老師オグチの家電カンフー

スマホ・PCアスリートのおめぇたちに手首・指用テーピングをおすすめすっぞ!

カンフーには広く「訓練を積み重ねる」といった意味があります。「老師オグチの家電カンフー」は、ライターの小口覺が家電をネタに、角度を変えてさらに突き詰めて考えてみるコーナーです
ニチバン「バトルウィン」のプロテクターシリーズ。指プロテクター、指プロテクター親指用、手首プロテクターの3種類がある

関節や筋肉を補強するテーピングやサポーター。若い頃はスポーツ選手が使うものだと思っていましたが、加齢とともに身近なものになってきました。50歳を過ぎてからは、低山ハイキングで膝のサポーターが欠かせません。

最近気になってきたのは手首や指の疲労です。スマホやPCで酷使し、しびれや痛みを感じるようになってきました。

サポーターは大げさだし、テーピングも片手で貼るのは難しそうだなと思っていたところ、手首や指専用に開発されたテーピングテープの存在を知りました。セロテープでおなじみニチバンの「バトルウィン」シリーズで、手首と指、親指用の3タイプが用意されています。まずは、パソコンのパッド操作で負担が重い右手の手首に「手首プロテクター」を使ってみることにしました。

「バトルウィン」のプロテクター製品は、それぞれ独自の形状にカットされており、片手でも簡単に貼れることが特徴です。テーピングを施すと、手首まわりの可動域は狭まりますが、それが支えとなって手首の負担が軽減される感覚があります。手首を動かすとテーピングのテンションによってストレッチするときのような気持ちよさがあります。この引っ張られている感覚の分、筋肉がサポートされているのでしょう。

「手首プロテクター」はこんな形状
ステップ1。貼り始めの位置は、親指の第1関節の約1cm下
ステップ2。親指を立てて手首をまっすぐにした状態で右側の部分を手の甲に貼り付ける
ステップ3。拳を握った状態で左側の部分を、先ほどの右側に重ねるように貼る
完成

実際、タッチパッドやキーボードの作業では、手首がある程度固定されることで、疲労感や痛みが軽減されます。ほかの日常生活でも、そのまま貼った状態で困ることはありません。

テープ自体は水濡れに強く、細かい穴が開いているので速乾性があり、蒸れることもありません。そのため、手洗いや食器洗い、シャワーなどを経ても剥がれることなく、使い続けることができました。いちいち貼り直すのは面倒くさいし、もったいないと思っていたので、この点はありがたいですね。

手首の動きが制限されるので、パッド作業で変な負担がかかることがない
キーボード作業も右に同じ。常に軽くストレッチされているような感覚がある

次に、スマホ操作で痛くなりがちな左手の親指に「指プロテクター親指用」を貼ってみました。手首用よりも、よりシンプルに親指の付け根部分と親指が固定され、スマホ使用時の痛みが軽減します。個人的には、普段あまり痛みを意識していませんでしたが、プロテクターをしない日は明らかに痛みが感じられ、効果があったのだと気づかされました。

「指プロテクター親指用」
ステップ1。小さい方の剥離紙を剥がし、まずは親指の第1関節に貼り付ける
ステップ2。残りを手首の方に引っ張って貼り付ければ完成

本来は、痛みなどの症状が出た時点でスマホやパソコンの使い過ぎをやめるべきですが、仕事柄そうもいかない人は多いでしょう。自分に都合よく考えれば、われわれは手首から先の肉体を酷使するアスリートみたいなもんです。

「バトルウィン」は、ちょっと“いかめしい”ネーミングですが、アスリートとして使う権利がある(笑)。みなさんのスマホ・PC陸上競技にも、使用してみてはいかがでしょうか。

スマホ操作で酷使する親指の痛みが軽減する
小口 覺

ライター・コラムニスト。SNSなどで自慢される家電製品を「ドヤ家電」と命名し、日経MJ発表の「2016年上期ヒット商品番付」前頭に選定された。現在は「意識低い系マーケティング」を提唱。新著「ちょいバカ戦略 −意識低い系マーケティングのすすめ−」(新潮新書)<Amazon.co.jp>