老師オグチの家電カンフー

これから10年使う予定 ソニーのノイキャンヘッドホン購入

カンフーには広く「訓練を積み重ねる」といった意味があります。「老師オグチの家電カンフー」は、ライターの小口覺が家電をネタに、角度を変えてさらに突き詰めて考えてみるコーナーです
(左)新たに購入したソニー「WH-1000XM6」、(右)これまで使っていたBOSE「QC30」

仕事中に使っているヘッドホン(イヤホン)が、ところどころ崩壊してきました。本体を覆っているラバーが剥がれ、バッテリーの持ちも悪くなり、イヤーピースも朽ちています。BOSEの「QC30」という製品ですが、2016年購入なので、もう10年近く使ってきたことになります。日常的に使っているデジタル機器では、おそらく最も長持ちしているアイテムです。

ノイキャンヘッドホンは仕事中の必需品でもあり、充電端子がmicro USBと古い規格だったこともあって、いいかげん買い替えようと新年早々、家電量販店に行って参りました。

10年選手のQC30は、本体のラバーが剥がれ、電源ボタンが押しにくい状態に。ここまでよく頑張りました。ありがとう

購入したのは、ソニーの「WH-1000XM6」(以下、XM6)。ワイヤレスノイズキャンセリングヘッドホンの定番モデルの最新作です。ずっとBOSEを使ってきたので「QuietComfort Ultra」と少し迷ったんですが、XM6の音質とノイキャンの進化具合がえらく評価されていることもあってソニーに転向。

とはいえ、6万円近い価格はオーディオにさほど興味のない人間にとって高いので、ネットでポチる勇気がなく、量販店の店頭で自分のiPhoneを使って視聴したのですが、普段聞いている曲のボーカルとか、背景の楽器の音とかの解像度が段違いで、ちょっと鳥肌が立ちました。そして、即レジに直行。

ビックカメラにて試聴。1月13日まで、5,000円のキャッシュバックキャンペーンが実施されている
USBがType-Cというだけでもうれしい。6個のマイクとAIビームフォーミングにより、通話品質も向上。ノイキャンはボタンでオンオフが可能。再生・一時停止や曲送り、ボリューム調整は、本体右側のタッチセンサーで行なう

BOSEに慣れた重低音も、イコライザーを使わずとも満足できるレベル。ワイヤレスのヘッドホンって、こんな音良くなかったですよね? まぁ、音質を云々できる耳は持っていないのですが、耳の偏差値が高められた気になります。オーディオ初心者ほどベンチマークとして定番のハイエンドを買うべきなのかもしれません。

昔、VW(フォルクスワーゲン)のゴルフが、コンパクトカーのベンチマークと言われていたように、ソニーWH-1000XMシリーズはワイヤレスノイキャンヘッドホンのベンチマークになっているはずです。そういえば、昨年トヨタのアルファードに乗る機会があったのですが、高速での走行安定性や快適性、静音性が良くてびっくりしましたよ。

XM6もアルファード並みの快適性と静音性があって、価格はおよそ100分の1。クルマと比べんなよという話ですが、QOLが爆上がりすることは間違いありません。BOSEの子が10年使えたので、XM6も10年使いたいと思います。

(左)イコライザーや操作の設定が可能になる専用アプリ「Sound Connect」。(中)イコライザーは10バンドと、前モデルのXM5の5バンドの2倍に。(右)ユーザーの生活スタイルに合わせてヘッドホンの設定を自動で切り替える「アダプティブサウンドコントロール」機能も備える
ユーザーの行動を検出し、例えば自宅では「ノイズキャンセリング」をオン、職場ではオフ、歩行中は「外音取り込み」に自動切り替えできる
小口 覺

ライター・コラムニスト。SNSなどで自慢される家電製品を「ドヤ家電」と命名し、日経MJ発表の「2016年上期ヒット商品番付」前頭に選定された。現在は「意識低い系マーケティング」を提唱。新著「ちょいバカ戦略 −意識低い系マーケティングのすすめ−」(新潮新書)<Amazon.co.jp>