神原サリーの家電 HOT TOPICS
暑さ本番! すぐに活躍させたい“夏の快眠家電”10選
2016年7月27日 07:30
東海以西は梅雨明けして、本格的な暑さに突入。梅雨明けが待たれる関東、東北地方も湿気が多かったりで寝苦しさに辟易している人も多いことだろう。
そこで今回は、睡眠改善インストラクターの資格を持つ筆者が、単に涼しさの追求だけではなく、ふとん環境や音、香り、明かりやリラックス効果など、様々な方向性から夏の快眠に役立つ家電をセレクトした。ご自身の寝室に足りない要素は何かと照らし合わせて、参考にしていただければ幸いだ。
清潔でさっぱりとしたふとん環境に整える
三菱電機「フトンクリニック AD-X80」
就寝時は、冬の間でも一晩に200mlほどの汗をかき、夏場はその倍にもなるという。まずは、こうした汗などによる湿気を乾燥させ、さっぱりとしたふとんにすることが大切になる。また、じめじめしたふとんはダニの繁殖を手助けすることになるので注意が必要だ。
そこで使いたいのが、ふとん乾燥機。ふとんを温めるだけなら、ホースを差し込むだけの簡易的なタイプが便利だが、本格的にケアしたいなら、乾燥マットを使うタイプをおすすめしたい。三菱電機はふとん乾燥機のパイオニアということもあり、マット式にこだわっている。
新モデルの「フトンクリニック AD-X80」では、ふとんを包み込む新形態を採用し、表面だけでなく、中綿にまでしっかりと熱が伝わるようにしている。まくら用の乾燥マットも付属しており、アレルギーがあるなど、ダニ対策をきちんとしたい人には特にうれしい1台だ。
快適温度コントロール機能を搭載しており、部屋の温度に合わせて、ふとん乾燥やあたための仕上げ温度をおまかせで調節してくれる。夏は熱さを残さずにサラッとさわやかに、冬はしっかりと暖かく、春秋はほどよい温もりに仕上げる。敷ふとんは、シングルからダブルサイズまで対応。
パナソニック「紙パック式ふとん掃除機 MC-DF500G」
ふとん乾燥機を使っている人も、天日干しをしている人も、併せて使いたいのがふとん掃除機だ。ダニの死がいやフンなどをしっかりと除去して清潔なふとんで眠りたい。
パナソニックの「MC-DF500G」は、ふとん掃除機で初めて紙パック式を採用したのが特徴。他のふとん掃除機のようなダストボックスやフィルターの水洗い、ゴミ捨て時の舞い上がりがないのがいちばんの魅力だ。また約20μmのハウスダストまで検知して赤く光る、ハウスダスト発見センサーが搭載されていて、本体の天面中央部分が赤から青に変われば、きれいになった合図と分かりやすいのがいい。
ふとんを叩きながら進む青いローラーと、ハイパワーのモーターが搭載されて布地をしっかりとかき上げるビートブラシの力で、親指と人差し指の2本だけでハンドルを握っても、すいすいと進む。また、コードレス式ではないため、使用時間を気にせず一度にたっぷり使えるのも便利だ。
花粉の時期だけ活躍させているという家も多いようだが、ふとんの奥のアレル物質を除去させるためにも、シーツやカバー類の洗濯だけで終わらせず、ふとん掃除機を通年使いたいものだ。
アテックス「ドライブリーゼ AX-KM8002」
就寝時に寝汗を乾燥させて、常にさらさらの状態に保ってくれるのが、このファン付きのマットレス「ドライブリーゼ」。足下2カ所に搭載された爽風ファンが放熱と除湿をする仕組みだ。
決して冷たくなるわけではないが、熱がこもるのを防ぐため、ふとんの冷たいところを探してゴロゴロしてしまうというような、寝苦しさから解放されるところがいい。
またマットレス部には、通気性や高反発性に優れた東洋紡の三次元スプリング構造体を採用しており、寝返りがしやすいのも快眠ポイントだといえる。本体サイズは910×1,910×85mm(幅×長さ×厚み)。ダブルサイズのベッドで寝ている人には向かないが、普通のふとんやシングルサイズのベッドなら大丈夫。
