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「超音波ヘアアイロン」で傷んだ髪を簡単ケア。お風呂でも使える!

家電 Watchの書き手の皆さんと編集部が「よかった」と思えたものやサービスなどを、ゆるめに紹介するコーナーです。日々のちょっとした気づきなども共有します
CARE PRO DEEP(ケアプロディープ)

「超音波ヘアアイロン」というものをご存知だろうか。一般的なヘアアイロンは髪をセットするために使われるが、超音波ヘアアイロンは髪のケアに用いられる。具体的には、トリートメント剤の成分を、髪の内部により浸透させるための製品だ。

その筆頭ともいえる機種が、CARE PRO(ケアプロ)だ。ケアプロはすでに3万店を超えるヘアサロンで導入されているプロ仕様の製品だが、それを家庭用にアレンジした新モデルとして「CARE PRO DEEP(ケアプロディープ)」も発売されている。度重なるパーマで毛先が傷んでしまった筆者が同機を使ってみた。

洗面台への設置イメージ

超音波の力で、トリートメント剤を髪の内部に浸透させる

超音波ヘアアイロンの仕組みを簡単に説明しよう。超音波ヘアアイロンが登場する前まで、ヘアサロンでのトリートメント施術は、トリートメント剤を塗布した髪をスタイリストがペチペチと叩く「タッピング」と呼ばれる手法により行なわれていた。なぜ髪を叩くかといえば、その衝撃によってトリートメント剤の成分を毛の内部に浸透させるためだ。

そのタッピングを機械の力で行なうのが、超音波ヘアアイロン。タッピングでは、人の手で髪の毛を叩くが、超音波ヘアアイロンでは振動板がそれを行なう。超音波ヘアアイロンは人間には不可能なほどの速さで髪の毛を叩くので、トリートメント剤が髪により染み込みやすくなる。スタイリストの腕によらず、安定した施術が可能になることも相まって、ここ数年で多くのヘアサロンに普及した。

その人気の火付け役といえるモデルがケアプロだ。筆者がよく世話になっているヘアサロンでも、ケアプロによるトリートメント施術をしており、実際に受けたことがある。だがケアプロはあくまでヘアサロン向けの製品であり、サイズが大きく、一般家庭の風呂場で使うには防水性が不十分であった。それでもケアプロを購入しようという熱心なファンが多かったことから、メーカーは家庭向けに最適化したモデルを新たに開発。それが今回紹介するケアプロディープだ。

超音波ヘアアイロン、ケアプロディープ

トリートメント剤の種類を問わず使える。所要時間3〜5分ほど

ケアプロディープは、ヘアサロン品質のスペックを維持しつつ、一般家庭向けのアレンジを加えている。その象徴が、軽量化とIPX7相当の防水性能の付与。防水性能は1mの深さに30分水没しても耐えるほどなので、風呂場でも安心して使えるし、万一の水没時にも安心だ。充電式で、コードレスのため取り回しもしやすくなっている。

付属のスタンドが充電器を兼ねている。スタンドに立てると、自動で充電が始まる

使用方法はいたって簡単。トリートメント剤を塗布した髪をブロックに分け、アイロンで挟んでスライドさせるだけだ。メーカーによれば、1回のスライドにかけるべき時間はミディアムロングなら10秒程度。

同じ箇所に何度もかける必要はないので、髪の毛の長さやブロックの数にもよるが、3〜5分もあれば髪の毛全体に施術できる。そのあとは、いつも通り洗い流すだけ。本機はトリートメント剤の種類に関わらず使用できるので、専用の薬剤などを買う必要がないのもうれしい。

本体のスイッチ。電源を入れて髪の毛を挟むと動作する
使用中のイメージイラスト(製品公式サイトより)。かけているときには、「ジジジ」という振動音が鳴る
動作中の振動板。振動板についた水が超音波の力で震えているのがわかる
動作中は青色の「エッセンシャルライト」が点灯。メーカーによると、青色のランプが点灯すると同時に発せられる赤外線が、髪の毛を内部から温めるという

肝心の仕上がりだが、筆者の体感では毛先がからまりにくくなったという印象だ。今まではヘアサロンでパーマをかけてからすぐに毛先がからまっていたが、それが軽減されているように感じられた。効果には個人差があるし、使用するトリートメント剤や髪質などにも左右されるだろうが、体感レベルの効果が期待できるといえそうだ。使用にかかる時間もそれほど長くないので、ストレスには感じなかった。

これまで、家庭でトリートメントの効果を高めようとしたら、より高価なトリートメント剤を買うことくらいだっただろう。それとは別のアプローチで髪をいたわる超音波ヘアアイロンは、髪の傷みに悩む人の、新たな選択肢になりそうだ。

畑野 壮太