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憧れの「回転丸鶏」自宅で焼けた! 小型ノンフライオーブンでQOL爆上がり

家電 Watchの書き手の皆さんと編集部が「よかった」と思えたものやサービスなどを、ゆるめに紹介するコーナーです。日々のちょっとした気づきなども共有します
EPEIOS FoElem 「スマートノンフライオーブン Chef」

コロナ禍で増えた「家飲み」。たまの休みに、ちょっと豪華な手料理でおもてなししたい時にオーブンがあると便利だ。しかし、ぶっちゃけそこまで稼働率の高くないオーブンに十数万円も出したくない。かといってあまり安いものではちゃんとした料理が作れないのではないかという不安がある。そこで、3万円台で買えて、スマホ操作も可能なエペイオス(EPEIOS)社の「FoElem スマートノンフライオーブン Chef」を試してみた。

他のオーブンによくある長方形の横置きスタイルではなく、上部が大きくラウンドしていてピザ窯のようなシルエット。大きさが気になるところだが、オーブンはキッチンテーブルなどに設置しても上部には何も置けないため、特に上方向のサイズ感は気にならない。むしろ庫内の横幅が260mmと一般的なオーブン(シャープヘルシオのコンパクトな23Lモデルで庫内横幅374mm)よりも狭いのが気になるが、僕が好きなサルバトーレの冷凍ピザ(直径21cm)は、ちゃんと温められるサイズなので、ひとり暮らしにはOKサイズだろう。

本体サイズとしては350×352×380mm(幅×奥行き×高さ)で、上部と背面、両側面には10cmほどのスペースを設けて設置するよう説明書に記されている。扉は手前に開くタイプだ。ワイヤーラックやメッシュバスケット、回転バスケットなどが付属する。

操作パネルは前面に大きくあり、トーストやピザ、ステーキ、魚といったアイコンで表示されているため、マニュアルを見なくても直感的に操作可能。小さな画面を見ながらメニューを探すといった手間は省けそうだ。一方、温度や時間の設定はボタンをプッシュして操作するため、いちいち押さなければならないのが面倒。コストが上がる要素でもあるが、回転式のスイッチが1つあっても良かったのかもしれない。

丸鶏は約1.2kgのものを利用。ロティサリーフォークは勢いよく刺さないと焼いている途中で外れる可能性があるから注意しよう

作ってみた料理は、クリスマスなどパーティーで定番といえるローストチキン。丸鶏を買ってきて付属のロティサリーフォークを鶏の両サイドからぶっ刺す。これを付属のロティサリートングを使って庫内にセットするだけと簡単。今回は、五反田の信濃屋で買ったおいしい鶏なので、塩コショウとオリーブオイルだけとシンプルに仕上げることにした。

操作は静電式タッチパネルのため、触れるだけで設定などができる

庫内に丸鶏を入れて、電源スイッチを押し「鶏肉」を選ぶだけで「220度、40分」が自動的にセットされた。そのまま「オン/オフ」ボタンを押せば、調理が始まった。

お店で見る「回転する丸鶏」が眼の前に。徐々に鶏の表面が焼けていき色づいていくのはずっと見ていられる

焼いている最中は、丸鶏がくるくる回る。本格的なお店でよくある回転する丸鶏が、目の前で見られるのだ。基本は放っておけばよいが、気になって見ていたら、鶏の足が下の油受けに当たっていた。丁寧にやるなら足は縛っておいたほうがよかったかな。

さばき方は解説サイトを探して実践しよう。適当にさばくと汚く見えてしまう

できあがると、パリパリに仕上がっていた。今回は1.2kgとちょっと大きめだったので、追加で20分ほど追い加熱をして合計60分焼いたことになる(マニュアルには1.2kgを超えてはいけないと記載されている)。皮パリパリなのが好きな人は、追加の20分はおすすめしたい。ちなみに近くのスーパー(東京都内)では1.5~2kgの丸鶏がほとんどで、小さいのを探すのに苦労した。自宅近くに専門店がない場合は、ネットで買ったほうが早いかもしれない。

