藤原千秋の使ってわかった! 便利家事アイテム

無印の薄める洗剤がラク 家のどこでも掃除できた

家事アイテムオタクなライター藤原千秋が、暮らしの不具合等々への現実的対処法とともに、忌憚ないアイテム使用感をご紹介していく連載記事です
泡スプレータイプの食器用洗剤として使える食器用 希釈洗剤セット

「どうして今までこの発想がなかったんだろう?」

展示会で初めて見た瞬間、そう思った。

液体洗剤って、そもそもが、おおむね「水」なのだ。だから、濃い洗剤を水で薄めても洗剤になる(?)。おお、おおお……。

「希釈洗剤」。

片手に載る小さなパウチされたパッケージ。
「これが本当に普通の洗剤として使えるのか?」

それだけが気になって、発売を待った。

実際使って、ものすごくびっくりした。

まず手始めに専用ボトルと希釈洗剤パウチのセットを入手。正確に10倍希釈するため、また無印らしいシンプルな透明ボトルも魅力的だ。

希釈=面倒臭い、と構える向きもあるかも知れないが、よくある「詰め替え」の手間に比べたら全く大したことではなかった。専用ボトルに示されたラインまで水道水(ほんとにただの水道の水)を入れ、その後、パウチの希釈洗剤を注ぐ。たった50mlほどなので、一瞬で注ぎ終わる。そしてボトルの栓を閉めて軽く振る。以上。

それにつけても「家中が掃除できる」を謳った、こういったマルチパーパスタイプの洗剤は実際便利だ。文字通り家中どこでも使える。床、窓、キッチン、テーブル、デスク……。

手近なマイクロファイバークロスと組み合わせて使ったところ、泡立ちはやや豊富だがその分汚れの浮きが良かった。潔く無香である点も好印象。

専用ボトルと希釈洗剤パウチのセット。シンプルなボトルが無印らしい

便器、便座、床などの掃除ができるトイレ用希釈洗剤とボトルのセット

こちらも専用の泡クリーナーボトルと希釈洗剤のセット。ボトルの目盛り線まで水道水を入れると、40mlパウチの全量を加えて10倍希釈のトイレ用洗剤ができあがる。成分はもちろん「家中が掃除できる」とは異なる。

トイレでは便器、便座、床など通常のトイレ用洗剤で掃除できる範囲の掃除に使える。こちらも無香なので、香料で散らす感じではない。

トイレブラシと併せて気持ちよく便器内の汚れも落ちるし、雑巾やマイクロファイバークロス、トイレットペーパーなどを併せて便座や床を拭けば尿臭なども気にならなくなる。

言われなければ「水道水で薄めて作った」とは気づかない違和感のなさ。生活感のないボトルはどんなインテリアのトイレにも馴染むだろう。

泡スプレータイプの食器用洗剤として使える食器用 希釈洗剤セット

こちらは5倍希釈で250mlボトルの洗剤を作る。近年人気の高い泡スプレータイプの食器用洗剤だ。食器や調理器具のみならず野菜や果物の洗浄にも使える。液性が中性で、食品衛生法の基準をクリアしている。

油でギトギトのフライパンや皿を洗う前にスプレーを1、2プッシュし、泡を全体に行き渡らせてからスポンジなどで洗うと、汚れ落ちが早いし、使いやすい。無香なので、まな板などにもにおい残りなく洗える点も良い。肉魚のドリップなどで汚れた冷蔵庫内の引き出しや、棚板などを洗浄するのにも便利だ。

泡スプレータイプの食器用洗剤はマグボトルなど特殊な形状の食器のみにしか使わない人もいるかも知れないが、普段の食器洗いに活用してももちろん構わない。狙ったところに吹き付けられる分だけ使用量が少なく済む面もある。すすぎの際の泡切れがいい点も良かった。

一般的なお風呂用洗剤として使える、お風呂用 希釈洗剤セット

水道水で薄めることで、10倍希釈、400mlの無香の泡スプレー洗剤としてできあがる。浴槽、風呂床、洗面器など一般的なお風呂用洗剤の使い勝手と遜色なく掃除できる。

普段使いのスポンジで浴槽を洗う際、若干泡立ちの豊富さが気になり、泡切れがどうなるだろうと案じたのだが、予想以上にすすぎは手早く済み使用感も軽かった。しかし皮脂、水垢などはキリッとよく落ちた。

毎日のように浴槽を洗っているとお風呂用洗剤の消費ペースは早まりがちだが、交換用パウチは10袋まとめてもペットボトル1本ほどの重さしかない。買い物は圧倒的に楽だ。またストックしておくにも場所を取らない。

いずれの希釈洗剤も、希釈後半年を目安に使い切ることを推奨されている。逆に言えば水道水で薄めているとは言ってもすぐ腐敗するわけではない。また軟水、硬水を問わないので、日本中どこの水道水でも希釈可能だ。

交換用パウチのあまりの小ささに、これまで当たり前のように重い洗剤を買って運んでいたことが不可思議に思えるほどだ。トイレ用洗剤など、限られたトイレの収納部にすらストックして置ける小ささ。サイズ感としてはナプキン1枚と変わらない。

交換用パウチが小さくストックしやすい

気になる点を挙げるなら、使い切ってからでないと次を作れないことと、ボトル交換のタイミングがユーザー任せなことだろうか。

ともあれ、この「希釈洗剤」というあり方は新しい。

液体洗剤の大半を占める「水」そのものに、この商品はクエスチョンを突きつける。

びっくりして、久しぶりに、わくわくした。

藤原 千秋

主に住宅、家事、育児など住まい周りの記事を専門に執筆するライターとして20年以上活動。リアルな暮らしに根ざした、地に足のついたスタンスで活動。現在は商品開発アドバイザリー等にも携わる。大手住宅メーカー営業職出身、10~20代の三女の母。『この一冊ですべてがわかる! 家事のきほん新事典』(朝日新聞出版)、『ズボラ主婦・フニワラさんの家事力アップでゆるゆるハッピー‼』(オレンジページ)など著監修書、マスコミ出演多数。