老師オグチの家電カンフー
マッサージガン一丁で五十肩を倒す?
2021年10月6日 08:05
5カ月ほど前のある朝、左腕が激痛で動かせなくなりました。腱でも切れたのかとタクシーを呼んで整形外科に。有能だがサディスティックと評判の先生に腕を動かされ(イタタタ)レントゲンを撮っての診断結果は、五十肩。そうですか……。
思えばその数カ月前から五十肩は自覚していて、整骨院に行くもほとんど改善されなかったので放置していた結果です。着替えにも難儀するし、めっちゃ不便。
それから週に2回リハビリに通い、完全にではないですが普段の生活に支障がない程度には回復しました。ところが今度は、反対側の右腕に痛みが。なんてポンコツなんでしょう。機械の体になって、腕ごと交換できればいいのにと思いますが、同じ自動車を30年乗り続けているのが奇跡のように扱われるのを見ると、不具合があるにせよ50年ほぼメンテナンスフリーで動き続けている人体はスゴイ。感謝していたわらないといけません。
で、自宅でやる肩周りの運動のサポート、五十肩の悪化防止にと、流行りのガン型ボディケアツールを購入しました。リハビリでも振動する機械を使いますし、一応リハビリの先生にマッサージガンを使ってもいいか確認の上です。
結論から言えば、正解。これまで「例の電マ」を使っていたのですが、もっと早く買えば良かった。電マは「ブーン」という単調な振動ですが、今回使ったガン型は「ドドドドド」と叩くような振動で、これが実に気持ちいい。さらに、アタッチメントの交換で、刺激の種類を変えられ、多様な部位に使えます。購入したMYTREX「REBIVE MINI」(編集部注:マッサージ器/医療機器ではなく一般家庭用の温熱運動器EMS)は、コンパクトかつコードレスなので、手軽さ扱いやすさにも、小銃と拳銃ほどの違いがあります(使ったことないけど)。
とはいえ、マッサージガンで五十肩が治った! なんてことは言いません。マッサージは対処療法で、所詮はその場しのぎ。長年にわたる姿勢の悪さや運動不足、そして精神的なストレスを筋肉の緊張に転嫁し続けた結果が五十肩。気がつくと、勝手に肩に力が入っている。一日一歩、一年三百六十五日、無意識に筋肉を疲労させ続けている、一種の自損事故です。
とはいえ、三歩進んで二歩下がるぐらいには、進行を遅らせる効果はあるでしょう。リハビリの先生に教えてもらった腕の運動を行ない、その後の緊張をガン型ツールでほぐすようにしています。それに、マッサージしなくても、肩や腕に意識を向けるだけでも余計な緊張を解くことができます。肩の緊張に気づくと、緊張がほぐれるのです。ヨガやマインドフルネスの効果に近いでしょうか。
目に付くところにガン型ツールを置くことで、自然と運動の回数が増えますし、体の緊張を気づかせるトリガーの役割も果たします。もし五十肩が完治したら、記念としてハワイかグアムに行って射撃体験したいですね、ガンつながりで。もちろん、まだ四十肩、五十肩になっていない人は、予防にもなるでしょう。護身用として一丁どうでしょうか。