風量は強弱の2モード、オフタイマーは4時間と6時間、おやすみモードの3種類を備える。
体にやさしい快適な空調を実現させる
バルミューダ「GreenFan Japan(グリーンファンジャパン)」
室内にそよそよとした静かな風の流れがあると、心地よく眠れるもの。運転音が静かで風の質がいい扇風機を寝室では使いたいものだ。エアコンと併用すれば、温度設定を高めにしておけるのもいい。
高級扇風機の先駆けとなったバルミューダの「GreenFan Japan」は、風のやわらかさや音の静かさ、部屋の隅に置いておくと遠く離れるほどに広がる“送風の幅”など、すべての点で優れている。
コンセントが寝室のちょどいい場所にないという部屋でも、別売のバッテリー&ドックを購入すれば、コードレス扇風機として使用できる。すでに発売して3年目になるロングセラーモデルだが、2016年度分はすでに出荷を終えているようで、同社のサイトでも在庫切れになっている様子。どこかで見つけられれば、めっけものだ。
マインツ「PIROUETTE(ピルエット) MA-001/MA-002」
ということで、扇風機をもう1機種あげるとすると、6月に立ち上がったばかりのブランドである、マインツの「ピルエット」がある。シンプルなホワイトのMA-001もいいが、磨きや絞りなど、新潟県燕市の卓越した金属加工技術が光るプレミアムモデルのMA-002が魅力的だ。
360度ヘッドが旋回するため、リビングとベッドルームの間に置いておいても、そのどちらにも心地よい風を送れるという利点がある。独自の羽根の構造とDCモーターの採用で、自然でやさしい風を送る点でもバルミューダの「GreenFan Japan」に近いものがある。
シャープ 「蚊取空清 FU-GK50-B」
きれいな室内環境のためには空気清浄機を活用したいところ。さらに薬剤を使わないで夏の安眠を妨げる大敵の「蚊」まで退治してくれるのだとしたら、とても喜ばしい。シャープの「蚊取空清」は、昨年ASEAN6カ国で先行発売し、人気を呼んだ製品が日本仕様になって逆上陸したもの。
UVランプ、黒いもの、とまって休みやすく隠れやすいスリットなど、蚊が好む習性を利用しておびき寄せ、空気清浄機の気流で内部に吸い込んで粘着シートに捕獲するという仕組みだ。
寝室で使う際には事前に中モード以上で運転させ、いざ眠る際には運転が静かになり、表示が暗くなる「おやすみモード」にすることをおすすめする。
眠る前に体をほぐすことも大切なポイントに
パナソニック「フットマッサージャー レッグリフレ EW-NA34/EW-NA84」
夏に限らないが、足のだるさが眠りを妨げている人も案外多いようだ。特に冷房の効いた部屋で長時間過ごしていると、下にたまった冷気で足首やアキレス腱あたりが冷え切ってしまうため、体全体の血流を妨げることにも繋がり、不調をきたす原因になるのだ。座り仕事や立ち仕事など、同じ姿勢で過ごすことが多い人も足のケアが効く。
パナソニックのレッグリフレは、エアーバッグで絞り上げてほぐすタイプのマッサージャー。コンパクトなEW-NA34はサッと巻けて足首からふくらはぎまでをピンポイントにケアしてくれる。足先にヒーターが搭載され、足裏もグイッとほぐすEW-NA84なら、より本格的なマッサージができる。
レッグリフレは9月に新モデルが発売されるため、この2機種は在庫限りとなり、コンパクトタイプの後継機種はなくなる模様。一刻もはやくほぐして質の良い眠りにつなげたい人は、夏の間にこちらを。
オムロン「ねむり時間計 HSL-003T」
専用のアプリと一緒に使い、枕元に置いて寝るだけで、毎日のねむりをチェック。起きやすいタイミングで音を鳴らして起こしてくれる「スッキリアラーム」機能を搭載した、オムロンの「ねむり時間計」。6月に発売された新モデルには、眠る前に呼吸トレーニングをすることで、寝つきをぐんとスムーズにする機能がプラスされた。
