藤原千秋の使ってわかった! 便利家事アイテム

花王の「立体吸着ウェットシート ストロング」で床の汚れも髪の毛もふき取れる

家事アイテムオタクなライター藤原千秋が、暮らしの不具合等々への現実的対処法とともに、忌憚ないアイテム使用感をご紹介していく連載記事です
花王「クイックルワイパー 立体吸着ウエットシート ストロング」

愛用しすぎていてレビューするのを失念してしまっている品を、ときどき「ハッ」と思い出す。花王の「クイックルワイパー 立体吸着ウエットシート ストロング」もそのひとつである。発売からもう2年半も経過してしまったのだが、この間、使用し続けていた。

シートの質、しみ込んでいる洗剤の量と質、ともに、使い慣れてしまうとそれ以前の品に戻れなくなってしまった。たかがウエットシートと侮れない力がある。

ほぼ築20年になる筆者宅の床はほとんどが合板のフローリングで、畳の和室とクッションフロアの洗面トイレもある。実は趣味で定期的に掃除機の中身を紙の上などに広げ仔細に検分しているのだが、髪の毛と衣類系の繊維ごみが我が家では床汚れの双璧で、その他消しカス、なぞの粉が続く。

こういったごみを短時間で吸い取る掃除機には、掃除機なりの存在意義があるのだが、どうもこの床というもの、掃除機だけではすっきりしきれないのが長年の課題である。

そこで、床を濡らしたさらしで拭いたり、タオルで拭いたり、マイクロファイバークロスで拭いたり、この20年いろいろ試してきたのだが、この拭いた布類(ほぼ雑巾の立ち位置)の処遇について常々思うのは、いろいろな意味での「余裕」がないとうまくいかないということである。

子育ての手間は減ったが仕事の比重が増えたここ数年は、試行錯誤の毎日。その中で床掃除の暫定的な解を「立体吸着ウエットシートストロング」に見出した。

汚れも髪の毛も拭き取れる
洗浄剤がしっかり染み込んでいる

余裕がないときほど筆者は掃除にいきなりこのシートを投入する。そうしてとにかく拭く。場所を問わず、時間を問わず拭く。裏表端っこまでみっちり拭き切って、捨てる。

シートは複雑な配合の不織布で、他にないぷくぷくしたテクスチャを持ち、しっとりではなく、もはやびっちょりと言いたくなるほど心強い量の洗剤で満たされており、床のべとべとした皮脂系の汚れも髪の毛も繊維クズもがっしり絡め取る。玄関のたたきの泥砂だって余裕でとれてしまう。

柔らかいのでビニールクロスの拭き掃除にも難なく使える上、なんと網戸の掃除までできる。さんざん汚しても「使い捨て」だから洗うストレスがない。拭き跡のべたつきもない。

今日も、これで廊下と洗面所、リビング、キッチンの床を拭いた。多様な汚れがゴッソリ絡み取れ、非常にスッキリした。

しかしまだ夏で子どもたちは裸足だし、換気で窓を開けてばかりだし、炒め物のおかずが多いから油煙は飛びまくりだし、髪の毛は抜けるから、明日にはまた床はこまかなゴミだらけ、ベタつきだらけになるだろう。

そうしたらまた拭く。そして汚れたら、また拭く。何度も、何度でも、拭く。

フローリングにも畳にも使える
藤原 千秋

主に住宅、家事、育児など住まい周りの記事を専門に執筆するライターとして21年目。リアルな暮らしに根ざした、地に足のついたスタンスで活動。現在は商品開発アドバイザリー等にも携わる。大手住宅メーカー営業職出身、大1、中3、小5の三女の母。『この一冊ですべてがわかる! 家事のきほん新事典』(朝日新聞出版)、『ズボラ主婦・フニワラさんの家事力アップでゆるゆるハッピー‼』(オレンジページ)など著監修書、マスコミ出演多数。