老師オグチの家電カンフー
第23回
ピザは家電ブランドグローバル化の先輩です!
2016年11月30日 07:00
デザインのグローバル化って言うんですかね、最近は家電でも車でも、一目でどこの国のメーカーかわからないことが増えてきました。デザインがヨーロッパっぽいなと思ったら日本のメーカーだったり、中国メーカーの製品にアメリカっぽさを感じたり。インターネットで情報が高速に伝わり、デザイナー自身も国を跨いで活動しているため、デザインにおいて国籍や地域のしばりは、どんどんなくなっています。
逆に、ブランド名にはいまだ国籍を感じることがあります。プジョーはフランスっぽいし、フェラーリはイタリアっぽい、ホンダは日本。もともと人の名前ですからね。
しかし、これもくせ者で思い込みに過ぎないことも。有名なのは、アイスクリームのハーゲンダッツでしょうか。言葉の響きはドイツ語やデンマーク語のようですが、アメリカのメーカーがそれっぽいイメージを付けるために作った名前で、とくに意味はないそうです。
そんな国籍を感じさせる家電ブランドが「ビタントニオ(Vitantonio)」です。ワッフルメーカーやピザ用オーブンを作っていることから、てっきりイタリアのメーカーだと思い込んでいましたが、れっきとした日本メーカー(株式会社mhエンタープライズ)です。
日本のメーカーですから、日本の環境に適合させるのはもちろん、収納性や使い勝手などを重視して開発・製造しているとのことです。
最後に製品紹介となりますが、石材のプレートを備え、石窯で焼いた様なピザが味わえるのが、「グルメオーブン」です。ピザオーブンとか、そりゃイタリアメーカーだと思いますわ。
しかし、ピザ(ピッツァでなく)というのは、もはやワールドワイドな食べ物です。アメリカ人が好んでいるのはもちろん、日本でも宅配ピザを頼んだことのない家庭の方が少ないんじゃないでしょうか。
さらに、トッピングされる具材も、テリヤキだのカニ、タラコ、プルコギだの、国籍関係なくなっています。何を乗せても許容する力がピザにはありますし、逆にピザまんやピザ味のお菓子など、別の文化の食べ物に溶け込んでもいます。
家電製品も、多くの人がどこの国のメーカー、ブランドか気にせずに使う時代になってきています。つまり、ピザ化しているということです。自分でも思わずヒザ(ピザ)を打ってしまいましたよ。