丸鶏調理後の庫内の汚れ。けっこう油でギトギト

後片付けは「洗浄モード」で安心

おいしい思いをした後に待ち受けるのは、オーブン庫内のお掃除。丸鶏の油は多く、終わったあとはかなりギトギトしている。これをきれいにするのはなかなか至難の業。しかし、「FoElem スマートノンフライオーブン Chef」には、洗浄モードがついているので安心だ。

水タンクは十分に冷えている状態のときに外す

庫内上段の水タンク内に、水と洗浄用のクエン酸液を入れて「自動洗浄」ボタンを押せば、庫内を自動で洗浄してくれる。もちろんピカピカになる訳ではないが、洗浄後、キッチンペーパーなどで拭き取ることで、かなりきれいになった。

最下段の油・くず受け皿は、取り出して普通に洗浄した

「自動洗浄」後、少し濡らしたキッチンペーパーで汚れを拭き取ったあと、乾拭きした。その状態で細かい汚れは残っていたけど、先程の油ギトギトがここまできれいになるなら、問題ないレベル。掃除は庫内の温度が下がってから行ないたい。

ポテトや揚げ物などサイドメニューも簡単!

皮付きのフライドポテトが約30分で作れる

丸鶏ローストの付け合せとしてもおいしい、皮付きのポテトフライも作ってみた。これは回転バスケットを使う。くし切りにしたじゃがいもをきれいに洗ったあと、少量のオリーブオイルにからめて回転バスケットに入れ、220℃で20分焼き上げる。

回転バスケットが庫内で回転し、じゃがいもを均等に焼いてくれる

できあがったら塩とパセリをかければ完成。追加でもう1品欲しいときにすぐにできる手軽さと、ノンフライヤーだからヘルシーに仕上がるのもうれしい。

揚げ物の再温めはヘルシーに仕上がった

この他にも、買ってきた揚げ物を温め直すのもお手の物。メッシュバスケットにクッキングシートを引き、そこに温めたい揚げ物を置く。アジフライなら200℃の10分くらいでOK。衣がサクサクになって、美味しくいただける。

クッキングシートに残るアジフライの油

再温めの過程で若干の油が出るので、そのまま食べるよりも若干ヘルシーになっているはず。ノンフライヤーはこういうところが良い。

スマホとの接続はとても簡単に行なえる。自宅Wi-FiのSSIDとパスワードを事前に用意しておこう

「FoElem スマートノンフライオーブン Chef」は、スマホと接続できるのもポイント。基本的な操作設定ができるだけでなく、レシピや操作履歴、タイマーセットなどができる。見落としがちな給水タンクの水が少なくなってきたらスマホに通知が届くのは便利だ。できれば操作履歴からカスタムレシピ作りができると、いちいちゼロから作らなくてすむからもっと使いやすくなりそう。

ひとり暮らしにおすすめなオーブン

グリルからノンフライ、スチーム、保温など多彩な料理方法ができる「FoElem スマートノンフライオーブン Chef」は35cm四方というサイズのため置き場所を選ばない。

トーストや、買ってきた揚げ物の再温めといった普段使いだけでなく、丸鶏のローストなどのおもてなし料理にも対応してくれる。しかもノンフライでヘルシー。レンジ機能はないので、電子レンジは別途必要になるけど、おうちごはんのレベルを上げたい、ひとり暮らしの方にぜひおすすめしたい。

近藤 正充

携帯電話雑誌の編集長を努めた後、大手通信会社で広告宣伝、サービス/コンテンツ企画、商品企画の責任者を歴任。アメリカ赴任を経てスマート家電事業を立ち上げ子会社化し、取締役社長に就任。その後退任。Xアカウントは@kmasa106