家電製品ミニレビュー

昭和レトロな形が気に入ったら、買って損なし!!

 自宅で使っているアイロンは約20年前に買ったもので、アイロン面が汚れていたり、スチームが吹きこぼれたりし始めているので、そろそろ買い替えを考えている。

 買い替えようと思ってから、これまでに最新のアイロンを何台か試してみた。だが、もっとデザインやフォルムに愛着が持てて、使い続けたいなと思えるようなアイロンはないかと思いたち「DBK THE ACADEMIC J80T」を使ってみた。

DBK THE ACADEMIC J80T
メーカー名DBK
製品名THE ACADEMIC J80T
価格(編集部調べ)4,899円(Amazon)

30-40年前の少しレトロな雰囲気が良い

 ほとんど機能を考慮せずに、見た目だけでセレクト。部屋に置いてみると、子どもの頃に母親が使っていたアイロンを思い出す。そうした思い出があるからか、ほんわかした雰囲気に感じる。でも若い人には、クロームメッキ仕上げのスチールボディは、金属っぽさが目立って、無骨にも感じるのかもしれない。

正面を見たところ
真後ろから見たところ
クロームメッキ仕上げのスチールボディ
アイロン面は、アルミ製熱板のフッ素樹脂加工仕上げ

 重量は1.5kgで、持つと、ズシッと手応えを感じる重さ。最新のアイロンは、重くても1kg強くらいなので、1.5kgは重い方だ。ただし、アイロンなので、重いことが、一概にデメリットとは言えない。

 実際に使ってみると、最新モデルと比べてしまうと、スムーズさがイマイチ。例えば前回試したパナソニックの「Wヘッドアイロン カルル NI-WL703」は、生地の上をスゥ〜っと滑るように動かせた。これが「THE ACADEMIC J80T」だと、ズルズルズルっといった感じ。

 その代わり、自然とゆっくりと動かすことになるので、アイロン掛けした場所はしっかりとシワが伸びる。ゆっくりと動かすのはアイロンの基本。「THE ACADEMIC J80T」では、意識せずに、その基本の動かし方が身につけられるとも言える。

最新モデルのようにツルツルと滑る感じではない
先端も、かつてのオーソドックスな形状
アイロン掛け前のシワのあるシャツ
ゆっくりと動かす正しいアイロン掛けでシワもなくなる

 アイロン掛けしている際の、重さの感じ方についても、やはり最新モデルと比べると重い。4-5枚くらいのシャツであれば我慢できますが、それ以上となると、「もっと軽ければなぁ」と思ってしまう。それもこれも最新モデルの良さを知ってしまっているからだろう。

ハンドル部は握りやすい形状

 スチームに関しては、本体前部の穴から水を注ぐ。電源を入れて、レバーをSTEAMの位置に設定すれば、シュ〜っとスチームが出てくる。アイロン面の前方に25個の穴があり、アイロン面の全体にスチームが回っている。ちなみに、アイロンのトレンドとなっている、スチーマー機能はない。

水の注ぎ口
レバーをSTEAMの位置に設定
生地ごとの推奨設定の目安が本体に書き込んである

見た目で気に入ったらジャケ買いもOK

 価格も高い最新モデルと比べれば、スチーマー機能がないし、コードレスでもなく、掛け心地も少し重く、物足りなさを感じてしまったのが正直なところ。ただ、このアイロンはそうした機能で買うべきものではない。また逆に言えば、ものすごく不満に感じるような点もない。実際、この1カ月は、特にストレスを感じることもなく、何度も当機を使ってアイロン掛けした。

 だがポイントは、少しレトロなデザインで価格も5,000円を割ったリーズナブルな設定にある。もしアイロンに高機能を求めておらず、写真を見て、この形がいいなと思ったら、買ったら長く愛用できるはずだ。

愛着が湧くデザインがポイント

河原塚 英信