老師オグチの家電カンフー

コンパクトなホットプレートがあれば、あの朝マックメニューも簡単に作れる

カンフーには広く「訓練を積み重ねる」といった意味があります。「老師オグチの家電カンフー」は、ライターの小口覺が家電をネタに、角度を変えてさらに突き詰めて考えてみるコーナーです
ラッセルホブス「ベーシックホットプレート 3100JP」。価格は6,600円

「初めて一人暮らしするんですが、どんな家電を揃えればいいですかね?」的な相談を受けたとき、提案しているのがコンパクトなホットプレートです。焼くというシンプルな調理は、自炊しなさそうな男子でもハードルは低いし、ホットプレートなら難しい操作を覚える必要もありません。友達が遊びに来たときも、卓上で楽しみながら調理できるじゃないですか。そのまんまの意味での鉄板家電だと思うんですよ。

最近は、ホットプレートのコンパクト化がトレンドになっており、かなり選びやすくなっています。一方、我が家は4人家族なのですが、2人の子供が成人したこともあって、家族全員で食卓を囲む機会が減ってきました。大きなホットプレートは、複数のプレートがセットになっていることもあり、出すのもしまうのも労力が必要です。なので、ホットプレートもダウンサイジングを図ることにしました。

いくつかあった候補の中から選んだのは、ラッセルホブスの「ベーシックホットプレート」。プレートと熱源が一体型で、本体をそのまま水洗いでき、立てかけて省スペースに収納が可能だと、まわりの家電識者も高く評価していたからです。

プレート部のサイズを実測したところ、幅が約35cm、奥行きが約25cmでした。A4サイズ(210×297mm)よりそれぞれ4~5cm大きく、B4サイズ(257×364mm)に近い広さです。いわゆる「おひとりさま用」として売られているホットプレートよりは余裕があります。

プレート部の幅は約35cm

まずは、普通に焼肉を焼いてみます。プレートが直接加熱されるので、待ち時間がほとんどありません。カタログ値的には、スイッチを入れてから約2分で約200℃以上に達するとのこと。

そして、肉を焼いたときに発生する余分な油を落とす穴とトレイが備わっているのも便利な点です。これまでキッチンペーパーを使って拭き取っていましたが、あれをもうやらなくて済みます。ひとつ細かいデメリットがあるとするなら、チャーハン(お米)や挽肉といった細かい材料が落ちてしまうことです。野菜などで穴を塞いでおけばいいんでしょうか(笑)。

コンパクトではあるが、このぐらいは並べて焼ける
余分な油は油排出口に落とせる

さて、これだけコンパクトなホットプレートであれば、時間の限られている朝食や昼食の調理にも使いやすいはずです。そこで、朝マックのメニューである「ソーセージエッグマフィン」を作ってみました(ベーコンも加えたので厳密にはマクドナルドに存在しないメニューですが)。

豚ひき肉にパン粉、牛乳、バジル、塩、胡椒を入れて揉み込み、マフィンの大きさに合わせて成形
焼き上げる
イングリッシュマフィン(パスコ超熟)と卵、ベーコンを焼く
とろけるチーズとベーコン、ソーセージパティ、卵を挟めば完成

ソーセージパティは、4枚分まとめて焼きましたが、それ以外のイングリッシュマフィンとベーコン、卵は1人分を一気に焼けました。トースターとフライパンなど、複数の調理器具を使わなくて済むのもラクです。ついでに別の料理を作ることもできるでしょうし、何ならホットケーキを焼けば、さらに朝マックに近づけることができます。

小口 覺

ライター・コラムニスト。SNSなどで自慢される家電製品を「ドヤ家電」と命名し、日経MJ発表の「2016年上期ヒット商品番付」前頭に選定された。現在は「意識低い系マーケティング」を提唱。新著「ちょいバカ戦略 −意識低い系マーケティングのすすめ−」(新潮新書)<Amazon.co.jp>