ぼくらの自由研究室

【我が家のリフォーム大作戦】その6:ドタバタだったリフォーム初体験【ザ・ファイナル】

「我が家のリフォーム大作戦」第6回目です。私、イラストレーター・キタ大介の自宅のリフォーム事情のリアルなお話。ついに最終回です。おフロの水漏れ修理が目的ではじまったリフォームでしたが、最終的には水周りすべてをリフォームする結果に。しかも、食洗機付きのちょっと贅沢なプランにすることになったのです。もちろん、予算オーバー!! さあ、覚悟はできたぞ!! ということで、ザ・ファイナルをスタート!

我が家は今回のリフォームのためにお金を貯めて準備していたわけではありません。古いマンションなので工事しなければならなかったのです。しかも、妻に負い目を感じる過去があるという夫婦事情もあり、できるだけ無駄な出費がない業者を選び、おフロの水漏れを早急に修理してもらうためにスタートしました。そして、「真冬に在宅のまま工事」という後悔してもしきれない選択をしてしまいました……。リフォーム工事真っ最中の中、私はパソコンで仕事をする……という特殊なリフォーム事情だったと思います(自分のせいですが)。

前回までにトイレとおフロの工事の話をご紹介しました。そして、最後はキッチンと洗面台の取り付けです。トイレやおフロと違って、キッチン工事はリビングや寝室のすぐ近くなので、さらに騒音が響きます。もちろん、玄関ドアは開けっ放しのほぼアウトドア状態です。

そんな状況の中、室内なのに完全防寒スタイルの私は、相変わらず黙々とパソコンでイラストの仕事を続けていました。在宅工事を選んだ日の私を殴ってやりたい。

それでも、リフォーム工事の業者選びだけは絶対に成功したと満足しています。これまでに連載を読んでくださった読者の方でリフォームを検討中の方には、ぜひ参考にしていただきたいです。工事費用も、サービスも、私の満足度ナンバーワン! 工事スケジュールも最終的には予定より2日ほど早く終わりました。

ですが、ちょっとだけ気になったことが……。いや、でも、まったくクレームするようなことではありません。工事の期間中は、当然ですが私と妻は工事のすぐ横で過ごしています。すると、作業員さんの会話が自然と聞こえてきます。その日に来ていない別の作業員の方への愚痴だったり……。

私たちへの文句や不満ではないですけど、あまり気分がいいものではありません。もしかしたら、いつもはお客さんが現場にいることはないので、おしゃべりしながら作業を進めるのがふつうなのかもしれません。でも、すぐそばにお客さんである私たちがいるわけですから、そこは少し気を使ってもらいたかった……。工事の様子や会話は全部目の当たりにしているわけですから。

とはいえ、噂の作業員さんはあの人かな? なんて感じでどうしても作業中の様子も目に入ってきます。現場に多分経験の浅い年配の方がいました。現場では若いリーダーの方が仕切っていて、年配の方にも当然指示を出します。これが本当によくできたコントのような展開で、私たち夫婦も吹きだしてしまいました!

たとえば、「そのサイズで切るのはこの木材じゃないよ……」とか「クルマから持って来てとお願いしたのは道具箱で、ゴミ袋じゃないから!」とかとか「いま運んで来たのは明日使う材料だよ……」などなど。ことごとくリーダーの指示を見事に間違えるのです。

でも、現場はうまく回っているようで、最後のほうは妻といっしょに笑っていました(その方には失礼かもしれませんが、本当によくできたコントのようで……やり取りのリズムもよく)。結果的には工事も2日早く終わったのは、なんだかんだ現場のチームワークが良かったのか? リーダーの方が仕事ができる方だったのか? もともとスケジュールを立てた営業さんが良かったのか? いずれにせよ、満足できる業者さんに違いはなかったのですが。

おフロの工事は約2日でしたが、当然ですがその期間はおフロに入れなかったわけです。冬だし1日2日くらいフロに入らなくったってどうってこと……とか思ったりもしましたが、妻は近所の友人宅でおフロを借りました。その友人はとてもやさしく、入浴タイムに家族がいたら落ち着いて入浴できないだろうと、その時間は家族みんなで外出してくれたそうです。なんてやさしい! 持つべきものは優しい友人です。妻がちょっとうらやましかったりします。

その一方で、私はその2日間は夕方から仕事の打ち合わせで外出して、夜遅くなったので、近所の銭湯に行きました。これまではわざわざ行くことがなかったのですが、昔ながらの銭湯で、雰囲気も良いしのんびり浸かれるし、仕事帰りの銭湯がこんなに気持ち良いとは! 今回のリフォームがなかったら行くことはなかったでしょう。近所での思わぬ発見でした。おフロはリフォームされましたが、銭湯には勝てません! 今度また行こうと思っています。

はじめてのリフォーム体験でしたが、これまで経験することがなかった出来事や発見がいっぱいあって、終わってあらためて感じることは、タイヘンでしたが楽しかったです。結果的には、妻はキッチンが新しくなって喜んでいるし、おフロやトイレもキレイになって気持ちがいいし。

振り返ってみると、とにかくリフォームにはいろいろ準備が大事だということ。当たり前なんですけど、予算の準備とか日程の計画とか。そして、業者選びは納得いくまで根気よく探すこと。大手の業者か、格安の業者か。近所の業者か、遠方でもサービスに納得できるか、とか。もし、リフォームを考えている方に、我が家のドタバタのリフォーム経験が参考になればとても嬉しいです。それでは、計6回の記事にお付き合いいただき、ありがとうございました!

キタ大介

どんな仕事でも、コミカルでシュールでユーモアのあるイラストを目指して描くイラストレーター。ビジネス書籍、レクチャー本、マナー、自己啓発、男性誌、特に家電やデジタル系の挿絵が得意。自宅をリフォーム中。自動車も購入したい。でもお金がない。