとした雰囲気がオシャレだと、撮った写真をSNSにアップする人がめっちゃ増えているらしい。

 私たちが若い頃にトイカメラのLOMOとかHOLGAとかが、オシャレだと流行ったみたいな感じかなぁ。私も学生の頃、120フィルムを冷蔵庫に入れて保管とかしてたなぁ。その頃はSNSとか無かったけれど、撮るだけで楽しかったのかなぁ。記憶が遠い(笑)。

 そんな今流行りの写ルンです、30周年アニバーサリーキットというのが発売されているということを知ったので、「懐かしい!」って思って買った。純粋に懐かしい! って思って買ったので、この頃人気だって知ったのは実はその後。

 久しぶりの写ルンですにワクワク。普段はスマホで何でもパシャパシャ撮るけれど、27枚のフィルムに写したいものと改めて考えると、あるようでまるで無い(笑)。

 2個買って帰った写ルンです。夫に1つ渡して、「これから1週間でこれで好きなものを撮って! 1週間後に一緒に現像しよう」ということにしたのであります。

 どんな写真を撮ってくるかも楽しみだし、普段どんなものを見て、何に興味があるか、夫に対しても新たな発見がありそう! ちょっとしたゲーム感覚でお互いに過ごした1週間。

 私はほとんど家から半径5kmくらいの狭い世界で毎日を暮らしているので、通勤途中とか家の近くとかでパシャパシャ。携帯で普段撮るものと、写ルンですで普段撮る対象がちょっと違うのが面白い。写ルンですでランチなどマクロ的なものをあまり撮らない。風景とか人とかを撮る感じ。これは、自分が写ルンですをメインに使ってた時期の癖なのか、それとも写ルンですに向く撮り方なのかは分からない。

 ただ、私は写ルンですが「新しい!」って世代ではなく、完璧に「懐かしい!」って世代なので、撮っているところを人に見られたら「あのおばちゃん、未だに写ルンです使ってるー!」って誤解されそうで、人に見られないように、こそこそとカメラ出してはパシャパシャ撮ってた(笑)。

 フラッシュを焚いた(フラッシュを焚くって表現自体もう使わない?)時に出る、キュイーーンって音がまためっちゃ懐かしい!!!

 1週間経過しまして、撮り終えた写ルンですを持って現像に出しに行った。写真を現像に出すこと自体がものっすごく久しぶり!

 現像は、写真プリントの他に、CDにデータを書き出してくれるサービスもある。CDとプリントどちらもお願いすると、2,000円位。ちゃんと撮れてるか分からないし、デジタルデータにしてたら、いつでもプリントできるなと思って、CDだけお願いした。それで1,000円くらい。

 2本のフィルムからどんな写真ができてるかなぁ……ドキドキして受け取ったら……。

 ネガとCDに、あとは写真一覧のサムネイルプリントが1枚付いているんだけれど、夫が撮ったカメラのサムネイルが半分近く黒い! 普段デジカメで明るく撮れるもんだから、フラッシュをあまり使わずに撮っていたらしい。それだけで結構面白い。同時にプリントはしなかったけれど、折角だから写真プリントをしようと、後日再びカメラ屋さんへ。デジカメプリントの端末が置いてあるので、CDからプリントができる。ネガはいらないのがまた不思議な気分。

 CDを入れて、パソコンでポチポチと選択して枚数選んで完了。すごく簡単。完了時にレシートみたいな受付票がプリントされるので、それをレジに持っていく。「7分くらいでできます」と言われてまたまたビックリ! そんなに早いの? 1時間くらいかかるかと思ってた!

 プリントした写真、本当に味があって素敵! ピントがくっきり合ってないものとかも味があって良い! 「写ルンです懐かしい組」の私にも懐かしいだけじゃなくてすごく新鮮! 夫が撮った写真もこれまた素敵だった! お互いに褒めながら見る写真。とっても楽しい遊びだった(笑)。

 デジカメもいいけれど、現像するまで分からないワクワクと、どんな写真になるかなと楽しみながら撮る写真、めっちゃいいな。手軽なスマホや綺麗なデジカメもいいけれど、こういう写真もいい! 時々写真撮ってはアルバムなんて作っていこうかなぁと、また写ルンですを大いに見直したのでありました。

徳王 美智子

1978年生まれ。アナログ過ぎる環境で育った幼少期の反動で、家電含めデジタル機器にロマンスと憧れを感じて止まない30代後半。知見は無いが好きで仕方が無い。家電量販店はテーマパーク。ハードに携わる全ての方に尊敬を抱きつつ、本人はソフト寄りの業務をこなす日々。