ぼくらの自由研究室

【我が家のリフォーム大作戦】その4:追加料金マジックにはまるの巻

「我が家のリフォーム大作戦」第4回目です。私、イラストレーター・キタ大介の自宅のリフォーム事情のリアルなお話。もともとおフロの水漏れ修理が目的でしたが、結果的には、とうとう水周りすべての4点セットでリフォームすることに。そして、前回ついにリフォーム業者が決まりました。

さっそく、営業担当のさわやかな青年と詳しいプランの詳細について打ち合わせです。リーズナブルなプランですから贅沢はいえません。セットプランの中からおフロ、洗面台、トイレ、キッチンの商品を、メーカーカタログを見ながら選びます。

まずは、おフロのセレクトから。我が家はこれまで風呂釜に蛇口が直接付いているタイプでした。このタイプは、とにかく掃除が面倒です。水アカが隙間にたまるし、シャワーホースが邪魔になることがあります。そうした経験があるので、よくある壁に蛇口が付いているタイプがいいなあ、と考えていると、「これは少し追加料金がかかります」と営業さん。しかし、妻は「掃除がたいへんだし、数万円しか違わないから、壁付けタイプがいいんじゃない?」と言います。私も納得して「じゃあ、これくらいはいいか……」と蛇口は壁付けタイプを選びました。

続いて、トイレ。値段に関わってくるのは、タンクの大きさ。大きいタンクのほうが高性能で、そのぶん価格も高めになってきます。我が家の場合は、トイレスペースが限られているため、大きなタンクが入りません。なので、同じ大きさのママになりました。ホッとしたような、残念なような……。

また、ウォッシュレットのグレードも大きく値段に影響を与えます。じつは我が家は数年前にウォッシュレットだけ新しいモノに交換していました。セットプランの商品だと、新しいけどグレードが下がることに。なので、そのまま使い続けることにしました。

今回お願いした業者さんは、この使わないセットプランの便座料金を差し引いてくれました。ほかの業者だと、セット価格なのでそれ以上安くできないことがあります。実際に私が見積もりをお願いしたほかの業者でもそう言われました。やっぱり業者選びは大事だなと、あらためて実感。

そして、洗面台。こちらも値段に関わるのは、蛇口のグレードです。ホースが伸びるシャワーなんか付けたら贅沢すぎます。我が家はこれまでお湯と水の2つの蛇口で調整する古いタイプでした。正直、温度と水量を片手で調整できるタイプには少し憧れもあります。妻は「こっちのほうが掃除もラクだし、片手で便利だし、数万円しか違わないからいいんじゃない?」と言います。私も「シャワーは贅沢だけど、このくらいはいいか」と選びました。

最後にキッチンです。コンロは3口になると高額になります。贅沢は敵! コンロは2口で十分です。扉に関しても引き出し式だと高くなるので、低価格商品の開き戸式で十分。また、換気扇のタイプによっても値段が変わってきます。ただ、換気扇は騒音が気になるのも事実です。妻は「薄いタイプのほうが静かだし、数万円しか違わないから、いいんじゃない?」と言います。私も「確かに、うるさいとテレビの音も聞こえないから、これくらいいいか」と薄いタイプの換気扇を選びました。

突然ですが、ここで前回記事のお詫びと訂正をさせてください。前回、セットプランに食洗機が付くと書きましたが、妻が「食洗機もセットになってるよ」と言ったのを、私が完全に勘違いしていました。食洗機付きは、なんとワンランク上のセットプランだったのです。失礼しました……。そして、私はそのことに気づかないまま、妻の言うことを聞いて、営業さんが弾いた計算機の見積もり合計を見て、驚愕しました。な、な、なんと……最初の倍以上になっているではないですか!

食洗機付きにしただけではなく、「数万円しか違わないからいいんじゃない?」という妻の追加料金も積もり積もってたいへんな金額になっていました……。まずい! 油断すると、妻の言いなりになってしまう! 私は気を確かに持たなければなりませんでした。

一気に血の気が引いて、もう一度、見積もりを見直します。お風呂は以前と同じユニットバスのタイプになります。これで十分! 洗面台の蛇口もグレードを下げます。十分です! キッチンは、換気扇も新しければこれまでより少しは静かだろう、と妻を言い聞かせます。

そして、食洗機。これは何よりも贅沢すぎます。ですが、じつは私の気持ちが揺らぐものがあったのも事実です。結婚10年目だった昨年、妻に何もしていなかった事実。しかも、そのとき妻が「旅行とかいいから食洗機欲しいなー」と言っていた記憶。私には若干の負い目がありました。そのような、我が家のあらゆる事情をふまえて、私は泣く泣く、食洗機付きのキッチンを選ぶことになったのです……。ただし、扉は開き戸式です。引き戸は贅沢!

こうして、食洗機付きキッチンという、少し贅沢なリフォームプランになった我が家。何度も言いますが、そもそもは、お風呂の水漏れを修理したかっただけなんです。それが、妻への罪滅ぼしまで実現(!?)することに。

次回は、いよいよ工事が始まります。

キタ大介

どんな仕事でも、コミカルでシュールでユーモアのあるイラストを目指して描くイラストレーター。ビジネス書籍、レクチャー本、マナー、自己啓発、男性誌、特に家電やデジタル系の挿絵が得意。自宅をリフォーム中。自動車も購入したい。でもお金がない。