ぼくらの自由研究室

【我が家のリフォーム大作戦】その5:工事期間に在宅を選んだことに激しく後悔するの巻

「我が家のリフォーム大作戦」第5回目です。私、イラストレーター・キタ大介の自宅のリフォーム事情のリアルなお話。もともとおフロの水漏れ修理が目的でしたが、結果的には、とうとう水周りすべての4点セットで当初の予定よりも贅沢なリフォームをすることに。業者も決まり、ついに工事がスタートします。貧乏イラストレーターの私には思いもよらぬ大出費で、震えが止まりません。

さて、いよいよリフォーム工事が始まりました。と、その前に。我が家は大きなマンションで、工事日程や内容を管理会社や、自治会に届けなければなりません。あと当然ですが、両隣と上下階の住人にご挨拶など、少し面倒でもやらなければならないことが細々あります。

今回の工事では、そういう面倒なことも担当営業さんが全部引き受けてくれました。つくづく業者選びで、私は成功したなと感じました。

そして、約一週間かけてリフォーム工事をすることになりました。リフォーム工事の期間は、旅行や帰省できる日程を選んで、家を開けるとよいそうですが、我が家の場合は、おフロの水漏れで、できるだけ早く工事を終えたかった事情もあり、日程調整はできず、真冬の1月に工事を決行してもらうことに。思えば、このとき冷静に旅行や帰省を決断するべきでした。

まずは、工事開始日までに、おフロ、キッチン、トイレの家具や荷物を寝室に移動して、工事ができるように準備します。家中のモノがほとんど寝室に詰め込まれ、ギュウギュウの物置状態。もっと早くいらないものを整理しておくべきでした。そして、一緒に片付けをしていると、「一週間くらい旅行にでも行って家を空けるのもいいんじゃない?」と妻が呟きます。これ以上まだ金を使うつもりか! と思った私ですが、口にはせず、ただ黙々と片付けていきます。

さあ、業者の作業員さんたちがやってきました。いよいよリフォーム工事の始まりです。とにかくツラかったのは、基本的に私たちは家で過ごしているということ。在宅を選んだので当然ですが……。

工事中の玄関は開けっ放しです。私はイラストレーターなので、作業場は自宅です。荷物を入れた寝室は扉で閉められますが、私の作業場所はリビングの端っこ。キッチンと直通で扉がありません。工事中はキッチンまで養生をして、気持ちいいくらいの開放状態。そこはほぼ、外です。しかも、今年の冬はかなりの寒さ。在宅を選んだおかげで、この過酷なほぼアウトドア状態で仕事をすることになったのです。時すでに遅し。工事が始まってから気づきました。イラストレーターになって一番過酷な状況で仕事をすることになりました。

まずはおフロから工事を始めてくれました。マンション入り口から玄関まで養生。さらに、我が家の中も養生を敷き詰めます。リビングが作業場になるため、テーブルや食器棚も部屋の隅に移動してスペース確保。ユニットバスの解体が始まると、当然ですけど騒音がすごいです。

解体は1日でほとんど終わり、次の日は新しいおフロを設置。あっという間でした。約2日でおフロは完成!

次にトイレの工事。おフロの解体ほどうるさくありませんが、その日はトイレが使えません。いざとなったらマンションの共用会議室に借りに行けばいいのですが、管理人さんにいちいちお願いして鍵を開けてもらわなければいけません。私は極寒の中で仕事をしていたので、トイレは異常に近い。さすがに何度もお願いするのが心苦しかったので、かなり我慢してから、もう限界という感じになってから、トイレを借りに行くという状況でした。

あらためて実感しましたが、リフォームの工事中は在宅を選ぶもんじゃありません。旅行や帰省するのが賢い選択でしょう。もちろん、作業員さんは何も悪くありませんが、すぐそばで大騒音。猛烈な寒さ。スキーウエア、レッグウォーマー、手袋、そしてヘッドフォンを身に着けて、私はイラストを描き続けました。

リフォーム工事の日程調整はよく考えるべきだと、つくづく後悔しました……。特に冬は絶対にやめたほうがいいでしょう。夫婦の危機が訪れる危険があります。

妻は寝室にこもって、洗濯物を畳んだり、本を読んだり、動画を見たり。水周りが使えないときの主婦は、ほとんどやることがないんです。何より寒くない部屋にこもっている。なんで俺だけ寒いんだ! そのときだけは、妻に行き場のない八つ当たり的な怒りを感じました。いつもはそんなことないんですが。本当に。

次回でラストになりますが、キッチン工事や工事中のこぼれ話をお届けします。

キタ大介

どんな仕事でも、コミカルでシュールでユーモアのあるイラストを目指して描くイラストレーター。ビジネス書籍、レクチャー本、マナー、自己啓発、男性誌、特に家電やデジタル系の挿絵が得意。自宅をリフォーム中。自動車も購入したい。でもお金がない。