あってよかった
ヤマダデンキの掃除用洗剤が安くてリピ買いしやすい
2023年1月24日 08:05
9年9カ月使用した洗濯機がついに異常をきたし出した。3人の子育て全盛期に1日平均3回の洗濯を日々こなしてきた洗濯機なので、寿命も妥当な感はあったが、いつ命が費えるとも知れぬ洗濯機を前に緊張を強いられる2週間ほどを過ごした。
時は暮れ、実のところ一刻の猶予もないが、あまり焦っても事を仕損じる。筆者は日課である散歩のコースを家電量販店巡りルートに変更し、ある日は5キロ、別の日には10キロを歩き各店での洗濯機の近況と価格を実機を触りながら検討し始めた。
筆者は実のところあまり家電量販店という場が得意ではない。ピカピカ明るくて情報量が多すぎ、普段からそう頻繁に行くわけではないので、寡聞にしてヤマダデンキが「YAMADASELECT(ヤマダセレクト)」というPBラインナップを擁している事をこれまで知らなかった。
洗濯機探しのついでに発見したこのPB商品の日用雑貨なのだが、思いの外なかなか良かった。価格と質のバランスから見て、特に筆者が価値を感じた掃除用商品を、今回は3つご紹介したい。
こすらない系なのに手ごろなトイレクリーナー
触らない、こすらない、いわゆる放置系というのは、近年の掃除トレンドの一つであるが、そういったやり方でのトイレ掃除に役立つアルカリ性のトイレクリーナーが400gで税込129円というのは、ずばりかなりのお値打ちである。
「こすらない」を謳う同様の製品はだいたい同量で400円前後するのが通常だ。だからセール価格ではなく、いつでも129円という安定感は家計に地味でも確かな安心をもたらすだろう。
ヤマダデンキのPB製品「液体トイレクリーナー」だが、この製造元はライオンケミカル株式会社。ライオンの関連企業かと思って調べてみたところそういうわけでもなさそう(やや複雑そう)だが化学メーカーとして100年以上の歴史を持つ老舗だった。
日本製でもあるし適当な中身ではなさそうだ。実際に掃除に使ってみても高いものと遜色なく、特に不満を感じる点もない。
一点、「こすらない」をわざわざ標榜するトイレ用洗剤のなかでも水酸化ナトリウムなどを主成分としたアルカリ性洗剤は、むしろこするとブラシなどにより生じる飛沫が目などに飛びかねず、「危険」であるという認識が必要である。注意されたし。
コスト感がありがたい洗濯槽クリーナー
洗濯機の洗濯槽がカビの巣窟になりやすいことは、今日日、割と知られてきている。洗濯槽に生えたこのカビは洗濯物特有の悪臭源にもなり、洗濯物を着て皮膚が痒くなるような症状(アレルギー反応)の原因にもなるなど決して侮れはしない。
ところで洗濯物の臭いが気になるからと、香料の強い柔軟剤をわざわざ規定量以上に入れる人も少なくないと聞く。しかしこの柔軟剤のすすぎ残り、洗濯槽への沈着もまたカビの餌になるため、そういう対処ではことが悪化する一方であることは、どれくらい知られているものだろうか。
ともあれ石鹸カス、繊維クズ、柔軟剤残りなどがどうしても生じ、カビも生える洗濯槽の定期清掃は、洗濯機を多用する以上不可欠なのである。カビ最盛期である梅雨時から秋にかけては最低でも2カ月に1度、冬場でも3~4カ月に1度はクリーナーを入れての洗濯槽洗浄運転をしたいところだ。
ヤマダセレクトの洗濯槽クリーナーは、いわゆる塩素系洗濯槽クリーナーである。次亜塩素酸塩と水酸化ナトリウムを主成分とした泡の立ちにくいタイプで、縦型・ドラム式を問わず使用できるが「塩素くさい」のがやや負のポイントだ。
基本的に洗濯槽にへばりついたカビに効果をあらわし、細菌も殺すので悪臭も減らしてくれる。年に一度といった頻度で使用するものではないため、コスト感を考えると税込129円というのはやはりありがたいものではないだろうか。
この商品も製造元は、前述したライオンケミカル。
ペーパーの質がしっかりしている掃除用ウエットシート
掃除用ウエットシートは「IH&ガスコンロ用」、「食卓&リビング用」、「レンジ&冷蔵庫用」があるが、まとめて紹介したい。いずれも製造元は服部製紙。服部製紙株式会社は100年以上の歴史を持つ国内メーカーであり製造も日本だ。
20枚で税込96円は100円ショップより安いがペーパーの質はとてもしっかりしており、いずれの商品も必要十分な洗浄成分は保持しつつ余計な香料等は添加されていない。実にシンプルなレシピといえる。
拭き取りの能力に不足はなく安かろう悪かろうでは全くない。でありながら購入しやすくリピートもしやすい価格帯の掃除用ウエットシートだ。
率直に言うと掃除用ウエットシートというのは個性が打ち出しにくく、どこが出しているものでも似たり寄ったりで大差がない。じっさい大差を生じようもないところがあるのは確かで、とはいえよくよく商品と対峙してみると作り手側の思想や意思が透けて見えてくる。たかがウエットシートだがされどウエットシートなのだ。
PB商品に限ったことではないが、日常的に使うもの、安さにのみ価値を見出すのだとしたらやはり「違う」だろう。優先順位、価値判断の軸足を置く価値観が必要だ。
筆者の場合、それは近年頓に「変な捻り」のなさというか、必要十分な要素の見極め力、のようなものに価値を覚える。それは一種の質実剛健さとも言えるかもしれない。「ヤマダセレクト」のラインナップは今後もぜひ掘っていきたい。