家電製品ミニレビュー

初心者でもストレスなく気軽にアイロン掛けできる「カルル」のハイエンドモデル

 ちょうど1年ほど前から、アイロン掛けを始めた。これまでは十数年前に買ったものを使っていたが、アイロンの調子が悪くなってきたので、買い替えを考えている。そこで今回は買い替え候補の1つ、パナソニックの「Wヘッドアイロン カルル NI-WL703」(以下:カルル)を使わせてもらった。

Wヘッドアイロン カルル「NI-WL703」
メーカー名パナソニック
製品名Wヘッドアイロン カルル「NI-WL703」
実勢価格12,722円(Amazon)

 前後どちらに動かしてもアイロンジワができにくいよう、本体の前後部ともに、尖らせてあるコードレスのスチームアイロン。以前使った時には、生地の上をツルツルとスムーズに滑らせられるのが印象的だった。

 本体の重さは1.1kg。スタンド(給電台)からケースを外したら、スタンド内蔵の電源プラグを引き出してコンセントに差す。次にアイロン本体の設定ボタンを押して、温度を「高/中/低」から選ぶ。1分ほど待つと、点滅していた温度表示ランプが点灯に変わり、準備OKだ。

ケースに収納された状態
ケース(フタ)を外したところ
スタンドから電源プラグを引き出してコンセントに差す
ハンドル部にある設定ボタンを複数回押して、温度を設定する
赤いランプが点滅から点灯に変わったら準備完了

 スチームを使う場合には、ハンドル前部の両側にあるボタンを押しながら、タンクを引き出す。注水口は広く、蛇口から直接水を入れるのも簡単だ。水を入れたら本体に装着する。

ハンドル前部の両側にあるボタンを押すとタンクを引き出せる
タンクを引き出したところ。給水しやすい
給水口も広いので、蛇口から直接でも注ぎやすい

アイススケートのようにツルツルと滑る!

 コードレスアイロンを自宅でじっくりと使うのは初めて。当たり前だが、コードがないことで、アイロン掛けがしやすい。本体の前後部が尖っているから、どちらに動かしてもアイロンジワができにくいのもポイント。

 筆者のようなアイロン掛け初心者は、生地をしっかりと伸ばすのを怠ったり、無駄にアイロンを前後に動かしてしまったりするので、前後がとんがっている形状は、とてもありがたい。また、一般的なアイロンでは持ち替えてからアイロン掛けした方が良いようなシーンでも、持ち替えずに掛けられるので時短にもつながる。

本体の前方も後方も、尖っている
後方に動かしてもアイロンジワができることがない
洗濯すると毎回、裾がクルンと折り返してしまうシャツがある
そんなところも、アイロンを持ち替えずにアイロン掛け出来る

 カルルを使って一番驚いたのは、滑りの良さ。ツルツルッとまるでアイススケートをしているかのように、生地の上をス〜〜〜っと動かせる。指一本でも簡単に動かせるし、アイロン台を少し傾けてみると本体が勝手に進むほどだ。そのため、1.1kgとコードレスアイロンとしては一般的な重さだが、アイロン掛けしている時に、その重さを感じることはない。

指一本でもアイロン掛けできるほど、生地の上を滑らせられる

先端のとんがり具合が秀逸!

 アイロン掛けの際に時間が掛かるのが、ボタン周りや袖の周辺など、細かくアイロンを動かさなければいけない場所。洗濯ジワが多い場合に、雑な動きをすると、余計なアイロンジワを作ってしまうことになる。その点、カルルのアイロン面の前方は、ひときわ先端がとんがっているため、そんな細かい場所のアイロン掛けもしやすいのだ。

ボタン周りなど細かい場所もササッとできる

 半袖シャツをアイロン掛けしたが、今までは急いで1枚10分前後かかっていたアイロン掛けが、ゆっくりとやっても7-8分で終わらせられた。

<使用前>アイロン掛け前のシワシワなシャツ
<使用前>特に襟元などのシワが目立つ
<使用後>今までより短時間でアイロン掛けを終了
<使用後>襟元も気持ちよいほどシャキッとできて満足

 頑固なシワは、シュッシュッとスチームを噴出させる。アイロン面の周りからまんべんなく、もわぁっとスチームが立ち昇る。シワを一網打尽とまで言わないが、何度かスチームを噴出させ、丹念にアイロンを当てれば、シワがなくなっていく。なにより、スチームを当てることで戻りジワが減っていくのが分かる。

 パナソニックのカルルには、様々なモデルが用意されているが、このスチーム噴き出し口が多いほど高価格となっている。ハイエンドモデルである「カルル NI-WL703」には、アイロン面の外縁にグルリと噴き出し口が配置されている。面全体に、均等にスチームが行き渡るのだ。

「カルル NI-WL703」のアイロン面には、スチームの噴き出し口がまんべんなく配置されている
さらに頑固なシワには、スプレーを吹き掛ける

結論:購入するならハイエンドモデル

 カルルに限ったことではないが、コードレスの利点の1つが、ケースが用意されていること。

 筆者の場合、アイロン掛けは、たいてい出勤前や就寝前に行なう。アイロンを使った後は、本体が冷めてから収納したいが、時間に追われて出しっぱなしにすることがほとんど。十分に注意はするものの、時には子どもが触らないか心配で、アイロンを置いた部屋から離れられないこともある。

 その点、コードレスアイロンは、(推奨外だが)ある程度アイロンが冷えれば、ケースに収納しておける。ケースに入れておけば、手の届かない場所にも置いておきやすく、息子が間違って触ってしまうこともない

ケースがあるから、子どもがいても比較的安全

 カルルの中でもハイエンドな「NI-WL703」を選ぶ理由としては、なによりアイロン面がツルッツルで、生地の上を自在に走らせられるから、疲れないこと。また、アイロン全面からまんべんなくスチームが噴き出すこと。下位モデルにはない、霧吹きの代わりになるスプレーが付いていること。

 下位モデルと比べて、価格が何万円も差があるわけではない。今後、何年も使うことを考えれば、ハイエンドモデルの購入が望ましいという結論に至った。

河原塚 英信