老師オグチの家電カンフー

【閲覧注意】増殖するエアコンの「カビ」とアフィブログ

カンフーには広く「訓練を積み重ねる」といった意味があります。「老師オグチの家電カンフー」は、ライターの小口覺が家電をネタに、角度を変えてさらに突き詰めて考えてみるコーナーです

 医者の不養生。紺屋の白袴。易者身の上知らず。同じ意味のことわざが多いように、“プロほど自分ではやれてない”は普遍的な現象なのでしょうか。

 筆者の場合は、「エアコンの記事を書くライター、家のエアコンはカビだらけ」です。「最新エアコンは自動洗浄の機能が優れています」などと紹介しながら、自宅のエアコンは古いモデル(2005年のナショナル製!)。賃貸物件だし、14年も壊れることなく稼動してくれているので、買い替える気があまり起こらないんですよね。

 掃除についても、「フィルターは定期的に掃除しましょう」「エアコンを切る際は送風で内部を乾燥させましょう」などと書いてきつつ、正直ほとんどやってません!

 その結果、今シーズンは我慢できないようなニオイとなって返ってきました。明らかにカビです。吹き出し口を覗いてみると、黒いカビが斑点状にびっしりと見えます。そういや、以前スプレー式の洗浄剤でクリーニングしたなぁと、家電 Watchの記事を検索したところ、ちょうど5年前でした。5年分のカビです……。

5年前のイラストを流用(笑)

 いっそエアコンを徹底的にバラして掃除することも考えましたが、この時期に動かなくなったら目も当てられない、と軟弱な理由で却下。アルコールを使って応急処置をすることに。

 まずは、アルコールを染みこませたティッシュで吹き出し口まわり、そしてカバーを開けて見える部分にあるカビを拭き取ります。割り箸にティッシュを巻き付ければ、奥のほうも掃除できます。カビなのか泥なのかわからないぐらい真っ黒に汚れます。これ、喫煙者の肺の写真ぐらいのインパクトがありますよ。このカビがエアコンの風で部屋中に巻き散らかされていたのかと考えると軽く恐怖です。

 見える部分のカビを拭いたら、熱交換器(フィン)にアルコールをスプレーします。純粋なエタノールよりも、80%程度に薄めたもののほうが、すぐに蒸発することなくカビを殺すのには効果的だそうです。

草間彌生もビックリのドットあふれるカビ。ここはまだマシなほう(作業し始めは、記事にするつもりがなかったので、もっとも汚い部分は写真を撮っていません)
アルコールスプレーは主婦に人気の「パストリーゼ77」を使用しました。アルコール度数77%で食品に直接噴射できる安全性が謳われています
手の届く範囲をアルコールを染みこませたティッシュやキッチンペーパーで拭いていく
熱交換器(フィン)に直接噴射。アルコールが垂れてくるので、濡らしたくない物がある場合は養生しておきましょう

 アルコールが乾いたのを確認したら、エアコンをアルコールのニオイがしなくなるまで稼働させます。ついでに、「においま洗浄」を使ってみました。これは、熱交換器の熱を高めてニオイを除去する機能です。これで、ニオイはまったくしなくなりました。

 アルコールスプレーとのセットを何度か繰り返してもニオイが取れない場合は、自己責任でバラして洗浄するか、プロの業者に任せることになるでしょう。

14年前のベーシックモデルにも付いている「においま洗浄」機能。作動させると20分ほどエアコン内部を温めてニオイを除去します

 ところで、ここからが本題(?)なのですが、「エアコン 掃除」「エアコン カビ」などで検索すると、筆者がやったような掃除の方法を解説したページがいろいろと出てきます。そのほとんどが、アフィリエイトブログでして、最後は「おすすめのエアコンクリーニングサービスはこちら!」のように締められています。

 あえて意地悪な見方をすると、アフィリエイトブログってカビのように増殖しますよね。エアコンで集められたホコリがカビの養分になるように、Googleで集められたアクセスがアフィブログの養分です。

 別にいいんですけどね。エアコンの掃除に関しては役立つページは多いし(実際、こんなコラムよりは情報量多いしね)。カビが増えるのも、アフィブログが書かれるのも生きるためです。生命の力! ただまあ、ちょっとニオイはするよなと思っただけです。