藤原千秋の使ってわかった! 便利家事アイテム

長年の“名もなき家事”に救いをくれた「60本入り歯ブラシ」

家事アイテムオタクなライター藤原千秋が、暮らしの不具合等々への現実的対処法とともに、忌憚ないアイテム使用感をご紹介していく連載記事です
Ciメディカル「リセラスクエアテーパー」

可視化されにくい雑事を「名もなき家事」と呼ぶという概念が世に生まれ3年ほどが経過した。これはいい流れだと思う。無視されるよりはるかにマシだ。家庭内で誰かが無言で行なっていた営為に言葉で光を当てることで、何も意識せず、のほほんとその家事を享受してきた勢に見てもらうことが可能になった。そうしてわずかでも、意識してもらうことができるようになった。

そんな「名もなき」営みのひとつに歯ブラシの廃棄交換がある。もしもそう聞いて「ああ、そういえばいつの間にか交換されてるよね、アレ」くらいの意識でいるなら、あなたは典型的「のほほん勢」だろう。「はて、そういえばいつ替えたっけ?」と思えるあなたは、その営みを「自分ごと化」してはいるのだろうが家事的位置付けではないことがほんのりうかがえる。「アレって忘れず交換するの大変なんだよね!」と言うあなたは当事者だ。私の仲間だ。握手!

もう21年、家族の歯ブラシを、私は交換し続けてきた。しかし、時々忘れた。そうして家族から「ブラシ広がっちゃったんだけど」と申告される度に「イラ」というゴシック体をこめかみのあたりに浮き出しつつ「洗面所の引き出し」と指示してきた。

大きめ、小さめ、かため、ふつう、小学生用、幼児用、ドラッグストアの特売日に吟味して買い溜めてきた。数年に一度、思い立って電動歯ブラシを導入しては、交換専用ブラシの値の高さに涙した。消耗品なのだ。5人分なのだ。歯ブラシに割ける予算には、どうしても限りがある。

そんな長年の彷徨の末に出会ったのが、LOHACOで見つけたCiメディカルの「リセラスクエアテーパー」だった。5色(赤、青、白、オレンジ、緑)が各12本の60本入りで、値段は税込2,387円。1本あたり、なんと40円に満たない。ダメでもともとと思ってポチったのだが、品質は全く問題なかった。

ひと箱に5色60本入りで税込2,387円だった

そうしてこれを購入してから、毎月8日(は、にかけた)に家族の歯ブラシ交換を行なうことに決め、それが速やかに実行できるようになった。我が家にはまだ小学生の末娘がいるので、彼女用にラピスの「ジュニア用歯ブラシ ハッピーカラー12色」(12本で1,027円)を購入し、5色のうち余った1色(我が家では白)は中学生の娘の給食後歯磨き用になり、その交換もまた容易になった。

ラピス「ジュニア用歯ブラシ ハッピーカラー12色」
ジュニア用歯ブラシが12本入り

きっかり毎月6本ずつ使用済み歯ブラシが発生するので、浴室や洗面所の排水口ゴミ掃除にまめに活用して廃棄。排水口の清掃状況も向上した。願わくば我が家の虫歯頻度が減りますことを。

藤原 千秋

主に住宅、家事、育児など住まい周りの記事を専門に執筆するライターとして17年目。リアルな暮らしに根ざした、地に足のついたスタンスで活動。現在は家事サービス、商品開発アドバイザリー等にも携わる。大手住宅メーカー営業職出身、中3、小5、小1の三女の母。『この一冊ですべてがわかる! 家事のきほん新事典』(朝日新聞出版)、『ズボラ主婦・フニワラさんの家事力アップでゆるゆるハッピー‼』(オレンジページ)など著監修書、マスコミ出演多数。