昼間、仕事などを頑張り過ぎたり、人間関係にストレスを感じていたりすると交感神経が優位の状態が続いて、気持ちが「オン」のままということに。考えごとをしてしまって寝つけないというときも、心と体をリラックスさせて副交感神経が優位な状態に持っていくと、安らかなねむりにつくことができるのだ。
「HSL-003T」と同期させたスマートフォンのアプリ(アプリ名も「ねむり時間計」)を立ち上げ、「ねる」のボタンをタッチすると、音声ガイダンスに合わせた呼吸トレーニングが出来る仕組みになっている。呼吸法は「完全呼吸法」「ソーハム呼吸法」「カウント呼吸法」の3種類あり、約2~3分で終了する。とてもゆったりとした声と音楽なので、聴いているだけで深く落ち着いた呼吸になっていくのが実感できて心地よい。
朝のアラームでも、「森林の朝」「海辺の朝」「都会の朝」の音がアプリ内に用意されているほか、好きな音楽で目覚める機能もついている。ちなみに筆者は水の音がする「海辺の朝」がお気に入りだ。
リラックスさせるためのアロマ、明かり、そして星空
イデアインターナショナル「セラミックアロマライト FoFo」
安らかな眠りのために侮れないのが“香り”の要素だ。よく言われる「ラベンダーの香り」にこだわる必要はないが、自分が好ましいと思う香りを見つけ、その香りを寝室に漂わせることによって、ねむりのスイッチが入ったり、よりリラックスできたりするのだ。
室内全体に香りを行き渡らせたい場合には、超音波式のアロマディフューザーが便利だが、水を入れて使うため、夏の間は湿気が気になるという人もいるだろう。また、お手入れもきちんと行なう必要がある。
そこで今回セレクトしたのは、セラミック製のアロマライト「FoFo」。天面のくぼみに好みのアロマオイルを2~3滴たらすと、ライトの熱によって枕元にちょうどよく香りを届けてくれる。ペットがいたり、小さな子どもがいたり……ということがないのであれば、ベッドの下に置くと、より香りが届きやすい。
セガトイズ「HOMESTAR Classic (ホームスター クラシック)」
満天の星空の下で眠る幸せをこのプラネタリウムで! 直径15cmほどのコンパクトな製品ですが「おもちゃでしょ?」とは侮れない1台。
プラネタリウムクリエイター・大平貴之氏との共同開発による、世界初の光学式家庭用プラネタリウムのホームスターシリーズの1つで、星空を肉眼で見た場合よりも多い、約6万個の星を寝室の天井いっぱいに投影する。
付属の恒星原板は通常版と星座のライン入りの2枚。投影に最適な距離は2~2.5m程度。角度を持たせて天井に投影すれば、ベッドに寝ながら見るのにちょうどいい。時折現れる流れ星に、童心に返ったようにわくわくし、やがて心が安らかになり、コトンと眠りに落ちること請け合い。
15・30・60分で電源がオフになるタイマーがついているので、つけっ放しの心配もない。万が一、タイマーをセットするのを忘れても3時間後には自動でオフになる。
ソニー「LED電球型スピーカー LSPX-103E26」
父の日の“親孝行家電”としてもご紹介したソニーのLED電球型スピーカー。寝室の照明器具に取り付ければ、音とやわらかな光という2つの要素をかなえてくれ、快眠にぴったりのアイテムとなる。
付属のリモコンや専用アプリを使うことで192色のカラーから好きなものを選べたり、音楽との連動モードを選ぶと、リズムやボリュームに合わせてカラーが自動で変化したりという機能もあるが、これを就寝時に使う場合は、なるべく静かでリラックスできる音楽を選びたい。ボリュームを絞って、やわらかな光の下で好きな本を読むのもいい。設定した時間が経過すると電源が自動でオフになるスリープタイマーをセットしておけば、そのままねむりにつけるので便利だ。
そのほか、好きな音楽と明るさで起こしてくれるウェイクアップタイマー機能もある。音楽で起こす機能だけでなく「明かり」が加わっているのがポイント。快眠とは、安らかに眠ることだけではなく、「目覚めが爽快」という要素も重要なのだ。