パナソニックのスマホ連携エアコン、外出先からの運転ON機能を削除

スマートフォンに対応したエアコン「Xシリーズ」。リリース当初に盛り込まれていた、スマホによる電源ONに関する操作が削除された

 パナソニックは、10月19日に発売するスマートフォンの操作に対応したエアコン「Xシリーズ」について、スマートフォンを使って電源をONにする操作機能を削除すると発表した。

 Xシリーズは、同社のエアコンの最上位モデルに当たるエアコン。専用アプリ「パナソニックスマートアプリ」と無線アダプター/無線ゲートウェイを導入することで、AndroidやiPhoneといったスマートフォンから遠隔操作できる点を特徴としている。8月21日に行なわれた発表会では、外出先から運転をONにして、帰宅前に予め空調したり、運転を切り忘れた際にOFFにするなど、外出先から操作できる点がアピールされた。

 今回の仕様変更では、アプリ上の操作から「運転ON」に至る操作が削除された。具体的な機能では、遠隔操作での運転ON、1カ月先までにタイマー予約できる「カレンダー予約」、最大電流値を設定しピーク時の出力を抑える「パワーセーブセレクト」、設定した2つの温度の範囲内で室温をキープする「ダブル温度設定」が、利用できなくなる。これらの機能は、本体に付属のリモコンでも操作できない。

Xシリーズのスマートフォン連携機能における、仕様変更内容の一覧

 パナソニックではこの件について、監督官庁との協議により、電波を利用した外出先からの運転ON機能が、電気用品安全法の技術基準の適合に課題があると判断、同基準へ確実に適合するため、仕様を変更したとしている。

 この結果、スマートフォンで操作できる機能は、遠隔操作での運転オフ、運転状況の確認、使い方ガイドの表示、電気代の目安などを表示する「エコ情報」の4つとなった。

発表会では、エアコンで遠隔操作できる点がアピールされていた発表会で公開されたアプリ。この「どこでもリモコン」のメニュー自体も削除されるピーク時の出力を抑える「パワーセーブセレクト」機能もなくなる。なお、同機能は付属のリモコンでも操作できない
外出先からの運転OFFは可能電気代の目安を表示する「エコ情報」機能なども残る





(正藤 慶一)

2012年9月12日 13:07